Sun Cluster 3.0 12/01 データサービス開発ガイド

RTR ファイルの拡張プロパティ

次に、RTR ファイルの最後の例として、拡張プロパティを示します。

# 拡張プロパティ
#

# クラスタ管理者はこのプロパティの値を設定し、アプリケーションが使用 
# する構成ファイルが入っているディレクトリを示す必要がある。この 
# アプリケーション (DNS) の場合は、PXFS (通常は named.conf) 上の 
# DNS 構成ファイルのパスを指定する。
{
	PROPERTY = Confdir;
	EXTENSION;
	STRING;
	TUNABLE = AT_CREATION;
	DESCRIPTION = "The Configuration Directory Path";
}

# 検証が失敗したと宣言するまでのタイムアウト値 (秒)
{
        PROPERTY = Probe_timeout;
        EXTENSION;
        INT;
        DEFAULT = 30;
        TUNABLE = ANYTIME;
        DESCRIPTION = "Time out value for the probe (seconds)";
}

サンプルの RTR ファイルは 2 つの拡張プロパティ、ConfdirProbe_timeout を定義します。Confdir は、DNS 構成ディレクトリへのパスを指定します。このディレクトリには、DNS が正常に動作するために必要な in.named ファイルが格納されています。サンプルのデータサービスの STARTVALIDATE メソッドはこのプロパティを使用し、DNS を起動する前に、構成ディレクトリと in.named ファイルがアクセス可能であるかどうかを確認します。

データサービスが構成されるとき、VALIDATE メソッドは、新しいディレクトリがアクセス可能であるかどうかを確認します。

サンプルのデータサービスの PROBE メソッドは、Sun Cluster コールバックメソッドではなく、ユーザー定義メソッドです。したがって、Sun Cluster は この Probe_timeout プロパティを提供しません。開発者はこの拡張プロパティを RTR ファイルに定義し、クラスタ管理者が Probe_timeout の値を構成できるようにする必要があります。