クラスタ内のすべてのノードのアップグレードが成功するまで、Update リリースの新しい機能を使用したり、新しいデータサービスをインストールしたり、管理構成コマンドを発行したりしてはなりません。
クラスタ構成に必要なパッチをすべて入手します。
Sun Cluster ソフトウェアのパッチに加え、使用するハードウェア、Solaris オペレーティング環境、ボリューム管理ソフトウェア、アプリケーション、および現在クラスタ上で動作しているその他すべてのソフトウェア製品のパッチも入手します。パッチの入手方法とインストール方法については、『Sun Cluster 3.0 12/01 ご使用にあたって』を参照してください。
任意のノードから、クラスタの現在の状態を表示します。
この出力を比較の基準として保存しておきます。
% scstat % scrgadm -pv[v] |
詳細については、scstat(1M) と scrgadm(1M) のマニュアルページを参照してください。
アップグレードするクラスタノード上でスーパーユーザーになります。
アップグレードするノード上で動作しているすべてのリソースグループとデバイスグループを退避させます。
# scswitch -S -h node |
すべてのリソースグループとデバイスグループを退避させます。
リソースグループやデバイスグループを退避させるノード名を指定します。
詳細については、scsetup(1M) のマニュアルページを参照してください。
退避が完全に成功したことを確認します。
# scstat -g -D |
システムディスクとデータをバックアップします。
Solaris 8 ソフトウェアをアップグレードするかどうかを決定します。
クラスタは、 Sun Cluster 3.0 12/01 ソフトウェアをサポートできるバージョンの Solaris 8 オペレーティング環境で動作しているか、あるいは、そのバージョンにアップグレードする必要があります。
(省略可能) (任意) Solaris 8 ソフトウェアをアップグレードします。
/etc/vfstab ファイルにあるすべての広域デバイス用エントリを一時的にコメントアウトします。
この作業は、Solaris がアップグレード中に広域デバイスをマウントしないようにするために行います。
アップグレードするノードを停止します。
# shutdown -y -g0 ok |
アップグレードに使用する Solaris 8 Maintenance Update のインストールガイドにある指示に従います。
プロンプトに従って、ノードを非クラスタモードで再起動します。
コマンドには、2 つのダッシュ (--) と 2 つの二重引用符 ("") を使用します。
# reboot -- "-x" |
Solaris ソフトウェアのパッチとハードウェア関連のパッチをすべてインストールし、ハードウェアパッチに含まれる必須ファームウェアをすべてダウンロードします。
パッチが再起動を必要とする場合は、この前の手順で説明しているとおりにノードを非クラスタモードで再起動します。
手順 a でコメントアウトした、/etc/vfstab にあるすべての広域デバイス用エントリからコメントを解除します。
Sun Cluster 3.0 Update ソフトウェアにアップグレードします。
CD-ROM からインストールする場合は、ノードの CD-ROM ドライブに Sun Cluster 3.0 12/01 CD-ROM を挿入します。
ボリュームデーモン vold(1M) が実行されており、CD-ROM デバイスを管理するように構成されている場合は、CD-ROM は自動的に /cdrom/suncluster_3_0_u2 ディレクトリにマウントされます。
Tools ディレクトリに移動します。
# cd /cdrom/suncluster_3_0_u2/SunCluster_3.0/Tools |
Sun Cluster 3.0 Update 2 パッチをインストールします。
# ./scinstall -u update |
詳細については、scinstall(1M) のマニュアルページを参照してください。
Sun Cluster ソフトウェア用のパッチをインストールします。
ノードを再起動してクラスタに結合します。
# reboot |
Sun Cluster ソフトウェアの Update 2 パッチがすべて正常にインストールされていることを確認します。
アップグレード出力メッセージの最後に示されるアップグレードログを参照します。
クラスタ構成の状態を確認します。
% scstat % scrgadm -pv[v] |
この出力は、手順 2 の出力と同じでなければなりません。
データサービスをアップグレードするかどうかを決定します。
アップグレードする場合は、手順 15 に進みます。
アップグレードしない場合は、これで Sun Cluster ソフトウェアのアップグレードは完了です。
アップグレードするデータサービス用のすべてのリソースグループをオフラインにします。
# scswitch -F -g resource-grp |
オフラインにします。
オフラインにするリソースグループの名前を指定します。
必要に応じて、アプリケーションをアップグレードします。
アプリケーションのマニュアルにある指示に従ってください。
データサービスがインストールされているノードごとに、Sun Cluster 3.0 データサービス Update ソフトウェアにアップグレードします。
CD-ROM からインストールする場合は、ノードの CD-ROM ドライブに Sun Cluster 3.0 Agents 12/01 CD-ROM を挿入します。
Sun Cluster 3.0 データサービス更新パッチをインストールします。
1 つまたは複数のデータサービスを指定してアップグレードするには、次のコマンドを入力します。
# scinstall -u update -s srvc[,srvc,...] -d cdrom-image |
ノード上にあるすべてのデータサービスをアップグレードするには、次のコマンドを入力します。
# scinstall -u update -s all -d cdrom-image |
このコマンドは、インストールされているすべてのデータサービス用の更新内容が Update リリースに存在していると仮定しています。特定のデータサービス用の更新内容が Update リリースに存在しない場合は、そのデータサービスはアップグレードされません。
Sun Cluster データサービス用のパッチをインストールします。
データサービス用の更新パッチがすべて正常にインストールされていることを確認します。
アップグレード出力メッセージの最後に示されるアップグレードログを参照します。
アップグレードしたすべてのデータサービス用のリソースグループをオンラインに戻します。
# scswitch -Z -g resource-grp |
オンラインにします。
クラスタ構成の状態を確認します。
% scstat % scrgadm -pv[v] |
この出力は、手順 2 の出力と同じでなければなりません。
すべてのアプリケーションを再起動します。
アプリケーションのマニュアルにある指示に従ってください。