Sun Cluster 3.0 5/02 補足情報

Network Time Protocol (NTP) を更新する方法 (5/02)

次の変更は、Sun Cluster 3.0 5/02 Update リリースから導入されます。この変更は、今回を含む Sun Cluster 3.0 ソフトウェアの今後のすべての Update リリースに適用されます。

Sun Cluster ソフトウェアをインストールした後、次の作業を行なって、NTP 構成ファイルを作成および変更します。また、ノードを既存のクラスタに追加したときや、クラスタ内にあるノードのプライベートホスト名を変更したときも、NTP 構成ファイルを変更する必要があります。


注 -

NTP を構成する (つまり、クラスタ内で同期をとる) 場合に重要な第一の条件は、すべてのクラスタノードが同時に同期をとる必要があるということです。ノード間で同期をとる場合に重要な第二の条件は、個々のノードの時間が正確であるということです。このような同期についての基本的条件に適合する限り、NTP はニーズに合わせて自由に構成できます。クラスタ内の時間の詳細については、『Sun Cluster 3.0 12/01 の概念』を参照してください。NTP を Sun Cluster 構成に合わせて構成する方法の詳細については、/etc/inet/ntp.cluster テンプレートファイルを参照してください。


  1. Sun Cluster ソフトウェアをインストールするに、独自の /etc/inet/ntp.conf ファイルをインストールしたかどうかを確認します。

    • インストールした場合、独自の ntp.conf ファイルを変更する必要はありません。手順 8 に進みます。

    • インストールしていない場合、手順 2 に進みます。

  2. クラスタノード上でスーパーユーザーになります。

  3. 独自の /etc/inet/ntp.conf ファイルをクラスタノード上にインストールしたかどうかを確認します。

    • インストールした場合、独自の /etc/inet/ntp.conf ファイルをクラスタのノードにコピーして、手順 6 に進みます。


      注 -

      すべてのクラスタノードは同時に同期をとる必要があります。


    • インストールしていない場合、手順 4 に進んで、/etc/inet/ntp.conf.cluster ファイルを編集します。Sun Cluster のインストール時に /etc/inet/ntp.conf ファイルが見つからない場合、Sun Clusterソフトウェアは NTP 構成ファイルとしてこのファイルを作成します。ntp.conf.cluster ファイルの名前を ntp.conf に変更してはいけません。

  4. クラスタのどれか 1 つのノード上で、/etc/inet/ntp.conf.cluster ファイルにあるプライベートホスト名を編集します。

    ノード上に /etc/inet/ntp.conf.cluster ファイルが存在しない場合、Sun Cluster ソフトウェアの初期インストールに /etc/inet/ntp.conf ファイルが存在する可能性があります。この場合、その ntp.conf ファイルを次のように編集します。

    1. 各クラスタノードのプライベートホスト名用のエントリが存在することを確認します。

    2. 使用しないプライベートホスト名を削除します。

      存在しないプライベートホスト名が ntp.conf.cluster ファイルに存在する場合、ノードが再起動するときに、このような存在しないプライベートホスト名に接続しようとして、エラーメッセージが生成されます。

    3. ノードのプライベートホスト名を変更した場合、新しいプライベートホスト名が NTP 構成ファイルに存在することを確認します。

    4. 必要であれば、各自の NTP 条件に適合するように NTP 構成ファイルを変更します。

  5. クラスタ内にあるすべてのノードに NTP 構成ファイルをコピーします。

    ntp.conf.cluster ファイルの内容は、すべてのクラスタノードで同じである必要があります。

  6. 各ノード上で、NTP デーモンを停止します。

    各ノード上で停止コマンドが正常に終了するまで待機して、手順 7 に進みます。


    # /etc/init.d/xntpd stop
    

  7. 各ノード上で、NTP デーモンを再起動します。

    • ntp.conf.cluster の場合、次のコマンドを実行します。


      # /etc/init.d/xntpd.cluster start
      

      xntpd.cluster 起動スクリプトは最初に、/etc/inet/ntp.conf ファイルを検索します。このファイルが存在しない場合、起動スクリプトは NTP デーモンを起動せずに即座に終了します。ntp.conf が存在しないが、ntp.conf.cluster は存在する場合、NTP デーモンは ntp.conf.cluster を NTP 構成ファイルとして起動します。

    • ntp.conf の場合、次のコマンドを実行します。


      # /etc/init.d/xntpd start
      

  8. リソースグループを構成したり、クラスタを監視したりするために、Sun Management Center を使用する予定があるかどうかを確認します。

    • 使用する予定の場合、『Sun Cluster 3.0 12/01 ソフトウェアのインストール』の「Sun Management Center 用のSun Cluster モジュールのインストール」に進みます。

    • 使用する予定のない場合、Sun 以外のアプリケーションをインストールし、リソースタイプを登録し、リソースグループを設定し、データサービスを構成します。詳細については、アプリケーションソフトウェアに付属するマニュアルと『Sun Cluster 3.0 12/01 データサービスのインストールと構成』を参照してください。