Sun Cluster 3.1 データサービスのインストールと構成

特殊なデータサービス

Sun Cluster Support for Oracle Parallel Server/Real Application Clusters は、特殊な Sun Cluster 高可用性 データサービスです。このデータサービスには、自動的なフェイルオーバー機能や障害監視機能がありません。これは、 Oracle Parallel Server/Real Application Clusters ソフトウェアでこれらの機能が提供されるためです。一連のパッケージから構成されるこのデータサービスをインストールすると、Oracle Parallel Server/Real Application Clusters を Sun Cluster ノードで実行できます。

Oracle Parallel Server/Real Application Clusters ソフトウェアは、Sun Cluster Resource Group Manager (RGM) に登録されず、また RGM によって管理されるわけでもありません。しかし、RGM に依存してクラスタ情報を照会するという点では、Sun Cluster Support for Oracle Parallel Server/Real Application Clusters はほかのデータサービスに類似しています。

ユーザーは、Sun Cluster ソフトウェアの共有ディスクアーキテクチャを使用するように Sun Cluster Support for Oracle Parallel Server/Real Application Clusters を構成できます。この構成では、データベースに同時にアクセスする Oracle Parallel Server/Real Application Clusters の複数のインスタンス間で、単一のデータベースを共有します。クラスタノード間の共有リソースに対するアクセスは、UNIX Distributed Lock Manager (Oracle UDLM) によって制御されます。一般に、これらの共有リソースにはプロセスとデータベースのインスタンスメンバーシップ情報が入っています。クラスタノード間の共有リソースに対するアクセスは、各 Oracle データベースインスタンス内に存在する内部 DLM によって制御されます。一般的な共有リソースとして、ディスクブロックやトランザクションロックなどが挙げられます。汎用的に共有されるリソース (これらは内部 DLM が管理する) の詳細は、Oracle のマニュアルを参照してください。