データサービスの開発を始める前に、Sun Cluster 開発パッケージ (SUNWscdev) をインストールして、Sun Cluster のヘッダーファイルやライブラリファイルにアクセスできるようにする必要があります。このパッケージがすでにすべてのクラスタノード上にインストールされている場合でも、通常は、クラスタノード上にはない独立した開発マシン、すなわちクラスタノード以外の開発マシンで開発を行います。このような場合、pkgadd(1M) を使って、開発マシンに SUNWscdev パッケージをインストールする必要があります。
コードをコンパイルおよびリンクするとき、ヘッダーファイルとライブラリファイルを識別するオプションを設定する必要があります。(クラスタノード以外の) 開発マシンで開発が終了すると、完成したデータサービスをクラスタに転送して、実行および検証できます。
必ず開発バージョンの Solaris 8 以上を使用してください。
この節では、次の手順を使用します。
Sun Cluster 開発パッケージ (SUNWscdev) をインストールして、適切なコンパイラオプションとリンカーオプションを設定します。
データサービスをクラスタに転送します。
SUNWscdev パッケージをインストールして、コンパイラオプションとリンカーオプションをデータサービス開発用に設定する方法について説明します。
CD-ROM のあるディレクトリに移動します。
cd appropriate_CD-ROM_directory |
SUNWscdev パッケージを現在のディレクトリにインストールします。
pkgadd -d . SUNWscdev |
makefile に、データサービスのコードが使用する include ファイルとライブラリファイルを示すコンパイラオプションとリンカーオプションを指定します。
-I オプションは、Sun Cluster のヘッダーファイルを指定します。-L オプションは、開発システム上にあるコンパイル時ライブラリの検索パスを指定します。-R オプションはクラスタの実行時リンカーの検索パスを指定します。
# Makefile for sample data service ... -I /usr/cluster/include -L /usr/cluster/lib -R /usr/cluster/lib ... |
開発マシン上でデータサービスの開発が完了したなら、クラスタに転送して検証する必要があります。この転送を行うときは、エラーが発生する可能性を減らすために、データサービスのコードと RTR ファイルを一緒にパッケージに保管して、その後、クラスタのすべてのノード上でパッケージをインストールすることを推奨します。
データサービスをインストールするときは、pkgadd を使用するかどうかに関わらず、すべてのクラスタノード上にデータサービスをインストールする必要があります。Agent Builder は、RTR ファイルとデータサービスのコードを自動的にパッケージ化します。