numsecondaries プロパティは、主ノードに障害が発生した場合にデバイスグループをマスターできる、デバイスグループ内のノード数を指定します。デバイスサービスの二次ノードのデフォルト数は 1 です。この値には、1 からデバイスグループ内で動作している主ノード以外のプロバイダノード数までの任意の整数を設定できます。
この設定は、クラスタの性能と可用性のバランスをとるための重要な要因になります。たとえば、二次ノードの希望数を増やすと、クラスタ内で同時に複数の障害が発生した場合でも、デバイスグループが生き残る可能性が増えます。しかし、二次ノード数を増やすと、通常の動作中の性能が一様に下がります。通常、二次ノード数を減らすと、性能が上がりますが、可用性が下がります。しかし、二次ノード数を増やしても、必ずしも、当該のファイルシステムまたはデバイスグループの可用性が上がるわけではありません。詳細については、『Sun Cluster 3.1 の概念』の「重要な概念 - 管理とアプリケーション開発」を参照してください。
クラスタ内の任意のノード上でスーパーユーザーになります。
scsetup(1M) ユーティリティを実行します。
# scsetup |
メインメニューが表示されます。
4 (デバイスグループとボリューム) を選択して、VxVM ディスクデバイスグループで作業を行います。
「デバイスグループメニュー」が表示されます。
6 (デバイスグループのキープロパティを変更) を選択して、デバイスグループの重要なプロパティを変更します。
「デバイスグループのプロパティ変更メニュー」が表示されます。
2 (numsecondaries プロパティを変更) を選択して、二次ノードの希望数を変更します。
指示に従って、ディスクデバイスグループに構成したい二次ノードの希望数を入力します。適切な値を入力すると、対応する scconf コマンドが実行されます。そして、ログが出力され、ユーザーは前のメニューに戻ります。
scconf -p コマンドを使用して、デバイスグループの構成を確認します。
# scconf -p | grep デバイス デバイスグループ名: dg-schost-1 デバイスグループのタイプ: VxVM デバイスグループの有効なフェイルバック: yes デバイスグループのノードリスト: phys-schost-1,phys-scot-2, phys-schst-3 デバイスグループの順序つきノードリスト: yes デバイスグループの希望のセカンダリ数: 1 デバイスグループのディスクセット名: dg-schost-1 |
VxVM ディスクグループ、または、クラスタに登録されているボリュームの構成情報を変更した場合、scsetup を使用してディスクデバイスグループを登録する必要があります。このような構成変更には、ボリュームの追加や削除、既存ボリュームのグループ、所有者、アクセス権の変更などがあります。構成変更後に登録を行うと、広域名前空間が正しい状態になります。広域デバイス名前空間を更新するを参照してください。
ディスクデバイスグループの主ノードと状態を確認します。
# scstat -D |
次に、デバイスグループ (diskgrp1) の二次ノードの希望数を構成するときに、scsetup によって生成される scconf コマンドの例を示します。デバイスグループを作成した後に二次ノードの希望数を変更する方法については、デバイスグループの二次ノードの希望数を変更するを参照してください。
# scconf -a -D type=vxvm,name=diskgrp1, nodelist=host1:host2:host3,preferenced=true,failback=enabled,numsecondaries=2 |