クラスタファイルシステムを削除するには、単に、そのクラスタファイルシステムのマウントを解除します。データも削除する場合は、配下のディスクデバイス (またはメタデバイスかボリューム) をシステムから削除します。
クラスタファイスシステムは、scshutdown(1M) を実行してクラスタ全体を停止したときに、システム停止処理の一環として自動的にマウント解除されます。shutdown を実行して単独でノードを停止したときはマウント解除されません。なお、停止するノードが、ディスクに接続されている唯一のノードの場合は、そのディスク上のクラスタファイルシステムにアクセスしようとするとエラーが発生します。
クラスタファイルシステムをマウント解除するには以下が必要です。
クラスタ内の任意のノードでのスーパーユーザー特権。
ファイルシステムが使用中でないこと。ファイルシステムが使用中と見なされるのは、ユーザーがファイルシステム内のディレクトリにアクセスしている場合や、プログラムがファイルシステム内のファイルを開いている場合です。ユーザーやプログラムは、クラスタ内のどのノードでもアクセスできます。
クラスタ内にある任意のノード上でスーパーユーザーになります。
マウントされているクラスタファイルシステムを確認します。
# mount -v |
各ノードで、クラスタファイルシステムを使用中の全プロセスの一覧を表示し、停止するプロセスを判断します。
# fuser -c [ -u ] mountpoint |
ファイルシステムのマウントポイントにあたるファイルと、マウントされているファイルシステム内にあるファイルを報告します。
(任意) 各プロセス ID のユーザーログイン名を表示します。
プロセスを停止するクラスタファイルシステムの名前を指定します。
各ノードで、クラスタファイルシステムのプロセスをすべて停止します。
プロセスは任意の方法で停止できます。必要であれば、次のコマンドを使用して、クラスタファイルシステムに関係するプロセスを強制終了します。
# fuser -c -k mountpoint |
クラスファイルシステムを使用している各ノードに SIGKILL が送信されます。
各ノードで、ファイルシステムを使用しているプロセスがないことを確認します。
# fuser -c mountpoint |
1 つのノードからファイルシステムをマウント解除します。
# umount mountpoint |
マウント解除するクラスタファイルシステムの名前を指定します。クラスタファイルシステムがマウントされているディレクトリの名前や、ファイルシステムのデバイス名パスを指定できます。
(任意) /etc/vfstab ファイルを編集して、削除するクラスタファイルシステムのエントリを削除します。
この手順は、このクラスタファイルシステムのエントリがその /etc/vfstab ファイルにあるクラスタノードごとに実行します。
(任意) ディスクデバイスグループ、メタデバイス、プレックスを削除します。
詳細については、ボリューム管理ソフトウェアのマニュアルを参照してください。
次に、Solstice DiskSuite/Solaris Volume Manager メタデバイス /dev/md/oracle/rdsk/d1 にマウントされている UFS クラスタファイルシステムを削除する例を示します。
# mount -v ... /global/oracle/d1 on /dev/md/oracle/dsk/d1 read/write/setuid/global/logging/largefiles # fuser -c /global/oracle/d1 /global/oracle/d1: 4006c # fuser -c -k /global/oracle/d1 /global/oracle/d1: 4006c # fuser -c /global/oracle/d1 /global/oracle/d1: # umount /global/oracle/d1 (各ノードごとに強調表示されているエントリを削除する:) # vi /etc/vfstab #device device mount FS fsck mount mount #to mount to fsck point type pass at boot options # /dev/md/oracle/dsk/d1 /dev/md/oracle/rdsk/d1 /global/oracle/d1 ufs 2 yes global,logging [保存し終了する] |
クラスタファイルシステム上のデータを削除するには、配下のデバイスを削除します。詳細については、ボリューム管理ソフトウェアのマニュアルを参照してください。