Sun Cluster のほとんどの管理作業は、scsetup(1M) ユーティリティを使用して対話形式で実行できます。本書での管理手順の説明には、可能な限り scsetup を使用しています。
scsetup ユーティリティを使用すると、「メイン」メニュー内の以下の項目を管理できます。
定足数 (quorum)
リソースグループ
クラスタインターコネクト
デバイスグループとボリューム
プライベートホスト名
新しいノード
クラスタのその他のプロパティ
scsetup ユーティリティを使用すると、「リソースグループ」メニュー内の以下の項目を管理できます。
リソースグループを作成
ネットワークリソースをリソースグループに追加
データサービスリソースをリソースグループに追加
リソースグループをオンライン / オフライン化、またはスイッチオーバー
リソースを有効化または無効化
リソースグループのプロパティを変更
リソースのプロパティを変更
リソースグループからリソースを削除
リソースグループを削除
リソースの stop_failed エラーフラグをクリア
表 1- 1 に、Sun Cluster を管理するのに使用するその他のコマンドのリストを示します。詳細については、マニュアルページを参照してください。
表 1–1 Sun Cluster のコマンド行インタフェースのコマンド
コマンド |
説明 |
---|---|
ccp(1M) |
クラスタへの遠隔コンソールアクセスを開始します。 |
if_mpadm(1M) |
IP Network Multipathing グループ内のあるアダプタから別のアダプタに IP アドレスを切り換えるのに使用します。 |
sccheck(1M) |
Sun Cluster 構成を確認および検証して、クラスタの最も基本的な構成が機能していることを保証します。 |
scconf(1M) |
Sun Cluster の構成を更新します。-p オプションを指定すると、クラスタの構成情報を一覧表示できます。 |
scdidadm(1M) |
デバイス ID の構成および管理用ユーティリティを実行します。 |
scgdevs(1M) |
広域デバイス名前空間管理スクリプトを実行します。 |
scinstall(1M) |
Sun Cluster ソフトウェアのインストールと構成を行います。対話形式でも、対話形式以外でも実行できます。-p オプションを指定すると、Sun Cluster ソフトウェアのリリース情報とパッケージのバージョン情報が表示されます。 |
scrgadm(1M) |
リソースタイプの登録、リソースグループの作成、リソースグループ内のリソースの起動を管理します。 -p オプションを指定すると、インストールされているリソース、リソースグループ、およびリソースタイプに関する情報を表示できます。 注 – scrgadm を実行するときには、リソースタイプ、リソースグループ、およびリソースのプロパティ名に大文字と小文字の区別はありません。 |
scsetup(1M) |
対話形式のクラスタ構成ユーティリティを実行します。このユーティリティは、scconf コマンドとそのオプションを生成します。 |
scshutdown(1M) |
クラスタ全体を停止します。 |
scstat(1M) |
クラスタの状態のスナップショットを提供します。 |
scswitch(1M) |
リソースグループとディスクデバイスグループのノードのマスターや状態を変更します。 |
さらに、コマンドを使用して Sun Cluster のボリューム管理ソフトウェアを管理することもできます。使用するコマンドは、クラスタで使用しているボリュームマネージャ (Solstice DiskSuiteTM、VERITAS Volume Manager、または Solaris Volume ManagerTM) によって変わります。