Sun Cluster 3.1 Data Service for Sun ONE Web Server ガイド

Sun ONE Web Server の構成

この手順では、可用性が高くなるように Sun ONE Web サーバーのインスタンスを構成する方法について説明します。この手順では、Web ブラウザを使用します。

この手順を実行するには、次の情報を確認しておく必要があります。

  1. Sun ONE Web Server をスケーラブルデータサービスとして構成する場合は、すべてのノードのローカルディスクに、ログ、エラーファイル、PID ファイルを格納するディレクトリを作成し、Sun ONE Web Server で管理するように設定します。

    スケーラブル構成を正常に稼動するには、これらのファイルをクラスタファイルシステムではなく、クラスタの各ノードに配置する必要があります。共有の記憶装置は、Sun ONE Web Server をフェイルオーバーデータサービスとして構成する場合以外は使用しません。

    クラスタ内のすべてのノードにおいて、ローカルディスクの同じ場所を選択します。mkdir -p コマンドを使用してディレクトリを作成します。このディレクトリの所有者は nobody にします。

    次の例に、この手順を行う方法を示します。


    phys-schost-1# mkdir -p /var/pathname/http-instance/logs/
    

    注 –

    エラーログや PID ファイルが大きくなると予想される場合、/var ディレクトリの容量は小さいので、このディレクトリに格納してはいけません。その代わりに、大きなファイルを格納できるだけの十分な容量を持つパーティションに新しいディレクトリを作成します。


  2. 管理ワークステーションまたはクラスタノードから Netscape ブラウザを起動します。

  3. 1 つのクラスタノード上で、ディレクトリ https-admserv に移動し、次のように Sun ONE 管理サーバーを起動します。


    # cd https-admserv
    # ./start
    

  4. Netscape ブラウザで Sun ONE 管理サーバーの URL を入力します。

    URL は、サーバーのインストール手順 (手順 4) の Sun ONE インストールスクリプトによって確立される物理ホスト名とポート番号で構成されます (例: n1.eng.sun.com:8888)。前の手順で、./start コマンドを実行した時にこの URL が表示されます。

    プロンプトが表示されたら、サーバーのインストール手順 (手順 6) で指定したユーザー ID とパスワードを入力し、Sun ONE 管理サーバーインタフェースにログインします。

  5. 次の作業を行うには、可能な限り管理サーバーを使用し、そうでない場合だけ手動で変更するようにします。

    • サーバー名が正しいことを確認します。

    • サーバーユーザーがスーパーユーザーとして設定されていることを確認します。

    • バインドアドレスフィールドを次のアドレスの 1 つに変更します。

      • ネームサービスとして DNS を使用する場合、論理ホスト名または共有アドレス。

      • ネームサービスとして NIS を使用する場合、論理ホスト名または共有アドレスに対応する IP アドレス。

    • この節の手順 1 で作成したディレクトリを反映するように、ErrorLog、PidLog、および Access Log エントリを更新します。

    • 変更を保存します。

  6. このインスタンスの起動に使用するセキュアキーパスワードを含むファイルを作成してサーバーのルートディレクトリに置きます。このファイルには、keypass という名前を付けます。


    注 –

    このファイルには、キーデータベースのパスワードが含まれています。適切なアクセス権を付与して、ファイルを保護する必要があります。