定足数 (quorum) の構成は、クラスタ内のノードの数によって異なります。
2 ノードクラスタ – 2 ノードクラスタを形成するには、定足数投票数 (quorum vote count) が 2 つ必要です。これらの 2 つの投票数は、2 つのクラスタノード、または 1 つのノードと 1 つの定足数デバイスのどちらかによるものです。ただし、2 ノードクラスタでは、一方のノードに障害が発生したときに単一ノードで処理を続行できるように、1 つの定足数デバイスが構成されなければなりません。
3 ノード以上のクラスタ – ディスク格納装置へのアクセスを共有するすべてのノードペア間に、定足数デバイスを指定する必要があります。たとえば、図 3–3 のような 3 ノードクラスタを想定します。この場合、ノード A とノード B が同じディスク格納装置へのアクセスを共有し、ノード B とノード C は別のディスク格納装置へのアクセスを共有します。この構成では、合計 5 つの投票数があります。3 つはノードによるもの、2 つはノード間で共有される定足数デバイスによるものです。クラスタを形成するには、過半数の投票数 (この場合は 3 票) が必要です。
Sun Cluster ソフトウェアでは定足数デバイスを、ディスク格納装置へのアクセスを共有するすべてのノードペア間で指定する必要はなく、実際にそのような指定は行われません。しかし、N+1 構成が 2 ノード構成になり、両方のディスク格納装置へアクセスするノードに障害が発生すると、必要な投票数を提供します。すべてのペア間で定足数デバイスを構成すると、残りのノードはクラスタとして動作を継続することができます。
これらの構成の例については、図 3–3 を参照してください。