この節では、Sun StorEdge Availability Suite 3.1 が使用するリモートミラー複製方式とポイントインタイムスナップショット方式について説明します。 このソフトウェアは、 sndradm(1RPC) と iiadm(1II) コマンドを使用してデータを複製します。 これらのコマンドについては、『Sun Cluster 3.0 and Sun StorEdge Software Integration Guide』を参照してください。
リモートミラー複製を図 6–1 に示します。 主ディスクのマスターボリュームのデータは、TCP/IP 接続を経由して二次ディスクのマスターボリュームに複製されます。 リモートミラービットマップは、主ディスクのマスターボリュームと二次ディスクのマスターボリューム間の違いを追跡調査します。
リモートミラー複製は、リアルタイムで同期して実行することも、非同期で実行することもできます。 各クラスタの各ボリュームセットはそれぞれ、同期複製または非同期複製に構成できます。
同期データ複製では、リモートボリュームが更新されるまで書き込み操作の完了が確認されません。
非同期データ複製では、リモートボリュームが更新される前に書き込み操作の完了が確認されます。 非同期データ複製は、長い距離や低い帯域幅で大きな柔軟性を発揮します。
ポイントインタイムスナップショットを図 6–2 に示します。 各ディスクのマスターボリュームのデータは、同じディスクのシャドウボリュームにコピーされます。 ポイントインタイムピットマップは、マスターボリュームとシャドウボリューム間の違いを追跡調査します。 データがシャドウボリュームにコピーされると、ポイントインタイムビットマップはリセットされます。
次の図は、構成例でリモートミラー複製とポイントインタイムスナップショットがどのように使用されているかを示したものです。