この節では、 SunPlex システムのユーザーを 3 種類に分け、各ユーザーに関連する概念とマニュアルについて説明します。 各ユーザーは次のとおりです。
ハードウェア保守担当者
システム管理者
アプリケーションプログラマ
ハードウェア保守担当者にとって、SunPlex システムは、サーバー、ネットワーク、および記憶装置を含む市販のハードウェアの集合に見えます。 これらのコンポーネントは、すべてのコンポーネントにバックアップがあり、単一の障害によってシステム全体が停止しないように配線されています。
ハードウェア保守担当者は、クラスタに関する次の概念を理解する必要があります。
クラスタハードウェアの構成と配線
設置と保守 (追加、取り外し、交換)
ネットワークインタフェースコンポーネント (アダプタ、接続点、ケーブル)
ディスクインタフェースカード
ディスクアレイ
ディスクドライブ
管理コンソールとコンソールアクセスデバイス
管理コンソールとコンソールアクセスデバイスの設定
次の項には、前述の重要な概念に関連する説明が記載されています。
次の SunPlex のマニュアルには、ハードウェア保守の概念に関連する手順と情報が記載されています。
『Sun Cluster Hardware Collection』
システム管理者にとって、SunPlex システムは、ケーブルによって接続された、記憶装置を共有するサーバー (ノード) の集合に見えます。 システム管理者は、次のソフトウェアを扱います。
クラスタノード間のコネクティビティを監視するための、Solaris ソフトウェアに統合された専用のクラスタソフトウェア
クラスタノードで実行されるユーザーアプリケーションプログラムの状態を監視するための専用のソフトウェア
ディスクを設定して管理するためのボリューム管理ソフトウェア
直接ディスクに接続されていないものも含め、すべてのノードが、すべての記憶装置にアクセスできるようにするための専用のクラスタソフトウェア
あらゆるノード上で、ファイルがそのノードにローカルに接続されているように見せかける専用のクラスタソフトウェア
システム管理者は、次の概念とプロセスについて理解する必要があります。
ハードウェアとソフトウェアの間の対話
クラスタをインストールして構成する方法の一般的な流れ
Solaris オペレーティング環境のインストール
Sun Cluster ソフトウェアのインストールと構成
ボリューム管理ソフトウェアのインストールと構成
クラスタを動作可能状態にするためのアプリケーションソフトウェアのインストールと構成
Sun Cluster データサービスソフトウェアのインストールと構成
クラスタハードウェアとソフトウェアのコンポーネントを追加、削除、交換、およびサービス提供するためのクラスタ管理手順
パフォーマンスを向上させるための構成の変更方法
次の項には、前述の重要な概念に関連する説明が記載されています。
次の SunPlex のマニュアルには、システム管理者の概念に関連する手順と情報が記載されています。
『Sun Cluster ソフトウェアのインストール (Solaris OS 版)』
『Sun Cluster のシステム管理』
『Sun Cluster Error Messages Guide』
『Sun Cluster ご使用にあたって』
『Sun Cluster Release Notes Supplement』
SunPlex システムは Oracle (SPARC ベースシステム上)、NFS、DNS、 SunTM Java System Web Server (従来の Sun One Web Server)、Apache Web Server (SPARC ベースシステム上)、Sun Java System Directory Server (従来の Sun Java System Directory Server) などのアプリケーションに対応するデータサービスを提供します。 データサービスを作成するには、既成のアプリケーションを Sun Cluster ソフトウェアの制御下で動作するように設定する必要があります。 Sun Cluster ソフトウェアには、このようなアプリケーションの起動や停止、 監視を行う構成ファイルと管理メソッドが含まれています。 フェイルオーバーサービスやスケーラブルサービスを新たに作成する必要がある場合には、SunPlex アプリケーションプログラミングインタフェース (API) やデータサービス実現技術 API (DSET API) を使用し、アプリケーションをクラスタ上のデータサービスとして実行するために必要な構成ファイルや管理メソッドを作成することができます。
アプリケーションプログラマは、次の点について理解する必要があります。
各アプリケーションの特性。アプリケーションをフェイルオーバーまたはスケーラブルデータサービスとして実行できるかどうかを判断する必要があります。
Sun Cluster API、DSET API、汎用データサービス。 プログラマは、各自のアプリケーションをクラスタ環境に合わせて構成するプログラムまたはスクリプトを記述するために、どのツールが最も適しているかを判断する必要があります。
次の項には、前述の重要な概念に関連する説明が記載されています。
次の SunPlex のマニュアルには、アプリケーションプログラミングの概念に関連する手順と情報が記載されています。
『Sun Cluster データサービス開発ガイド』
『Sun Cluster データサービスの計画と管理』