Sun Cluster データサービス開発ガイド (Solaris OS 版)

RTR ファイルの変更前に認識しておくべき事項

リソースタイプをアップグレードしても、新しいメソッドまたはモニターコードが呼び出されない場合があります たとえば、リソースプロパティのデフォルト値または tunable 属性の値だけが変更される場合があります。 メソッドコードは変更されないので、読み取り可能な RTR ファイルの有効なパス名を指定するだけでアップグレードをインストールできます。

古いリソースタイプを登録し直す必要がない場合、新しい RTR ファイルによって以前のバージョンのものが上書きされます。 それ以外の場合、新しい RTR ファイルは新しいパス名で配置できます。

アップグレードによってプロパティのデフォルト値または tunable 属性が変更される場合、移行時に新しいバージョンの Validate メソッドで既存のプロパティ属性が新しいリソースタイプでも有効かどうかを検査できます。 アップグレードによってプロパティの minmax または type 属性が変更される場合、移行時に scrgadm コマンドでこれらの制約が自動的に検査されます。

アップグレード文書には、新しいデフォルトのプロパティ値をすべて記載する必要があります。 この文書では、システム管理者に、Type_version コマンドを編集するコマンドを使って、新しいリソースタイプのバージョンにプロパティをアップグレードできるように、既存のリソースプロパティの値を変更できることを通知します。

アップグレードによってプロパティが追加または削除される場合、コールバックメソッドまたはモニターコードの一部を変更しなければならないことがあります。