この節では、Sun Management Center ソフトウェアに Sun Cluster モジュールをインストールするための情報と手順を紹介します。
Sun Management Center の Sun Cluster モジュールは、Sun Cluster 構成を監視するために使用されます。Sun Cluster モジュールパッケージをインストールする前に、以下の必要条件を確認してください。
ディスク容量– Sun Cluster モジュールパッケージ用に、各クラスタノードに 25M バイトの容量があることを確認します。
Sun Management Center パッケージ – クラスタ以外のノードに、Sun Management Center サーバー、ヘルプサーバー、コンソールパッケージをインストールし、各クラスタノードに、Sun Management Center エージェントパッケージをインストールする必要があります。
管理コンソールやその他の専用マシンを使用している場合は、管理コンソール上でコンソールプロセスを実行し、別のマシン上でサーバープロセスを実行できます。このインストール方法を用いると、Sun Management Center のパフォーマンスを向上できます。
Sun Management Center のマニュアルに記載された手順に従って、Sun Management Center パッケージをインストールします。
Simple Network Management Protocol (SNMP) ポート – エージェントマシン (クラスタノード) に Sun Management Center をインストールするときは、エージェント (SNMP) の通信ポートにデフォルトの 161 を使用するか、別の番号を使用するかを選択します。このポート番号によって、サーバーはこのエージェントと通信できるようになります。後で監視用のクラスタノードを構成するときに参照できるように、選択したポート番号を控えておいてください。
以下の手順を実行して、Sun Cluster モジュールサーバーおよびヘルプサーバーパッケージをインストールします。
Sun Cluster モジュールエージェントパッケージ (SUNWscsal および SUNWscsam) は、Sun Cluster ソフトウェアのインストール中にクラスタノードに追加されています。
Sun Management Center のコアパッケージが適切なマシン上にインストールされていることを確認します。
これは、各クラスタノードでの Sun Management Center エージェントパッケージのインストールが含まれます。インストール方法については、Sun Management Center のマニュアルを参照してください。
サーバーマシンに、Sun Cluster モジュールサーバーパッケージである SUNWscssv をインストールします。
スーパーユーザーになります。
CD-ROM ドライブに Sun Cluster 3.1 9/04 CD-ROM を挿入します。 ボリューム管理デーモンの vold(1M) が実行中で、CD-ROM デバイスを管理するように構成されている場合、デーモンによって自動的に CD-ROM が /cdrom/cdrom0/ ディレクトリにマウントされます。
Solaris_arch/Product/sun_cluster/Solaris_ver/Packages/ ディレクトリに変更します。ここでは arch は sparc または x86 で、ver は 8 (Solaris 8 の場合) または 9 (Solaris 9 の場合) となります。
# cd /cdrom/cdrom0/Solaris_arch/Product/sun_cluster/Solaris_ver/Packages/ |
Sun Cluster モジュールサーバーパッケージをインストールします。
# pkgadd -d . SUNWscssv |
CD-ROM に含まれていないディレクトリに移動し、CD-ROM を取り出します。
# eject cdrom |
ヘルプサーバーマシンに、Sun Cluster モジュールヘルプサーバーパッケージである SUNWscshl をインストールします。
上記と同じ手順を実行します。
Sun Cluster モジュールパッチをインストールします。
パッチの入手先とインストール方法については、『Sun Cluster 3.1 ご使用にあたって 』の「パッチと必須ファームウェアのレベル」を参照してください。
Sun Management Center を起動します。
次の手順を実行して、Sun Management Center サーバー、エージェント、コンソールプロセスを起動します。
スーパーユーザとして、Sun Management Center サーバーマシンで Sun Management Center サーバープロセスを起動します。
# /opt/SUNWsymon/sbin/es-start -S |
スーパーユーザーとして、各 Sun Management Center エージェントマシン (クラスタノード) ごとに Sun Management Center エージェントプロセスを起動します。
# /opt/SUNWsymon/sbin/es-start -a |
各 Sun Management Center エージェントマシン (クラスタノード) 上で、scsymon_srv デーモンが動作していることを確認します。
# ps -ef | grep scsymon_srv |
任意のクラスタノード上で scsymon_srv デーモンが動作していない場合、そのノード上でデーモンを起動します。
# /usr/cluster/lib/scsymon/scsymon_srv |
Sun Management Center コンソールマシン (管理コンソール) で Sun Management Center コンソールを起動します。
コンソールプロセスを起動するには、スーパーユーザである必要はありません。
% /opt/SUNWsymon/sbin/es-start -c |
ログイン名、パスワード、サーバーのホスト名を入力し、「ログイン」をクリックします。
クラスタノードを監視対象のホストオブジェクトとして追加します。
「SPARC: クラスタノードを Sun Management Center エージェントホストオブジェクトとして追加する」に進みます。
次の手順を実行して、クラスタノードの Sun Management Center エージェントホストオブジェクトを作成します。
Sun Cluster モジュールの監視および構成機能を使用するには、クラスタ全体で必要なクラスタノードホストオブジェクトは、1 つだけです。ただし、そのクラスタノードが利用不能になると、ホストオブジェクトを通じてクラスタと接続することもできなくなります。したがって、クラスタに再接続するには、別のクラスタノードホストオブジェクトが必要となります。
Sun Management Center のメインウィンドウで、「ドメイン」プルダウンリストからドメインを選択します。
作成する Sun Management Center エージェントホストオブジェクトがこのドメインに格納されます。Sun Management Center ソフトウェアのインストール中に、「デフォルトのドメイン」が自動的に作成されています。このドメインを使用するか、別の既存のドメインを選択するか、または新しいドメインを作成します。
Sun Management Center ドメインの作成方法については、Sun Management Center のマニュアルを参照してください。
プルダウンメニューから「編集」>「オブジェクトの作成」の順に選択します。
「ノード」タブを選択します。
「監視ツール」プルダウンリストから、「エージェントホスト」を選択します。
「ノードラベル」および「ホスト名」テキストフィールドにクラスタノードの名前 (phys-schost-1 など) を入力します。
「IP」テキストフィールドは空白のままにしておきます。「説明」テキストフィールドはオプションです。
「ポート」テキストフィールドに、Sun Management Center エージェントマシンのインストール時に選択したポート番号を入力します。
「了解」をクリックします。
ドメインに Sun Management Center エージェントホストオブジェクトが作成されます。
Sun Cluster モジュールを読み込みます。
次の手順を実行して、クラスタ監視機能を起動します。
Sun Management Center のメインウィンドウで、クラスタノードのアイコンを右クリックします。
プルダウンメニューが表示されます。
「モジュールの読み込み」を選択します。
「モジュールの読み込み」ウィンドウに、利用可能な各 Sun Management Center モジュールと、そのモジュールが現在読み込まれているかどうかが表示されます。
まだ読み込まれていなければ Sun Cluster を選択します。「了解」をクリックします。
「モジュールの読み込み」ウィンドウに、選択したモジュールの現在のパラメータ情報が表示されます。
「了解」をクリックします。
数分後、そのモジュールが読み込まれます。Sun Cluster アイコンが「詳細」ウィンドウに表示されます。
「詳細」ウィンドウの「オペレーティングシステム」カテゴリで、以下のいずれかの方法で Sun Cluster サブツリーを展開します。
ウィンドウ左側のツリー階層で、カーソルを Sun Cluster モジュールのアイコンに合わせ、マウスのセレクトボタンをクリックします。
ウィンドウ右側のトポロジ表示領域で、カーソルを Sun Cluster モジュールのアイコンに合わせ、マウスのセレクトボタンをダブルクリックします。
Sun Cluster モジュール機能の使用方法については、Sun Cluster モジュールのオンラインヘルプを参照してください。
Sun Cluster モジュールの特定の項目のオンラインヘルプを参照するには、その項目にマウスを合わせます。マウスを右クリックして、ポップアップメニューメニューから「ヘルプ」を選択します。
Sun Cluster モジュールのオンラインヘルプのホームページにアクセスするには、「クラスタ情報」アイコンにカーソルを合わせます。マウスを右クリックして、ポップアップメニューメニューから「ヘルプ」を選択します。
Sun Cluster モジュールのオンラインヘルプのホームページに直接アクセスするには、Sun Management Center の「ヘルプ」ボタンをクリックして、ヘルプブラウザを起動します。次に、以下の URL にアクセスします。
Sun Management Center ブラウザの「ヘルプ」ボタンをクリックすると、Sun Cluster モジュールに固有のトピックではなく、Sun Management Center オンラインヘルプにアクセスします。
Sun Management Center の使用方法については、Sun Management Center のオンラインヘルプと Sun Management Center のマニュアルを参照してください。
Sun 以外のアプリケーションをインストールし、リソースタイプを登録し、リソースグループを設定し、データサービスを構成します。
アプリケーションソフトウェアに付属のマニュアルおよび『Sun Cluster データサービスの計画と管理 (Solaris OS 版)』を参照してください。