Sun Cluster ソフトウェアのインストール (Solaris OS 版)

ネットワークタイムプロトコル (NTP) を構成する

Sun Cluster ソフトウェアをインストールした後、次の作業を行なって、NTP 構成ファイルを作成および変更します。また、ノードを既存のクラスタに追加したときや、クラスタ内にあるノードのプライベートホスト名を変更したときも、NTP 構成ファイルを変更する必要があります。単一ノードのクラスタにノードを追加した場合、使用する NTP 構成ファイルがもとのクラスタノードにコピーされていることを確認します。

NTP を構成する (つまり、クラスタ内で同期をとる) 場合に重要な第一の条件は、すべてのクラスタノードが同時に同期をとる必要があるということです。ノード間で同期をとる場合に重要な第二の条件は、個々のノードの時間が正確であるということです。このような同期についての基本的条件に適合する場合は、NTP はニーズに合わせて自由に構成できます。

クラスタの時刻の詳細については、『Sun Cluster の概念 (Solaris OS 版)』を参照してください。NTP を Sun Cluster 構成用に構成する場合のガイドラインについては、/etc/inet/ntp.cluster テンプレートファイルを参照してください。

  1. Sun Cluster ソフトウェアをインストールする前に独自の /etc/inet/ntp.conf ファイルをインストールしてある場合は、その ntp.conf ファイルを変更する必要はありません。

    手順 8 に進んでください。

  2. クラスタノードのスーパーユーザーになります。

  3. 独自のファイルがある場合は、そのファイルをクラスタの各ノードにコピーします。

  4. インストールする /etc/inet/ntp.conf ファイルがない場合は、 /etc/inet/ntp.conf.cluster ファイルを NTP 構成ファイルとして使用します。


    注 –

    ntp.conf.cluster ファイルの名前を ntp.confに変更してはいけません。


    ノード上に /etc/inet/ntp.conf.cluster ファイルが存在しない場合、Sun Cluster ソフトウェアの初期インストールに /etc/inet/ntp.conf ファイルが存在する可能性があります。ノード上に /etc/inet/ntp.conf ファイルが存在しない場合、Sun Cluster ソフトウェアは NTP 構成ファイルとして /etc/inet/ntp.conf.cluster ファイルを作成します。この場合、その ntp.conf ファイルを次のように編集します。

    1. 任意のテキストエディタを使用して、クラスタの 1 つのノードで、/etc/inet/ntp.conf.cluster ファイルを編集するために開きます。

    2. 各クラスタノードのプライベートホスト名用のエントリが存在することを確認します。

      ノードのプライベートホスト名を変更した場合、新しいプライベートホスト名が NTP 構成ファイルに存在することを確認します。

    3. 使用しないプライベートホスト名を削除します。

      ntp.conf.cluster ファイルに存在しないプライベートホスト名が含まれている可能性があります。この場合、ノードを再起動するときに、ノードが存在しないプライベートホスト名に接続しようとするため、エラーメッセージが生成されます。

    4. 必要であれば、各自の NTP 条件に適合するように NTP 構成ファイルを変更します。

  5. クラスタ内にあるすべてのノードに NTP 構成ファイルをコピーします。

    NTP 構成ファイルの内容は、すべてのクラスタノードで同じである必要があります。

  6. 各ノード上で、NTP デーモンを停止します。

    各ノード上で停止コマンドが正常に終了するまで待機して、手順 7 に進みます。


    # /etc/init.d/xntpd stop
    

  7. 各ノード上で、NTP デーモンを再起動します。

    • ntp.conf.cluster ファイルを使用する場合は、次のコマンドを実行します。


      # /etc/init.d/xntpd.cluster start
      

      xntpd.cluster 起動スクリプトは最初に、/etc/inet/ntp.conf ファイルを検索します。このファイルが存在しない場合、起動スクリプトは NTP デーモンを起動せずに即座に終了します。ntp.conf ファイルは存在しないが、ntp.conf.cluster ファイルは存在する場合、スクリプトは NTP デーモンを起動します。この場合、スクリプトは ntp.conf.cluster ファイルを NTP 構成ファイルとして使用します。

    • ntp.confファイルを使用する場合は、次のコマンドを実行します。


      # /etc/init.d/xntpd start
      
  8. (省略可能) SPARC: Sun Management Center をクラスタを監視するように構成します。

    「SPARC: Sun Cluster モジュールを Sun Management Center 用にインストールする」に進みます。

  9. Sun 以外のアプリケーションをインストールし、リソースタイプを登録し、リソースグループを設定し、データサービスを構成します。

    アプリケーションソフトウェアに付属のマニュアルおよび『Sun Cluster データサービスの計画と管理 (Solaris OS 版)』を参照してください。