この手順は、scvxinstall(1M) コマンドを使用して、1 つの操作で VxVM ソフトウェアをインストールし、ルートディスクをカプセル化します。
ローカルのルート以外のディスクにルートディスクグループを作成する場合は、「SPARC: VERITAS Volume Manager ソフトウェアだけをインストールする」に進みます。
この作業は、VxVM をインストールするノードごとに行ってください。VERITAS Volume Manager (VxVM) は、クラスタのすべてのノードにインストールすることも、VxVM が管理する記憶装置に物理的に接続されたノードにだけインストールすることもできます。
後からルートディスクのカプセル化を解除する必要が生じた場合は、「SPARC: ルートディスクのカプセル化を解除する」の手順に従ってください。
クラスタが以下の前提条件を満たしていることを確認します。
クラスタ内にあるすべてのノードがクラスタモードで動作していること。
インストールするノードのルートディスクに 2 つの空き (未割り当ての) パーティションがあること。
以下の情報を用意します。
ディスクドライブのマッピング
以下に示す、必要事項を記入した構成計画ワークシート。計画のガイドラインについては、「ボリューム管理の計画」を参照してください。
VxVM をインストールするノードでスーパーユーザーになります。
ノードの CD-ROM ドライブに VxVM CD-ROM を挿入します。
scvxinstall を対話モードで起動します。
scvxinstall を中止する場合は、Ctrl-C を押します。
# scvxinstall |
詳細については、scvxinstall(1M) のマニュアルページを参照してください。
ルートをカプセル化するかどうかの問い合わせに、「yes」を入力します。
Volume Manager でルートをカプセル化しますか [いいえ]? y |
プロンプトが表示されたなら、VxVM CD-ROM の位置を指定します。
適切な VxVM CD-ROM が見つかると、プロンプトの一部としてその場所が角括弧内に表示されます。表示された場所を使用する場合は、Enter キーを押します。
%s CD-ROM はどこですか [%s] ? |
VxVM CD-ROM が見つからない場合には、プロンプトが表示されます。CD-ROM または CD-ROM イメージの場所を入力してください。
%s CD-ROM はどこですか ? |
プロンプトが表示されたなら、 VxVM ライセンスキーを入力します。
%s ライセンスキーを入力してください: license |
scvxinstall コマンドによって、以下の作業が自動的に行われます。
必須の VxVM ソフトウェア、ライセンス、マニュアルページのパッケージをインストールし、GUI パッケージはインストールしません。
ルートディスクをカプセル化することによってルートディスクグループを作成する
/etc/vfstab ファイル内の /global/.devices エントリを更新する
詳細については、scvxinstall(1M) のマニュアルページを参照してください。
インストール時に、再起動が自動的に 2 回行われます。scvxinstall がすべてのインストール作業を完了した後、プロンプトで Ctrl-C を押さない限り、2 回目の再起動が自動的に行われます。Ctrl-C を押して 2 回目の再起動を中断した場合は、後でノードを再起動して、VxVM のインストールを完了する必要があります。
VxVM クラスタ機能を有効にする場合は、クラスタ機能のライセンスキーを指定します。
ライセンスの追加方法については、VxVM のマニュアルを参照してください。
(省略可能) VxVM GUI をインストールします。
VxVM GUI のインストールの詳細については、VxVM のマニュアルを参照してください。
CD-ROM を取り出します。
すべての VxVM パッチをインストールします。
パッチの入手先とインストール方法については、『Sun Cluster 3.1 ご使用にあたって 』の「パッチと必須ファームウェアのレベル」を参照してください。
(省略可能) クラスタノード上に VxVM のマニュアルページを置かない場合は、マニュアルページパッケージを削除します。
# pkgrm VRTSvmman |
手順 3から手順 13を繰り返して、VxVM を追加のノードにインストールします。
VxVM クラスタ機能を有効にする予定の場合、クラスタ内にあるすべてのノードに VxVM をインストールする必要があります。
1 つ以上のノードに VxVM をインストールしない場合は、VxVM 以外のノード上で、/etc/name_to_major ファイルを変更します。
VxVM をインストールしたノード上で、vxio メジャー番号の設定を調べます。
# grep vxio /etc/name_to_major |
VxVM をインストールしないノードでスーパーユーザーになります。
/etc/name_to_major ファイルを編集して、vxio メジャー番号を NNN (手順 a で調べた番号) に設定するエントリを追加します。
# vi /etc/name_to_major vxio NNN |
vxio エントリを初期化します。
# drvconfig -b -i vxio -m NNN |
VxVM をインストールしない他のすべてのノードに対して、手順 b から 手順 d までを繰り返します。
この作業が終了したとき、クラスタ内にある各ノードで /etc/name_to_major ファイルの vxio エントリが同じである必要があります。
(省略可能) カプセル化したルートディスクをミラー化するには、「SPARC: カプセル化されたルートディスクをミラー化する」 に進みます。