障害の発生したルートディスクを交換した後などに、この手順を使用してルート (/) ファイルシステムを新しいディスクに復元します。復元するノードは起動しないでください。復元手順を実行する前に、クラスタが正常に動作していることを確認してください。
新しいディスクは、障害の発生したディスクと同じ形式でパーティション分割する必要があります。この手順を始める前に、パーティションの分割方式を確認し、ファイルシステムを適切に再作成しておいてください。
復元するノード以外で、メタセットへのアクセスを持つクラスタノードでスーパーユーザーになります。
復元するノードのホスト名をすべてのメタセットから削除します。
このコマンドは、削除するノード以外のメタセットのノードから実行します。
# metaset -s setname -f -d -h nodelist |
ディスクセット名を指定します。
強制的に実行します。
ディスクセットから削除します。
ディスクセットから削除するノードの名前を指定します。
ルート (/) ファイルシステムを復元するノードで、障害の発生したディスクを交換します。
ディスク交換手順については、サーバーに付属のマニュアルを参照してください。
Solaris CD-ROM を使用している場合は、次のコマンドを実行します。
SPARC:OpenBoot PROM の ok プロンプトで、次のコマンドを入力します。
ok boot cdrom -s |
x86: CD をシステムの CD ドライブに挿入し、システムを停止して、電源を切って入れなおすことにより、システムを起動します。「Current Boot Parameters」画面で次のコマンドを入力します。
<<< Current Boot Parameters >>> Boot path: /pci@0,0/pci8086,2545@3/pci8086,1460@1d/pci8086,341a@ 7,1/sd@0,0:a Boot args: Type b [file-name] [boot-flags] <ENTER> to boot with options or i <ENTER> to enter boot interpreter or <ENTER> to boot with defaults <<< timeout in 5 seconds >>> Select (b)oot or (i)nterpreter: b -s |
Solaris JumpStartTM サーバーを使用する場合は次のように操作します。
SPARC:OpenBoot PROM の ok プロンプトで、次のコマンドを入力します。
ok boot net -s |
x86: システムを停止し、電源を切って入れなおすことにより起動します。「Current Boot Parameters」画面で次のコマンドを入力します。
<<< Current Boot Parameters >>> Boot path: /pci@0,0/pci8086,2545@3/pci8086,1460@1d/pci8086,341a@ 7,1/sd@0,0:a Boot args: Type b [file-name] [boot-flags] <ENTER> to boot with options or i <ENTER> to enter boot interpreter or <ENTER> to boot with defaults <<< timeout in 5 seconds >>> Select (b)oot or (i)nterpreter: b -s |
format(1M) コマンドを使用し、ルートディスクのすべてのパーティションとスワップを作成します。
障害の発生したディスクに存在していた元のパーティションの分割方式を再作成します。
newfs(1M) コマンドを使用し、必要に応じてルート (/) ファイルシステムやその他のファイルシステムを作成します。
障害の発生したディスクに存在していた元のファイルシステムを再作成します。
/global/.devices/node@nodeid ファイルシステムが作成されていることを確認します。
ルート (/) ファイルシステムを一時マウントポイントにマウントします。
# mount device temp-mountpoint |
次のコマンドを使用し、ルート (/) ファイルシステムを復元します。
# cd temp-mountpoint # ufsrestore rvf dump-device # rm restoresymtable # cd / # umount temp-mountpoint # fsck raw-disk-device |
これでファイルシステムが復元されます。
新しい起動ブロックを新しいディスクにインストールします。
# /usr/sbin/installboot /usr/platform/`uname -i`/lib/fs/ufs/bootblk raw-disk-device |
ノードをシングルユーザーモードで再起動します。
# reboot -- "-s" |
scdidadm(1M) コマンドを使用し、ディスク ID を置換します。
# scdidadm -R rootdisk |
metadb(1M) コマンドを使用し、状態データベースの複製を再作成します。
# metadb -c copies -af raw-disk-device |
作成する複製の数を指定します。
複製の作成先の raw ディスクデバイス名を指定します。
複製を追加します。
ノードをクラスタモードで再起動します。
復元したノード以外のクラスタノードから、metaset コマンドを使用し、復元したノードをすべてのメタセットに追加します。
phys-schost-2# metaset -s setname -a -h nodelist |
ホストを作成してディスクセットに追加します。
ノードがクラスタモードで再起動します。これでクラスタを使用できるようになります。
次に、テープデバイス /dev/rmt/0 からノード phys-schost-1 に復元したルート (/) ファイルシステムの例を示します。metaset コマンドは、クラスタの別のノード phys-schost-2 から実行し、ノード phys-schost-1 を削除し、後でディスクセット schost-1 に追加します。そのコマンドはすべて phys-schost-1 から実行します。新しいブートブロックが /dev/rdsk/c0t0d0s0 に作成され、3 つの状態データベースの複製が /dev/rdsk/c0t0d0s4 に再作成されます。
[復元しようとするノード以外のクラスタノードでスーパーユーザーになる.] [メタセットからノードを削除する:] phys-schost-2# metaset -s schost-1 -f -d -h phys-schost-1 [障害のあるディスクを交換し、ノードを起動する:] |
SPARC:OpenBoot PROM の ok プロンプトで、次のコマンドを入力します。
ok boot cdrom -s |
x86: CD をシステムの CD ドライブに挿入し、システムを停止して、電源を切って入れなおすことにより、システムを起動します。「Current Boot Parameters」画面で次のコマンドを入力します。
<<< Current Boot Parameters >>> Boot path: /pci@0,0/pci8086,2545@3/pci8086,1460@1d/pci8086,341a@7,1/ sd@0,0:a Boot args: Type b [file-name] [boot-flags] <ENTER> to boot with options or i <ENTER> to enter boot interpreter or <ENTER> to boot with defaults <<< timeout in 5 seconds >>> Select (b)oot or (i)nterpreter: b -s |
[format と newfs を使用してパーティションとファイルシステムを再作成する] [ルートファイルシステムを一時的なマウントポイントにマウントする:] # mount /dev/dsk/c0t0d0s0 /a [ルートファイルシステムを復元する:] # cd /a # ufsrestore rvf /dev/rmt/0 # rm restoresymtable # cd / # umount /a # fsck /dev/rdsk/c0t0d0s0 [新しい起動ブロックをインストールする:] # /usr/sbin/installboot /usr/platform/`uname \ -i`/lib/fs/ufs/bootblk /dev/rdsk/c0t0d0s0 [シングルユーザーモードで再起動する:] # reboot -- "-s" [ディスクID を置き換える:] # scdidadm -R /dev/dsk/c0t0d0 [状態データベース複製を再作成する:] # metadb -c 3 -af /dev/rdsk/c0t0d0s4 # reboot Press Control-d to boot into multiuser mode. [ノードを再びメタセットに追加する:] phys-schost-2# metaset -s schost-1 -a -h phys-schost-1 |