PROBE プログラムは、nslookup(1M) コマンドを使用して、データサービスの可用性を検査します。このプログラムは、Monitor_start コールバックメソッドによって起動され、Monitor_stop コールバックメソッドによって停止されます。
#!/bin/ksh
#pragma ident “@(#)dns_probe 1.1 00/04/19 SMI”
#
# HA-DNS の Probe メソッド。
#
# このプログラムは、nslookup を使用して、データサービスの可用性を検査
# する。nslookup は DNS サーバーに照会することによって、DNS
# サーバー自身を探す。サーバーが応答しない場合、あるいは、別のサー
# バーが照会に応答した場合、probe メソッドはデータサービスまたはク
# ラスタ内の別のノードになんらかの問題が発生したという結論を下す。
# 検証は、RTR ファイルの THOROUGH_PROBE_INTERVAL で設定さ
# れた間隔で行われる。
#pragma ident “@(#)dns_probe 1.1 00/05/24 SMI”
###############################################################################
# プログラム引数を構文解析する。
function parse_args # [args ...]
{
typeset opt
while getopts `R:G:T:' opt
do
case “$opt” in
R)
# DNS リソースの名前。
RESOURCE_NAME=$OPTARG
;;
G)
# リソースが構成されているリソース
# グループの名前。
RESOURCEGROUP_NAME=$OPTARG
;;
T)
# リソースタイプの名前。
RESOURCETYPE_NAME=$OPTARG
;;
*)
logger -p ${SYSLOG_FACILITY}.err \
-t [$RESOURCETYPE_NAME,$RESOURCEGROUP_NAME,$RESOURCE_NAME] \
“ERROR: Option $OPTARG unknown”
exit 1
;;
esac
done
}
###############################################################################
# restart_service ()
#
# この関数は、まずデータサービスの Stop メソッドを呼び出し、
# 次に Start メソッドを呼び出すことによって、データサービスを再起動
# しようとする。データサービスがすでに起動しておらず、
# データサービスのタグが PMF に登録されていない場合、
# この関数はデータサービスをクラスタ内の
# 別のノードにフェイルオーバーする。
#
function restart_service
{
# データサービスを再起動するには、まず、データサービス自身が
# PMF 下に登録されているかどうかを確認する。
pmfadm -q $PMF_TAG
if [[ $? -eq 0 ]]; then
# データサービスの TAG が PMF に登録されている場合、
# データサービスを停止し、起動し直す。
# 当該リソースの Stop メソッド名と STOP_TIMEOUT 値を取得する。
STOP_TIMEOUT=`scha_resource_get -O STOP_TIMEOUT \
-R $RESOURCE_NAME -G $RESOURCEGROUP_NAMÈ
STOP_METHOD=`scha_resource_get -O STOP \
-R $RESOURCE_NAME -G $RESOURCEGROUP_NAMÈ
hatimerun -t $STOP_TIMEOUT $RT_BASEDIR/$STOP_METHOD \
-R $RESOURCE_NAME -G $RESOURCEGROUP_NAME \
-T $RESOURCETYPE_NAME
if [[ $? -ne 0 ]]; then
logger-p ${SYSLOG_FACILITY}.err -t [$SYSLOG_TAG] \
“${ARGV0} Stop method failed.”
return 1
fi
# 当該リソースの Start メソッド名と START_TIMEOUT 値を取得する。
START_TIMEOUT=`scha_resource_get -O START_TIMEOUT \
-R $RESOURCE_NAME -G $RESOURCEGROUP_NAMÈ
START_METHOD=`scha_resource_get -O START \
-R $RESOURCE_NAME -G $RESOURCEGROUP_NAMÈ
hatimerun -t $START_TIMEOUT $RT_BASEDIR/$START_METHOD \
-R $RESOURCE_NAME -G $RESOURCEGROUP_NAME \
-T $RESOURCETYPE_NAME
if [[ $? -ne 0 ]]; then
logger-p ${SYSLOG_FACILITY}.err -t [$SYSLOG_TAG] \
“${ARGV0} Start method failed.”
return 1
fi
else
# データサービスの TAG が PMF に登録されていない場合、
# データサービスが PMF 下で許可されている再試行最大回数を
# 超えていることを示す。したがって、データサービスを再起動
# してはならない。その代わりに、同じクラスタ内にある別のノード
# にフェイルオーバーを試みる。
scha_control -O GIVEOVER -G $RESOURCEGROUP_NAME \
-R $RESOURCE_NAME
fi
return 0
}
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# decide_restart_or_failover ()
#
# この関数は、検証が失敗したときに行うべきアクション、つまり、デー
# タサービスをローカルで再起動するか、クラスタ内の別のノードに
# フェイルオーバーするかを決定する。
#
function decide_restart_or_failover
{
# 最初の再起動の試行であるかどうかを検査する。
if [ $retries -eq 0 ]; then
# 最初の失敗である。
# 最初の試行の時刻を記録する。
start_time=`$RT_BASEDIR/gettimè
retries=`expr $retries + 1`
# 最初の失敗であるので、データサービスを
# 再起動しようと試行する。
restart_service
if [ $? -ne 0 ]; then
logger -p ${SYSLOG_FACILITY}.err -t [$SYSLOG_TAG] \
“${ARGV0} Failed to restart data service.”
exit 1
fi
else
# 最初の失敗ではない。
current_time=`$RT_BASEDIR/gettimè
time_diff=`expr $current_time - $start_timè
if [ $time_diff -ge $RETRY_INTERVAL ]; then
# この失敗は再試行最大期間後に発生した。
# したがって、再試行カウンタをリセットし、
# 再試行時間をリセットし、さらに再試行する。
retries=1
start_time=$current_time
# 前回の失敗が Retry_interval よりも以前に発生しているので、
# データサービスを再起動しようと試行する。
restart_service
if [ $? -ne 0 ]; then
logger -p ${SYSLOG_FACILITY}.err \
-t [$SYSLOG_TAG
“${ARGV0} Failed to restart HA-DNS.”
exit 1
fi
elif [ $retries -ge $RETRY_COUNT ]; then
# 再試行最大期間内であり、再試行カウンタは満了
# している。したがって、フェイルオーバーする。
retries=0
scha_control -O GIVEOVER -G $RESOURCEGROUP_NAME \
-R $RESOURCE_NAME
if [ $? -ne 0 ]; then
logger -p ${SYSLOG_FACILITY}.err -t [$SYSLOG_TAG] \
“${ARGV0} Failover attempt failed.”
exit 1
fi
else
# 再試行最大期間内であり、再試行カウンタは満了
# していない。したがって、さらに再試行する。
retries=`expr $retries + 1`
restart_service
if [ $? -ne 0 ]; then
logger -p ${SYSLOG_FACILITY}.err -t [$SYSLOG_TAG] \
“${ARGV0} Failed to restart HA-DNS.”
exit 1
fi
fi
fi
}
###############################################################################
# MAIN
###############################################################################
export PATH=/bin:/usr/bin:/usr/cluster/bin:/usr/sbin:/usr/proc/bin:$PATH
# メッセージの記録に使用する syslog 機能番号を取得する。
SYSLOG_FACILITY=`scha_cluster_get -O SYSLOG_FACILITY`
# このメソッドに渡された引数を構文解析する。
parse_args “$@”
PMF_TAG=$RESOURCE_NAME.named
SYSLOG_TAG=$RESOURCETYPE_NAME,$RESOURCEGROUP_NAME,$RESOURCE_NAME
# 証が行われる間隔はシステム定義プロパティ THOROUGH_PROBE_INTERVAL
# に設定されている。scha_resource_get でこのプロパティの値を取得する。
PROBE_INTERVAL=scha_resource_get -O THOROUGH_PROBE_INTERVAL \
-R $RESOURCE_NAME -G $RESOURCEGROUP_NAMÈ
# 検証用のタイムアウト値を取得する。この値は RTR ファイルの
# PROBE_TIMEOUT 拡張プロパティに設定されている。nslookup のデフォル
# トのタイムアウトは 1.5 分。
probe_timeout_info=`scha_resource_get -O Extension -R $RESOURCE_NAME \
-G $RESOURCEGROUP_NAME Probe_timeout`
PROBE_TIMEOUT=`echo $probe_timeout_info | awk `{print $2}'`
# リソースの NETWORK_RESOURCES_USED プロパティの値を取得して、
# DNS がサービスを提供するサーバーを見つける。
DNS_HOST=`scha_resource_get -O NETWORK_RESOURCES_USED -R $RESOURCE_NAME \
-G $RESOURCEGROUP_NAMÈ
# システム定義プロパティ Retry_count から再試行最大回数を取得する。
RETRY_COUNT =`scha_resource_get -O RETRY_COUNT -R $RESOURCE_NAME \
-G $RESOURCEGROUP_NAMÈ
# システム定義プロパティ Retry_interval から再試行最大期間を取得する。
Retry_interval
RETRY_INTERVAL=scha_resource_get -O RETRY_INTERVAL -R $RESOURCE_NAME \
-G $RESOURCEGROUP_NAMÈ
# リソースタイプの RT_basedir プロパティから gettime ユーティリティーの
# 完全パスを取得する。
RT_BASEDIR=scha_resource_get -O RT_BASEDIR -R $RESOURCE_NAME \
-G $RESOURCEGROUP_NAMÈ
# 検証は無限ループで動作し、nslookup コマンドを実行し続ける。
# nslookup 応答用の一時ファイルを設定する。
DNSPROBEFILE=/tmp/.$RESOURCE_NAME.probe
probefail=0
retries=0
while :
do
# 検証が動作すべき期間は <THOROUGH_PROBE_INTERVAL> プロパティに指
# 定されている。したがって、THOROUGH_PROBE_INTERVAL の間、検証
# プログラムが休眠するように設定する。
sleep $PROBE_INTERVAL
# DNS がサービスを提供している IP アドレス上で nslookup コマンド
# を実行する。
hatimerun -t $PROBE_TIMEOUT /usr/sbin/nslookup $DNS_HOST $DNS_HOST \
> $DNSPROBEFILE 2>&1
retcode=$?
if [ retcode -ne 0 ]; then
probefail=1
fi
# nslookup への応答が HA-DNS サーバーから来ており、
# /etc/resolv.conf ファイル内に指定されているほかのネームサーバー
# から来ていないことを確認する。
if [ $probefail -eq 0 ]; then
# nslookup 照会に応答するサーバーの名前を取得する。
SERVER=` awk ` $1==”Server:” {print $2 }' \
$DNSPROBEFILE | awk -F. ` { print $1 } ` `
if [ -z “$SERVER” ];
then
probefail=1
else
if [ $SERVER != $DNS_HOST ]; then
probefail=1
fi
fi
fi
# probefail 変数が 0 以外である場合、nslookup コマンドがタイム
# アウトしたか、あるいは、別のサーバー (/etc/resolv.conf ファイ
# ルに指定されている) から照会への応答が来ていることを示す。
# どちらの場合でも、DNS サーバーは応答していないので、
# このメソッドは decide_restart_or_failover を呼び出して、
# データサービスをローカルで起動するか、あるいは、別のノードに
# フェイルオーバーするかを評価する。
if [ $probefail -ne 0 ]; then
decide_restart_or_failover
else
logger -p ${SYSLOG_FACILITY}.info -t [$SYSLOG_TAG] \
“${ARGV0} Probe for resource HA-DNS successful”
fi
done
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