システム管理者がリソースの Type_version プロパティを編集すると、既存のリソースは新しいリソースタイプバージョンを取得します。これは、その他のリソースプロパティの編集時と同じ規則に従います。ただし、一部の情報が現在のバージョンではなく新しいリソースタイプから取得されるという点を除きます。
min、max、arraymin、arraymax、デフォルト、Tunable 属性など、すべてのプロパティのリソースプロパティ属性は、新しいリソースタイプのバージョンから取得されます。
Type_version プロパティに適用される Tunable 属性は、RTR ファイル内の #$upgrade_from ディレクティブと、既存のリソースのリソースタイプの RT_version プロパティから取得されます。Tunable 属性は、property_attributes(5) のマニュアルページの説明とは異なります。
新しいリソースタイプのバージョンの Validate メソッドが適用されます。このため、プロパティ属性は、新しいリソースタイプで有効です。既存のリソースプロパティ属性が新しいリソースタイプのバージョンの妥当性検査の条件を満たしていない場合、システム管理者は、scrgadm コマンドに、こうしたプロパティの有効な値を指定する必要があります。この手続きは、新しいリソースタイプのバージョンが、以前のバージョンでは宣言されていなかったプロパティを使用し、デフォルト値がない場合に行われます。既存のリソースが、新しいリソースタイプのバージョンでは無効なプロパティ値を持っている場合にも、この手続きが行われます。
古いバージョンのリソースタイプで宣言されたリソースプロパティが新しいバージョンでは宣言されないことがあります。こうしたリソースを新しいバージョンに移行すると、リソースからプロパティが削除されます。
Validate メソッドは、リソースの新しい Type_version (Validate コマンド行に渡される) だけでなく現在の Type_version も照会できます (scha_resource_get を使用)。このため、 サポートされないバージョンのアップグレードを Validate によって禁止できます。