次の確認テストを実行して、Sun Cluster HA for Oracle が正しくインストールされていることを確認してください。
これらの妥当性検査によって、Sun Cluster HA for Oracleを実行するすべてのノードで Oracle インスタンスが起動され、構成内のほかのノードから Oracle インスタンスにアクセスできることが保証されます。これらの妥当性検査を実行して、Sun Cluster HA for Oracle から Oracle ソフトウェアを起動するときに発生する問題を特定してください。
Oracle リソースグループを現在マスターしているノードに oracle でログインします。
環境変数 ORACLE_SID および ORACLE_HOME を設定します。
このノードから Oracle インスタンスを起動できることを確認します。
Oracle インスタンスに接続できることを確認します。
connect_string プロパティで定義した user/password 変数を指定して、sqlplus コマンドを使用します。
# sqlplus user/passwd@tns_service |
Oracle インスタンスを停止します。
Oracle インスタンスは Sun Cluster が制御しているので、Oracle インスタンスは Sun Cluster ソフトウェアによって再起動されます。
Oracle データベースリソースが含まれているリソースグループを、そのクラスタ内の別のクラスタメンバーに切り替えます。
次の例に、この手順を行う方法を示します。
# scswitch -z -g resource-group -h node |
そのリソースグループがあるノードに oracle でログインします。
手順 3 と 手順 4 を繰り返し行って、Oracle インスタンスの起動とそれへの接続が正常に行われることを確認します。
クライアントからのデータベース参照は、物理ホスト名ではなく、ネットワークリソースを使用して行う必要があります。ネットワークリソースは、フェイルオーバー時に物理ノード間で移動できる IP アドレスです。物理ホスト名はマシン名です。
たとえば、tnsnames.ora ファイルでは、データベースインスタンスを実行するホストとして、ネットワークリソースを指定する必要があります。ネットワークリソースは論理ホスト名または共有アドレスです。「Oracle データベースのアクセス権を設定する」 を参照してください。
Oracle のクライアントとサーバー間の接続は、Sun Cluster HA for Oracle スイッチオーバーが発生すると切り離されます。このため、クライアントアプリケーションは、必要に応じて、切り離しと再接続、あるいは回復を行う必要があります。トランザクションモニターによって、アプリケーションの処理が簡単になることがあります。また、Sun Cluster HA for Oracle のノードの回復時間は、アプリケーションによって異ります。
Sun Cluster HA for Oracle データサービスの各インスタンスは、 /var/opt/SUNWscor ディレクトリのサブディレクトリにログファイルを保管します。
/var/opt/SUNWscor/oracle_server ディレクトリには、Oracle サーバー用のログファイルが格納されます。
/var/opt/SUNWscor/oracle_listener ディレクトリには、Oracle リスナー用のログファイルが格納されます。
これらのファイルには、Sun Cluster HA for Oracle データサービスが実行するアクションについての情報が保存されます。構成のトラブルシューティングを行うために診断情報が必要な場合、または Sun Cluster HA for Oracle データサービスの動作をモニターする場合には、これらのファイルを参照してください。