Oracle リスナーリソースのリソースグループとしてどれを使いますか。
この質問の回答は、「Oracle リスナーリソースの登録と構成」の手順を実行する際に使用されます。
リソースグループは、Real Application Clusters データベースインスタンスに対して Oracle リスナーがどのように構成されているかによって異なります。Real Application Clusters インスタンスに対して構成できるリスナーについては、Oracle のマニュアルを参照してください。次の各項で構成の例を説明します。
1 つのリスナーが 1 つの Real Application Clusters インスタンスだけをサポートします。このリスナーは、ノードの特定のインターネットプロトコル (IP) アドレスで待機します。リスナーをフェイルオーバーすることはできません。
この例では、リスナー リソースを次のように構成します。
リスナーリソースと RAC サーバーリソースを同じリソースグループに構成します。
このリソースグループは、1 つのノードだけでマスターされるようにします。
1 つのリスナーが、同じノードで動作するいくつかの Real Application Clusters インスタンスをサポートします。このリスナーは、Oracle の透過的なアプリケーションフェイルオーバー (TAF) と負荷均衡機能を使って、クライアント接続をすべての Real Application Clusters インスタンスに分散します。リスナーをフェイルオーバーすることはできません。
この例では、リスナーリソースを次のように構成します。
リスナーリソースをそれ独自のリソースグループ内に構成します。
このリスナーのリソースグループは、1 つのノードだけでマスターされるようにします。
リスナーのリソースグループと RAC サーバーのリソースグループとの間の依存関係を設定します。
フェイルオーバー可能な 1 つのリスナーが、同じノードで動作するいくつかの Real Application Clusters インスタンスをサポートします。リスナーが別のノードにフェイルオーバーされた場合でも、このリスナーは、ほかのノードで動作するいくつかの Real Application Clusters インスタンスをサポートします。
このリスナーは、Oracle の TAF と負荷均衡機能を使ってクライアント接続をすべての Real Application Clusters インスタンスに分散します。エラー検出やフェイルオーバーを短時間で行なうために、リスナーは、LogicalHostname リソースで表されるアドレスで待機します。
この例では、リスナー リソースを次のように構成します。
リスナーリソースと LogicalHostname リソースを同じリソースグループ内に構成します。
このリソースグループは、Oracle Real Application Clusters が動作しているノードだけでマスターされるようにします。
詳細は、「Oracle リスナーリソース用の LogicalHostname リソース」を参照してください。
1 つのリスナーが、すべてのノードのすべての Real Application Clusters インスタンスをサポートします。このリスナーは、LogicalHostname リソースで表されるアドレスで待機します。この構成では、あるノードに障害が発生すると、そのアドレスがすぐに別のノードに渡されます。
マルチスレッドサーバー (MTS) を使用するように Real Application Clusters インスタンスを構成する場合は、この構成を使用できます。このような構成においては、init.ora ファイルの REMOTE_LISTENERS パラメータを使って、各ディスパッチャがロジカル IP アドレスのリスナーに登録されるように指定します。
すべてのクライアントが 1 つのリスナーを通して接続されます。リスナーは、各クライアント接続を最も負荷の軽いディスパッチャに切り替えます。最も負荷の軽いディスパッチャは、リスナーとは別のノード上にある可能性があります。
リスナーに異常が発生すると、リスナーの障害モニターがリスナーを再起動します。リスナーが動作しているノードに異常が発生すると、リスナーは別のノードで再起動されます。どちらの場合でも、ディスパッチャはリスナーが再起動された後に再登録されます。
クラスタ全体に対して 1 つのリスナーを使用している場合は、次のリソースを同じリソースグループとして構成する必要があります。
リスナーリソース
LogicalHostname リソース
詳細は、「Oracle リスナーリソース用の LogicalHostname リソース」を参照してください。