RGM は、ほかのコールバックメソッドとは異なる引数セットを Validate メソッドに渡すため、Validate メソッドには、ほかのメソッドとは異なる引数を構文解析する別の関数が必要です。Validate メソッドやそのほかのコールバックメソッドに渡される引数の詳細については、rt_callbacks(1HA) のマニュアルページを参照してください。次のコードサンプルに、Validate メソッドの parse_args() 関数を示します。
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# Validate 引数の構文解析。
#
function parse_args # [args...]
{
typeset opt
while getopts 'cur:x:g:R:T:G:' opt
do
case "$opt" in
R)
# DNS リソース名。
RESOURCE_NAME=$OPTARG
;;
G)
# リソースが構成されたリソース
# グループ名。
RESOURCEGROUP_NAME=$OPTARG
;;
T)
# リソースタイプ名。
RESOURCETYPE_NAME=$OPTARG
;;
r)
# メソッドはシステム定義プロパティー
# にアクセスしていない。したがって、このフラグは動作なし。
;;
g)
# メソッドはリソースグループプロパティーに
# アクセスしていない。したがって、このフラグは動作なし。
;;
c)
# Validate メソッドがリソースの作成中に
# 呼び出されていることを示す。したがって、このフラグは動作なし。
;;
u)
# リソースがすでに存在しているときは、
# プロパティーの更新を示す。Confdir
# プロパティーを更新する場合、Confdir
# がコマンド行引数に現れる。現れない場合、メソッドは
# scha_resource_get を使用して Confdir を探す必要がある。
UPDATE_PROPERTY=1
;;
x)
# 拡張プロパティーのリスト。プロパティー
# と値のペア。区切り文字は「=」
PROPERTY=`echo $OPTARG | awk -F= '{print $1}'`
VAL=`echo $OPTARG | awk -F= '{print $2}'`
# Confdir 拡張プロパティーがコマンド行
# 上に存在する場合、その値を記録する。
if [ $PROPERTY == "Confdir" ]; then
CONFDIR=$VAL
CONFDIR_FOUND=1
fi
;;
*)
logger -p ${SYSLOG_FACILITY}.err \
-t [$SYSLOG_TAG] \
"ERROR: Option $OPTARG unknown"
exit 1
;;
esac
done
}
ほかのメソッドの parse_args() 関数と同様に、この関数は、リソース名を取得するためのフラグ(R)、リソースグループ名を取得するためのフラグ (G)、RGM から渡されるリソースタイプを取得するためのフラグ (T) を提供します。
r フラグ (システム定義プロパティーを示す)、g フラグ (リソースグループプロパティーを示す)、c フラグ (リソースの作成中に妥当性の検査が行われていることを示す) は無視されます。これらのフラグが無視されるのは、このメソッドはリソースが更新されるときに拡張プロパティーの妥当性を検査するために呼び出されるためです。
u フラグは、UPDATE_PROPERTY シェル変数の値を 1 (TRUE) に設定します。x フラグは、更新されているプロパティーの名前と値を取得します。更新されているプロパティーの中に Confdir が存在する場合、その値が CONFDIR シェル変数に格納され、CONFDIR_FOUND 変数が 1 (TRUE) に設定されます。