HAStorage は、今後の Sun Cluster ソフトウェアでサポートされなくなる可能性があります。同等の機能が HAStoragePlus でサポートされています。HAStorage から HAStoragePlus にアップグレードする手順については、「HAStorage から HAStoragePlus へのアップグレード」を参照してください。
次の例では、リソースグループ resource-group-1 は、次のデータサービスを含んでいます。
Sun Java System Web Server (/global/resource-group-1 に依存する)
Oracle (/dev/global/dsk/d5s2 に依存する)
NFS (dsk/d6 に依存する)
新しいリソースに対し、HAStorage リソースの hastorage-1 を resource-group-1 に作成するには、「リソースグループとディスクデバイスグループ間での起動の同期」を読み、その後次の手順を実行します。
HAStoragePlus リソースを作成するには、「高可用性ローカルファイルシステムの有効化」を参照してください。
クラスタメンバー上でスーパーユーザーになります。
リソースグループ resource-group-1 を作成します。
# scrgadm -a -g resource-group-1 |
リソースタイプが登録されているかどうかを調べます。
次のコマンドは、登録されているリソースタイプのリストを出力します。
# scrgadm -p | egrep Type |
必要であれば、リソースタイプを登録します。
# scrgadm -a -t SUNW.HAStorage |
HAStorage リソースである hastorage-1 を作成し、サービスパスを定義します。
# scrgadm -a -j hastorage-1 -g resource-group-1 -t SUNW.HAStorage \ -x ServicePaths=/global/resource-group-1,/dev/global/dsk/d5s2,dsk/d6 |
ServicePaths には、次の値を含むことができます。
広域デバイスグループ名 (例:nfs-dg)
広域デバイスのパス (例:/dev/global/dsk/d5s2 または dev/d6)
クラスタファイルシステムのマウントポイント (例:/global/nfs)
ServicePaths にクラスタファイルシステムのパスが含まれる場合、広域デバイスグループはそれらに対応するリソースグループとともに使用されない場合があります。
hastorage-1 リソースを有効にします。
# scswitch -e -j hastorage-1 |
リソース Sun Java System Web Server、Oracle、NFS を resource-group-1 に追加し、これらの依存性を hastorage-1 に設定します。
たとえば、Sun Java System Web Server の場合、次のコマンドを実行します。
# scrgadm -a -j resource -g resource-group-1 -t SUNW.iws \ -x Confdir_list=/global/iws/schost-1 -y Scalable=False \ -y Network_resources_used=schost-1 -y Port_list=80/tcp \ -y Resource_dependencies=hastorage-1 |
リソースの依存性を正しく構成したかを確認します。
# scrgadm -pvv -j resource | egrep strong |
resource-group-1 を MANAGED 状態に設定し、オンラインにします。
# scswitch -Z -g resource-group-1 |
HAStorage リソースタイプは、別の拡張プロパティー (AffinityOn) を含みます。この拡張プロパティーは、HAStorage が ServicePaths で定義されている広域デバイスおよびクラスタファイルシステムの類似性スイッチオーバーを実行する必要があるかどうかを指定するブール値です。詳細については、SUNW.HAStorage(5) のマニュアルページを参照してください。
リソースグループがスケーラブルの場合、HAStorage と HAStoragePlus は AffinityOn が True に設定されることを許可しません。スケーラブルリソースグループについては、HAStorage と HAStoragePlus は AffinityOn 値をチェックし、この値を内部的に False に設定し直します。