Sun Cluster Support for Oracle Real Application Clusters 用の拡張プロパティーの多くは、再構成プロセスのステップにタイムアウトを指定しています。これらのタイムアウトのほとんどの最適値は、使用するクラスタ構成には依存しません。したがって、タイムアウトをデフォルト値から変更する必要はありません。
使用するクラスタ構成に依存するタイムアウトについては、以下に説明します。再構成プロセス中にタイムアウトが発生した場合は、これらのタイムアウトプロパティーの値をクラスタ構成に適合するように増やしてください。
Sun Cluster Support for Oracle Real Application Clusters の VxVM コンポーネントの再構成ステップ 4 に必要な時間は、 VERITAS 共有ディスクグループ構成のサイズと複雑さに影響されます。使用する VERITAS 共有ディスクグループ構成が大きいかまたは複雑で、VxVM コンポーネントの再構成がタイムアウトする場合は、VxVM コンポーネントの再構成ステップ 4 のタイムアウト値を増やしてください。
VxVM コンポーネントの再構成ステップ 4 のタイムアウト値を増やす場合は、SUNW.rac_cvm リソースの Cvm_step4_timeout 拡張プロパティーの値を増やします。
詳細は、「SPARC: SUNW.rac_cvm 拡張プロパティー」を参照してください。
# scrgadm -c -j rac_cvm -x cvm_step4_timeout=1200 |
この例では、VxVM コンポーネントの再構成ステップ 4 のタイムアウト値を 1200 秒に設定します。この例では、VxVM コンポーネントが、rac_cvm という名前の SUNW.rac_cvm リソースタイプのインスタンスで表されるものと想定しています。
予約コマンドを実行するために必要な時間は以下の要因に影響されます。
クラスタ内の共有物理ディスクの数
クラスタ上の負荷
クラスタ内の共有物理ディスクの数が多い場合、またはクラスタの負荷が大きい場合、Sun Cluster Support for Oracle Real Application Clusters の再構成がタイムアウトする可能性があります。このようなタイムアウトが発生する場合は、予約ステップのタイムアウト値を増やしてください。
予約ステップのタイムアウト値を増やすには、使用するストレージ管理スキーマ用の適切なリソースの Reservation_timeout 拡張プロパティーを増やします。
ストレージ管理スキーマ |
リソース |
---|---|
Solaris Volume Manager for Sun Cluster |
SUNW.rac_svm |
クラスタ機能を備えた VxVM |
SUNW.rac_cvm |
ボリュームマネージャーのない任意の組み合わせ |
SUNW.rac_hwraid |
これらのリソースタイプの拡張プロパティーの詳細は、以下をご覧ください。
# scrgadm -c -j rac_hwraid -x reservation_timeout=350 |
この例では、Sun Cluster Support for Oracle Real Application Clusters の再構成の予約ステップのタイムアウト値を 350 秒に設定します。この例では、クラスタはハードウェア RAID サポートを使用しています。この例では、ハードウェア RAID コンポーネントが、rac_hwraid という名前の SUNW.rac_hwraid リソースタイプのインスタンスで表されるものと想定しています。