以下の各節で、Sun Cluster HA for SAP DB リソースタイプの拡張プロパティーについて説明します。
システムで定義されているプロパティーについては、r_properties(5) と rg_properties(5) のマニュアルページを参照してください。
SUNW.sapdb リソースタイプは、Sun Cluster 構成に組み込まれた SAP DB アプリケーションを意味します。このリソースタイプには、次のような拡張プロパティーが設定されます。
SAP DB データベースインスタンスを起動する dbmcli コマンドに渡されるオプションです。
SAP DB バージョン 7.4.3 の場合は、このプロパティーに db_online を設定します。
文字列
db_online
該当なし
無効時 (When_ disabled)
SAP DB データベースインスタンスの名前を大文字で指定します。この名前は、SAP DB のインストールと構成が行われる際に作成されます。これについては、「SAP DB のインストールと構成」を参照してください。
文字列
デフォルトは定義されていません。
該当なし
無効時 (When_ disabled)
SAP DB データベースインスタンスを管理するオペレーティングシステム (OS) ユーザーの UNIX ユーザー識別子。このユーザーのホームディレクトリには、SAP DB のインストールおよび構成中に作成された .XUSER.62 ファイルがあります。詳細は、「SAP DB のインストールと構成」を参照してください。
文字列
デフォルトは定義されていません。
該当なし
無効時 (When_ disabled)
Retry_interval で指定した期間内に Retry_count で指定した回数を超える再起動が発生しようとした場合、障害モニターが SAP DB リソースをフェイルオーバーするかどうかを指定します。この拡張プロパティーの値は次のとおりです。
True – 障害モニターが SAP DB リソースをフェイルオーバーすることを指定します。
False – 障害モニターが SAP DB リソースをフェイルオーバーしないことを指定します。
ブール型
True
該当なし
任意の時点 (Anytime)
SAP DB アプリケーションの次のプログラムやライブラリを含むディレクトリへの完全なパス
データベースソフトウェアのバージョンに依存しないプログラム
クライアント実行時環境用のライブラリ
Sun Cluster HA for SAP DB は、このプロパティーの値から dbmcli コマンドへのパスを取得します。dbmcli コマンドは、このプロパティーが指定するディレクトリの bin サブディレクトリにあります。
文字列
/sapdb/programs
該当なし
無効時 (When_ disabled)
プロセスモニター機能 (PMF) が障害モニターを再起動できる最大数です。
整数
4
範囲は定義されていません。
任意の時点 (Anytime)
PMF が障害モニターの再起動の回数をカウントする期間(分) です。
整数
2
範囲は定義されていません。
任意の時点 (Anytime)
SAP DB カーネルプロセスのプロセス識別子を格納するファイルが作成されているディレクトリへの完全なパス。SAP DB カーネルプロセスのプロセス識別子は次のファイルに格納されます。
pid-dir/ppid/ db-name
pid-dir/pid/ db-name
上記パスの各変数の意味は次のとおりです。
pid-dir は、 Pid_Dir_Path 拡張プロパティーが指定するディレクトリです。
db-name は、 DB_Name 拡張プロパティーが指定する SAP DB データベースインスタンスの名前です。
文字列
/var/spool/sql
該当なし
無効時 (When_ disabled)
障害モニターが SAP DB データベースインスタンスを検証するときに使用するタイムアウト値 (秒) です。
整数
90
30–99,999
任意の時点 (Anytime)
親カーネルプロセスが異常終了したときに、障害モニターが SAP DB データベースインスタンスを再起動するかどうかを指定します。この拡張プロパティーの値は次のとおりです。
True – 親カーネルプロセスが異常終了すると、障害モニターは SAP DB データベースインスタンスを再起動します。
False – 親カーネルプロセスが異常終了しても、障害モニターは SAP DB データベースインスタンスを再起動しません。
ブール型
False
該当なし
任意の時点 (Anytime)
SAP DB データベースインスタンスを管理するデータベースユーザーのユーザーキー。このユーザーキーは、「SAP DB のインストールと構成」で説明されているように、SAP DB のインストールと構成が行われる際に作成されます。
文字列
デフォルトは定義されていません。
該当なし
無効時 (When_ disabled)
SUNW.sap_xserver リソースタイプは、Sun Cluster 構成に組み込まれた SAP xserver を意味しています。このリソースタイプには、次のような拡張プロパティーが設定されます。
SAP DB ソフトウェアや SAP DB データベースインスタンスが格納されているディレクトリへの完全なパス
文字列
/sapdb
該当なし
作成時 (At_ creation)
次の SAP xserver プログラムやライブラリが格納されているディレクトリへの完全なパス
データベースソフトウェアのバージョンに依存しないプログラム
クライアント実行時環境用のライブラリ
Sun Cluster HA for SAP DB は、このプロパティーの値から x_server コマンドへのパスを取得します。x_server コマンドは、このプロパティーが指定するディレクトリの bin サブディレクトリにあります。
文字列
デフォルトは定義されていません。
該当なし
無効時 (When_ disabled)
3.1 4/04
整数
4
範囲は定義されていません。
任意の時点 (Anytime)
PMF が障害モニターの再起動回数をカウントする期間 (分) です。
整数
2
範囲は定義されていません。
任意の時点 (Anytime)
整数
120
範囲は定義されていません。
任意の時点 (Anytime)
SAP ユーティリティー x_server stop を使って SAP xserver を停止する際の Stop メソッドタイムアウトの割合このタイムアウト値を超えた場合、すべての SAP xserver プロセスが SIGKILL シグナルによって停止されます。
整数
50
1–100
無効時 (When_ disabled)
SAP xserver を管理する OS ユーザーの UNIX ユーザー識別子
文字列
root
該当なし
作成時 (At_ creation)