Sun Cluster HA for Siebel データサービスの障害監視は、次の障害モニターによって提供されます。
Siebel サーバーの障害モニター
Siebel ゲートウェイの障害モニター
次の表に、それぞれの障害モニターが含まれるリソースのリソースタイプを示します。
表 3 Sun Cluster HA for Siebel 障害モニターのリソースタイプ
障害モニター |
リソースタイプ |
---|---|
Siebel サーバー |
SUNW.sblsrvr |
Siebel ゲートウェイ |
SUNW.sblgtwy |
障害モニターの動作は、これらのリソースのシステムプロパティーと拡張プロパティーによって制御されます。事前に設定された障害モニターの動作は、これらのプロパティーのデフォルト値に基づいています。現在の動作は、ほとんどの Sun Cluster システムに適しているはずです。したがって、Sun Cluster HA for Siebel 障害モニターを調整するのは、事前に設定されたこの動作を変更したい場合「だけに」留めるべきです。
Sun Cluster HA for Siebel 障害モニターの調整では次のことを行います。
障害モニターの検証間隔を設定する。
障害モニターの検証タイムアウトを設定する。
継続的な障害とみなす基準を定義する。
リソースのフェイルオーバー動作を指定する。
詳細は、『Sun Cluster データサービスの計画と管理 (Solaris OS 版)』の「Sun Cluster データサービス用に障害モニターを調整する」を参照してください。以降の項では、これらの作業を実行するのに必要な Sun Cluster HA for Siebel 障害モニターについて説明します。
Sun Cluster HA for Siebel 障害モニターの調整は、Sun Cluster HA for Siebel の登録と構成を行うときに実施します。詳細は、「Sun Cluster HA for Siebel の登録と構成」を参照してください。
検証中、Siebel サーバーの障害モニターは、次のコンポーネントが正常に動作するかどうかをテストします。
Siebel データベース
Siebel データベースで障害が発生すると、Siebel サーバーの状態が DEGRADED に設定されます。Siebel データベースが改めて再起動したときに、Siebel サーバーリソースの検証機能が Siebel サーバーが動作しているかどうかを調べようとします。このテストに失敗すると、Siebel サーバーは再起動するか、または別のノードにフェイルオーバーされます。
Siebel サーバーリソースが起動されると、Siebel データベースは使用不能になる可能性があります。この状況では、Siebel データベースが使用可能になったとき、障害モニターは Siebel サーバーも起動します。
Siebel ゲートウェイ
Siebel ゲートウェイで障害が発生すると、Siebel サーバーの状態が DEGRADED に設定されます。Siebel ゲートウェイが改めて再起動したときに、Siebel サーバーリソースの検証機能が Siebel サーバーが動作しているかどうかを調べようとします。このテストに失敗した場合、Siebel サーバーは再起動するか、または別のノードにフェイルオーバーされます。
Siebel サーバーリソースが起動されると、Siebel ゲートウェイは使用不能になる可能性があります。この状況では、Siebel ゲートウェイが使用可能になったとき、障害モニターは Siebel サーバーも起動します。
Siebel サーバーとその有効なコンポーネントすべて
Siebel サーバーで障害が発生すると、サーバーは再起動するか、または別のノードにフェイルオーバーされます。Siebel コンポーネントのどれかで障害が発生すると、部分的な障害が報告されます。障害モニターは、この部分的な障害を完全な障害の 10% であると見なします。
Siebel サーバーの障害モニターがコンポーネントの障害を検出できるのは、Siebel の英語インストールだけです。
Siebel ゲートウェイの障害モニターは、Siebel ゲートウェイのプロセスを監視します。Siebel ゲートウェイプロセスが停止すると、障害モニターがそのプロセスを再起動するか、または別のノードにフェイルオーバーします。