Sun Cluster Data Service for Sun Java System Application Server ガイド (Solaris OS 版)

フェイルオーバー構成の概要

Sun Cluster HA for Sun Java System Application Server は、ある一時点では 1 ノードのみによってマスターされるフェイルオーバーアプリケーションサーバーを構成するために必要な拡張プロパティーを備えた、データサービスです。ドメインの管理サーバーをフェイルオーバーリソースとして、可用性を高めることもできます。Web クライアントは Sun Java System Application Server に直接接続できます。

クラスタ環境では、Sun Java System Application Server のコマンド行または GUI 管理ツールの使用に制限があります。アプリケーションインスタンスや管理サーバーをリソースグループとして構成する前に、「構成に関する制限事項」を参照し、クラスタにおける asadmin または Sun Java System Application Server Administrative Interface の使い方を確認してください。リソースとリソースグループの構成の詳細は、『Sun Cluster データサービスの計画と管理 (Solaris OS 版)』「Sun Cluster データサービス構成のガイドライン」を参照してください。

ここで説明する標準構成を使用して、Sun Cluster HA for Sun Java System Application Server のインストールと構成の計画を行なってください。Sun Cluster HA for Sun Java System Application Server は、他の構成もサポートする場合があります。ただし、Enterprise Services の担当者に連絡し、他の構成に関する情報を得る必要があります。

次の図に、2 ノードクラスタで動作する Sun Java System Application Server の標準フェイルオーバー構成を示します。Sun Cluster HA for Sun Java System Application Server をフェイルオーバーデータサービスとして構成するための追加情報については、「構成に関する制限事項」を参照してください。

図 2–1 フェイルオーバーデータサービス構成の 2 ノードクラスタ

図 : この図については、前の本文中で説明しています。