Sun Cluster での Apache Tomcat の配備方法を決定します。
Apache Tomcat をフェイルオーバーデータサービス、マルチマスターデータサービス、スケーラブルデータサービスのいずれとして使用するかを決定します。
スケーラブルデータサービスとフェイルオーバーデータサービスの概念については、『Sun Cluster の概念 (Solaris OS 版)』を参照してください。
Apache Tomcat を実行するユーザー名を決定します。
配備する Apache Tomcat のバージョンとインスタンスの数を決定します。
同一バージョンで複数のインスタンスを配備する場合は、バイナリを共有させるかどうかを決定します。
各 Apache Tomcat インスタンスに使用させるクラスタファイルシステムを決定します。
Apache Tomcat Cluster ファイルシステムのマウント
この場合、Tomcat アプリケーションの配備は Apache Tomcat をホスティングするノードごとに行う必要があります。
必要に応じ、ユーザーとグループを作成します。
Apache Tomcat を root ユーザー名以外で実行する場合は、適切なユーザーとグループを作成する必要があります。この作業には次のコマンドを使用します。
root としてログインしていない場合は、適切なユーザー名に切り替えます。
# su — user-name |
Apache Tomcat をインストールします。
Apache Tomcat をフェイルオーバーデータサービスとして配備する場合は、Sun Cluster 内の共有ファイルシステム上に Apache Tomcat をインストールします。
Apache Tomcat は共有ディスクに インストールすることをお勧めします。このソフトウェアをローカルファイルシステムにインストールした場合とクラスタファイルシステム上にインストールした場合の利点と欠点については、『Sun Cluster データサービスの計画と管理 (Solaris OS 版)』の「アプリケーションバイナリの格納先の決定」を参照してください。
Apache Tomcat をフェイルオーバーデータサービスとして配備する場合は、1 台のノード上の共有記憶装置に Apache Tomcat バイナリをインストールします。Apache Tomcat をスケーラブルデータサービスまたはマルチマスターデータサービスとして配備する場合は、Apache Tomcat データサービスをホスティングする各ノードのローカル記憶装置に Apache Tomcat バイナリをインストールします。
Apache Tomcat のインストール方法については、http://jakarta.apache.org/tomcat/index.html を参照してください。
スケーラブル構成またはマルチマスター構成のスケーラブルデータサービスとして Apache Tomcat を配備する場合は、Apache Tomcat をホスティングするノードごとに次の手順を繰り返します。
環境スクリプトを作成します。
(Apache Tomcat ユーザー名のログインシェルに応じて) Korn シェルスクリプトまたは C シェルスクリプトを作成し、Apache Tomcat の環境変数を設定します。環境変数はユーザープロファイルではなく、シェルスクリプトで設定する必要があります。
この方法を使用すると、複数の Apache Tomcat バージョンとインスタンスを 1 つのユーザー名でインストールして実行できます。
これらのシェルスクリプトは、Apache Tomcat データサービスをホストできるすべてのノードで利用できる必要があります。フェイルオーバー構成の場合は、共有ストレージにこのシェルスクリプトを保存します。スケーラブル構成またはマルチマスター構成の場合は、各ノードのローカルファイルシステムまたは共有ストレージに保存します。これらのスクリプトはすべてのノードで同一である必要があります。
# more env.ksh #!/usr/bin/ksh # # Environment for Tomcat (日本語) # Tomcat の環境 # JAVA_HOME=/usr/j2se export JAVA_HOME JAKARTA_HOME=/global/mnt1/jakarta-3.3 export JAKARTA_HOME TOMCAT_HOME=$JAKARTA_HOME export TOMCAT_HOME |
# more env.csh #!/usr/bin/csh # # Environment for Tomcat (日本語) # Tomcat の環境 # setenv JAVA_HOME /usr/j2se setenv JAKARTA_HOME /global/mnt1/jakarta-3.3 setenv TOMCAT_HOME $JAKARTA_HOME |
# more env.ksh #!/usr/bin/ksh # # Environment for Tomcat (日本語) # Tomcat の環境 # JAVA_HOME=/usr/j2se export JAVA_HOME CATALINA_HOME=/global/mnt1/jakarta-tomcat-4.1.18 export CATALINA_HOME |
# more env.csh #!/usr/bin/csh # # Environment for Tomcat (日本語) # Tomcat の環境 # setenv JAVA_HOME /usr/j2se setenv CATALINA_HOME /global/mnt1/jakarta-tomcat-4.1.18 |
環境変数は、バージョンと構成によって異なります。