Sun Cluster Data Service for SWIFTAlliance アクセスガイド (Solaris OS 版)

SWIFTAlliance Access のインストールと構成

この節では SWIFTAlliance Access のインストールと構成に必要な手順を説明します。

このあとの節では SWIFTAlliance Access の特定のディレクトリ名が示されていますが、これらのディレクトリはユーザー自身で選択できます。

SWIFTAlliance Access のインストールおよび構成の方法

次の手順で SWIFTAlliance Access をインストールおよび構成します。

  1. SWIFTAlliance Access 用のリソースを作成します。

    • SWIFTAlliance Access 用のリソースグループを作成する


      # scrgadm -a -g swift-rg
      
    • 論理ホストを作成する – DCE には論理ホストが必要です。両方のクラスタノードで、/etc/hosts ファイルにホスト名と IP アドレスを追加してください。論理ホストを登録し、それをリソースグループに追加します。


      # scrgadm -a -L -g swift-rg -j swift-saa-lh-rs -l swift-lh
      
    • デバイスグループとファイルシステムを作成する — グローバルファイルシステムの作成手順については、『Sun Cluster 3.1 ソフトウェアのインストール』を参照してください。

    • HAstoragePlus リソースを作成する –グローバルストレージを使用できますが、できるだけ HAStoragePlus フェイルオーバーリソースを作成して、SWIFTAlliance Access アプリケーションと構成データを組み込んでください。

      例ではパスとして /global/saadg/alliance を使用していますが、任意の保管場所を選択できます。


      # scrgadm -a -g swift-rg \
      -j swift-ds \
      -t SUNW.HAStoragePlus \
      -x FilesystemMountPoints=/global/saadg/alliance
      
    • リソースグループをオンラインにする —


      # scswitch -Z -g swift-rg
      
    • 構成ディレクトリを作成する — SWIFTAlliance Access 情報を保管する構成ディレクトリを作成し、/usr からのリンクを作成します。


      # cd /global/saadg/alliance
      

      # mkdir swa
      

      # ln -s /global/saadg/alliance /usr/swa
      
  2. すべてのノードに IBM DCE クライアントソフトウェアをインストールします。

    SWIFTAlliance Access は IBM DCE クライアントソフトウェアを必要とします。このソフトウェアは、SWIFTAlliance Access アプリケーションよりも前にインストールおよび構成する必要があります。

    • IBM DCE クライアントソフトウェアをインストールする — ローカルディスクを使用してこのソフトウェアをインストールします。このソフトウェアは Sun パッケージ形式 (IDCEclnt) で提供されています。インストールされたファイルはシステム上のさまざまな場所に置かれるため、このソフトウェアをグローバルファイルシステムにインストールすることは推奨できません。このソフトウェアは、両方のクラスタノードにインストールしてください。


      # pkgadd -d ./IDCEclnt.pkg
      
    • DCE クライアント RPC を構成する


      # /opt/dcelocal/tcl/config.dce —cell_name swift —dce_hostname swift-lh RPC
      
    • DCE をテストする

      両方のノードでテストを実行します。


      # /opt/dcelocal/tcl/start.dce
      

      dced デーモンが動作していることを確認します。


      # /opt/dcelocal/tcl/stop.dce
      
  3. SWIFTAlliance Access ソフトウェアをインストールします。

    このソフトウェアのインストールには、共用ストレージを使用します。インストール手順ではシステムファイルが変更され、またシステムの再起動も行われます。再起動後は同じノード上でインストールを継続する必要があります。もう 1 つのノードでもソフトウェアのインストールを繰り返してください (アクセスコードを指定する前にインストールを終える必要があります)。

  4. SWIFTAlliance Access のその他の構成

    — クライアントがフェイルオーバー IP アドレスに接続できるように、SWIFTAlliance Access ソフトウェアのデータサブディレクトリに、.alliance_ip_name という名前のファイルを作成します。

    例と同じファイルシステムを使用する場合、ディレクトリは /global/saadg/alliance/data になります。このファイルには、SAA リソース内で構成された論理ホストの IP アドレスが含まれている必要があります。