Sun Cluster Data Service for MySQL ガイド (Solaris OS 版)

ProcedureMySQL をインストールおよび構成するには

手順
  1. Sun Cluster における MySQL の配備方法を決定します。

    • 配備する MySQL インスタンス数を決定します。

    • 各 MySQL インスタンスで使用するクラスタファイルシステムを決定します。

  2. MySQL クラスタファイルシステムをマウントします。


    注 –

    MySQL インスタンスにフェイルオーバーファイルシステムを使用させる場合は、手動でファイルシステムをマウントする必要があります。


  3. Sun Cluster 内の全ノードに MySQL をインストールします。

    MySQL は広域ファイルシステムにインストールすることをお勧めします。ローカルファイルシステムにソフトウェアをインストールした場合とクラスタファイルシステムにインストールした場合の長所と短所については、『Sun Cluster データサービスのインストールと構成』の「アプリケーションバイナリの格納先の決定」を参照してください。

    http://www.mysql.com から MySQL をダウンロードする — MySQL ソフトウェア用にローカルディスクを使用する予定の場合、この手順を Sun Cluster 内のすべてのノード上で繰り返す必要があります。

  4. MySQL を実行するクラスタ内のすべてのノードで MySQL 用の mysql-user と mysql-group を作成します。

    Sun Cluster のすべてのノードで、/etc/group にエントリを作成します。


    • # groupadd -g 1000 mysql
      

      Sun Cluster のすべてのノードで、/etc/passwd にエントリを作成します。このユーザーにはロックしたパスワードを与えてください。


      # useradd -u 1000 -g 1000 -d /global/mysql -s /bin/sh mysql 
      
  5. MySQL バイナリ用の所有者とグループを変更します。

    MySQL バイナリがすべてのノードにある場合は、すべてのノードでこの手順を繰り返す必要があります。


    # chown -R mysql:mysql /global/mysql
    
  6. MySQL インスタンス用の MySQL データベースディレクトリを作成します。


    # mkdir <MySQL Database directory>
    #

    注 –

    <MySQL Database directory> については、「構成に関する制限事項」を、一般的なパス名については、「MySQL のインストールと構成」を参照してください。


    MySQL インスタンスを 1 つ示します。MySQL は、http://www.mysql.com から広域ファイルシステムとしてマウントされた /global/mysql にインストールされています。この MySQL インスタンス用の MySQL データベースディレクトリ/global/mysql-data です。


    # cd /global/mysql
    #
    # ls -l
    -rw-r--r--   1 mysql    mysql      19106 Dec 10 14:52 COPYING
    -rw-r--r--   1 mysql    mysql      28003 Dec 10 14:52 COPYING.LIB
    -rw-r--r--   1 mysql    mysql      44577 Dec  5 10:37 ChangeLog
    -rw-r--r--   1 mysql    mysql       6811 Dec 10 14:53 INSTALL-BINARY
    -rw-r--r--   1 mysql    mysql       1976 Dec  5 10:37 README
    drwxr-xr-x   2 mysql    mysql       1024 Dec 13 18:05 bin
    -rwxr-xr-x   1 mysql    mysql        773 Dec 10 15:34 configure
    drwxr-x---   3 mysql    mysql        512 Apr  3 12:23 data
    drwxr-xr-x   2 mysql    mysql       1024 Dec 10 15:35 include
    drwxr-xr-x   2 mysql    mysql        512 Dec 10 15:35 lib
    drwxr-xr-x   2 mysql    mysql        512 Dec 10 15:35 man
    -rw-r--r--   1 mysql    mysql    2582089 Dec 10 14:47 manual.html
    -rw-r--r--   1 mysql    mysql    2239278 Dec 10 14:47 manual.txt
    -rw-r--r--   1 mysql    mysql      94600 Dec 10 14:47 manual_toc.html
    drwxr-xr-x   6 mysql    mysql        512 Dec 10 15:35 mysql-test
    drwxr-xr-x   2 mysql    mysql        512 Dec 10 15:35 scripts
    drwxr-xr-x   3 mysql    mysql        512 Dec 10 15:35 share
    drwxr-xr-x   7 mysql    mysql       1024 Dec 10 15:35 sql-bench
    drwxr-xr-x   2 mysql    mysql        512 Dec 10 15:35 support-files
    drwxr-xr-x   2 mysql    mysql        512 Dec 10 15:35 tests
    #
  7. 必要に応じて MySQL ファイル my.cnf を作成します。— Sun Cluster HA for MySQL データサービスには、MySQL 用にサンプル my.cnf ファイルが 2 つ用意されています。1 つはマスター構成用のサンプル構成ファイル、もう 1 つはスレーブ構成用のサンプルファイルです。


    注 –

    Sun Cluster の初回のインストール時に Sun Cluster HA for MySQL パッケージ (SUNWscmys) をインストールしなかった場合は、「Sun Cluster HA for MySQL パッケージのインストール」 に進んでパッケージを SC3.1 と SC3.0U3 にインストーしてください。そのあと、ここへ戻って MySQL のインストールと構成を続けてください。


    /opt/SUNWscmys/etc/my.cnf_sample_[master|slave] はサンプルの MySQL 構成ファイルであり、このファイルを使用すると、独自の MySQL インスタンス用の <MySQL Databasedirectory>/my.cnf を作成できます。ただし、各自の構成値が反映されるように、ファイルを編集する必要があります。


    # cp /opt/SUNWscmys/etc/my.cnf_sample_master  \
     <MySQL Databasedirectory>/my.cnf  
    
  8. MySQL インスタンスのブートストラップを実行します。— これによって、特権テーブル db、host、user、tables_priv、および columns_priv が func テーブルとともに mysql データベース内に作成されます。


    # cd <MySQL Basedirectory>
    

    # ./scripts/mysql_install_db  \
    --datadir=<MySQL Database directory>
    
  9. <MySQL Database Directory>にログファイルディレクトリを作成します。


    # mkdir <MySQL Database Directory>/logs  
    
  10. <MySQL Database Directory> 用の所有者とグループを変更します。


    # chown -R mysql:mysql <MySQL Database Directory>
    
  11. <MySQL Database Directory>/my.cnf ファイルのアクセス権を変更します。


    # chmod 644  <MySQL Database Directory>/my.cnf