この章では、クラスタのペアに Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアをインストールする方法について説明します。また、Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアをアンインストールする手順についても説明します。
この章には、以下の節があります。
Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアのインストールは、稼働中のクラスタに対し、稼働を中断することなく行えます。Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアのインストールプロセスでは Sun Cluster ソフトウェアを再起動する必要がないため、クラスタはサービスを実行したまま運用状態を持続します。
Sun Cluster Geographic Edition のインストーラには、対話型インストールモードとして、グラフィカルユーザーインタフェース (GUI) とテキストベースインタフェースの 2 つが用意されています。グラフィカルモードでは、ウィザードを使用し、Sun Cluster Geographic Edition コンポーネントのインストール実行に必要な作業を段階的に進めることができます。テキストベースのモードでも、GUI と同じ機能を利用できます。ただし、このモードではウィザードを介して作業が示されるのではなく、行単位で対応を求めるプロンプトが表示されます。
ソフトウェアのインストールを開始する前に、各クラスタのノードごとに、クラスタ構成に必要なパッチがすべてインストールされているか確認してください。
パッチの場所とインストール方法については、『Sun Cluster Geographic Edition 3.1 8/05 ご使用にあたって』の「パッチと必須ファームウェアのレベル」を参照してください。
Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアは、クラスタの全ノードにインストールする必要があります。
各クラスタのノードごとに、クラスタ構成に必要なパッチがすべてインストールされているか確認します。
必要なパッチの一覧は、『Sun Cluster Geographic Edition 3.1 8/05 ご使用にあたって』の「パッチと必須ファームウェアのレベル」を参照してください。
Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアをクラスタのすべてのノードで構成するには、クラスタの 1 つのノードからこの手順を実行します。
パッチを確実に機能させるため、まず二次クラスタにパッチを適用し、そのあとで主クラスタにパッチを適用してください。
次の作業を実行します。
Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアをサポートするように Solaris OS がインストールされているか確認します。
Solaris ソフトウェアがすでにノード上にインストールされている場合は、Solaris のインストールが Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアの必要条件、およびそのクラスタにインストールする予定の他のソフトウェアの必要条件を満たしていることを確認してください。
Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアパッケージがノードにインストールされていることを確認します。
(省略可能) patchadd(1M) コマンドを使用してパッチをインストールするには、パッチをパッチディレクトリにダウンロードします。
/var/cluster/patches/ または /var/patches/ という名前のディレクトリを使用して、インストールするパッチを格納します。
パッチリストファイルは、パッチディレクトリに保存できます。デフォルトのパッチリストファイル名は patchlist です。パッチリストファイルの作成については、patchadd(1M) のマニュアルページを参照してください。
パッチの適用作業を行うクラスタノードでスーパーユーザーになります。
patchadd コマンドを使用して、Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアのサポートに必要なパッチをインストールします。
Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェア CD は、installer ユーティリティーを使用し、地理的に離れたクラスタ内の各クラスタの 全ノードに インストールする必要があります。
ソフトウェアのインストールを始める前に、次の準備を行います。
構成を計画したり、インストール方針を準備するにあたって役に立つ情報が含まれている次のマニュアルに目を通します。
『Sun Cluster Geographic Edition 3.1 8/05 ご使用にあたって』 – 制限事項、バグに対する対策などの最新情報
すべてのサードパーティー製ソフトウェア製品のマニュアル
GUI で installer プログラムを使用するには、インストール作業を行うクラスタノードの表示環境を、GUI を表示するように設定します。
% xhost + % setenv DISPLAY nodename:0.0 |
Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアをインストールするクラスタでスーパーユーザーになります。
Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアは、クラスタの全ノードにインストールする必要があります。
% su |
CD-ROM ドライブに Sun Cluster Geographic Edition CD-ROM を挿入します。
installer ユーティリティーが入っている CD-ROM のルートディレクトリに移動します。
# cd cd-root/Solaris_sparc/Product/sun_cluster_geo |
installer ユーティリティーを起動します。
# ./installer |
画面の指示に従って、Sun Cluster Geographic Edition フレームワークソフトウェアをクラスタにインストールします。
インストーラが起動し、開始画面が表示されます。
インストールが完了すると、インストールログを表示できます。
途中でインストーラを終了するには、「取消し」をクリックします。
「標準」または「カスタム」インストールを選択します。
「標準」インストールでは、Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアのコアコンポーネントとともに Sun Cluster Geographic Edition データ複製もインストールされます。
「カスタム」インストールでは、Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアのコアコンポーネントがインストールされます。
ソフトウェアのロケールを選択します。
選択した言語が、選択したすべてのコンポーネントに対してインストールされます。言語を選択するたびに追加パッケージがインストールされ、インストールに必要なディスク容量が増えます。英語は常にインストールされます。
「カスタム」インストールを選択した場合、インストールする必要がある Sun Cluster Geographic Edition データ複製を選択します。
インストールする必要があるすべてのソフトウェアコンポーネントを選択したことを確認して、「今すぐインストール」をクリックします。
CD-ROM に含まれていないディレクトリに移動し、CD-ROM を取り出します。
# eject cdrom |
ソフトウェアのインストールを始める前に、次の準備を行います。
全クラスタの各ノードで、クラスタ構成用の必要なすべてのパッチがインストールしてあることを確認します。
パッチの場所とインストール手順については、『Sun Cluster Geographic Edition 3.1 8/05 ご使用にあたって』の「パッチと必須ファームウェアのレベル」を参照してください。
構成の計画およびインストール方法を検討する上で参考となる、次の情報を参照します。
『Sun Cluster Geographic Edition 3.1 8/05 ご使用にあたって』 – 制限事項、バグ、回避策、そのほかの最新情報
すべてのサードパーティー製ソフトウェア製品のマニュアル
これらのガイドラインに従い、次に示す手順で対話式の installer ユーティリティーを使用します。
対話式 installer を使用すると、先行入力が可能になります。したがって、次のメニュー画面がすぐに表示されなくても、Enter キーを押すのは一度だけにしてください。
特に指定がある場合を除き、Control-D キーを押すと、関連する一連の質問の最初に戻るか、メインメニューに戻ります。
前のセッションのデフォルトの回答が、質問の最後に角かっこ ([ ]) で囲まれて表示されます。入力せずに角かっこ内の回答を入力するには、Enter キーを押します。
テキストベースインタフェースで installer ユーティリティーを使用するには、Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアをインストールするクラスタでスーパーユーザーになります。
Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアは、クラスタの全ノードにインストールする必要があります。
% su |
CD-ROM ドライブに Sun Cluster Geographic Edition CD-ROM を挿入します。
installer ユーティリティーがある CD-ROM のルートディレクトリに移動します。
# cd cd-root/Solaris_sparc/Product/sun_cluster_geo |
テキストベースインタフェースを使用することを示す - nodisplay オプションを使用して、installer ユーティリティーを起動します。
# ./installer -nodisplay |
インストーラページの指示に従って、Sun Cluster Geographic Edition フレームワークソフトウェアをクラスタにインストールします。
インストールが完了すると、インストールログを表示できます。
途中でインストーラを終了するには、! 文字を入力します。
「標準」または「カスタム」インストールを選択します。
「標準」インストールでは、Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアのコアコンポーネントとともに Sun Cluster Geographic Edition データ複製もインストールされます。
「カスタム」インストールでは、Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアのコアコンポーネントがインストールされます。
ソフトウェアのロケールを選択します。
選択した言語が、選択したすべてのコンポーネントに対してインストールされます。言語を選択するたびに追加パッケージがインストールされ、インストールに必要なディスク容量が増えます。英語は常にインストールされます。
「カスタム」インストールを選択した場合、インストールする必要がある Sun Cluster Geographic Edition データ複製を選択します。
インストールする必要があるソフトウェアコンポーネントをすべて選択したことを確認します。
CD-ROM に含まれていないディレクトリに移動し、CD-ROM を取り出します。
# eject cdrom |