前の手順で作成したボリュームセット vol-data-paris 上に、必要なファイルシステムを作成します。
アプリケーションは、このファイルシステムに書き込みを行います。
マウント位置などの情報を含む /etc/vfstab ファイルにエントリを追加します。
このファイル内の mount at boot フィールドの値は no に設定する必要があります。この値を設定することによって、クラスタの起動時、ファイルシステムは二次クラスタにマウントされないようになります。代わりに、Sun Cluster ソフトウェアと Sun Cluster Geographic Edition フレームワークは、主クラスタ上でアプリケーションがオンラインになる場合に HAStoragePlus リソースを使用してファイルシステムをマウントします。二次クラスタにはデータをマウントしないでください。二次クラスタにデータをマウントすると、主クラスタ上のデータは二次クラスタに複製されなくなります。この方法以外では、主クラスタから二次クラスタへのデータ複製は行われません。
新しいファイルシステムを処理するには、アプリケーションリソースグループ apprg1 に HAStoragePlus リソースを追加します。
このリソースを追加することで、必要なファイルシステムがアプリケーションの起動前に再マウントされます。
HAStoragePlus リソースタイプについての詳細は、『Sun Cluster 3.1 データサービスの計画と管理』を参照してください。
cluster-paris と cluster-newyork の両方で、手順 1 〜 3 を繰り返します。
この例では、リソースグループ apprg1 がすでに存在すると仮定します。
UNIX ファイルシステム (UFS) を作成します。
phys-paris-1# newfs /dev/md/avsset/rdsk/d100 |
/etc/vfstab ファイル内に、次のようにエントリが作成されます。
/dev/md/avsset/dsk/d100 /dev/md/avsset/rdsk/d100 /global/sample ufs 2 no logging |
HAStoragePlus リソースを追加します。
phys-paris-1# scrgadm -a -j rs-hasp -g apprg1 -t SUNW.HAStoragePlus -x FilesystemMountPoints=/global/sample -x AffinityOn=TRUE |
この例では、apprg1 リソースグループがすでに存在すると仮定します。
UNIX ファイルシステム (UFS) を作成します。
phys-paris-1# newfs /dev/vx/rdsk/avsdg/vol-data-paris |
/etc/vfstab ファイル内に、次のようにエントリが作成されます。
/dev/vx/dsk/avsdg/vol-data-paris /dev/vx/rdsk/avsdg/vol-data-paris /global/sample ufs 2 no logging |
HAStoragePlus リソースを追加します。
phys-paris-1# scrgadm -a -j rs-hasp -g apprg1 -t SUNW.HAStoragePlus -x FilesystemMountPoints=/global/sample -x AffinityOn=TRUE |
この例では、apprg1 リソースグループがすでに存在すると仮定します。
UNIX ファイルシステム (UFS) を作成します。
phys-paris-1# newfs /dev/did/rdsk/d3s3 |
/etc/vfstab ファイル内に、次のようにエントリが作成されます。
/dev/did/dsk/d3s3 /dev/did/rdsk/d3s3 /global/sample ufs 2 no logging |
HAStoragePlus リソースを追加します。
phys-paris-1# scrgadm -a -j rs-hasp -g apprg1 -t SUNW.HAStoragePlus -x FilesystemMountPoints=/global/sample -x AffinityOn=TRUE |