複製リソースグループの状態から、Sun StorEdge Availability Suite 3.2.1 ソフトウェアの実行時状態の詳細だけでなく、全体的な複製の状態を得ることができます。この節では、各状態を検査する手順について説明します。
各 Sun StorEdge Availability Suite データ複製リソースの状態は、特定のデバイスグループにおける複製の状態を示します。保護グループ内のすべてのリソースの状態は、複製状態としてまとめられます。
複製の全体的な状態を確認するには、次の手順で説明している方法で保護グループの状態を表示します。
保護グループが定義されているクラスタのノードの 1 つにアクセスします。
この手順を行うには、Basic Solaris User RBAC 権利プロファイルがユーザーに割り当てられている必要があります。RBAC の詳細は、「Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアと RBAC」を参照してください。
複製の実行時状態を検査します。
# geoadm status |
複製情報の出力の保護グループセクションを参照してください。このコマンドで出力される情報は次のとおりです。
ローカルクラスタがパートナーシップに参加できるように有効になっているかどうか
ローカルクラスタがパートナーシップに参加しているかどうか
ハートビート構成の状態
定義されている保護グループの状態
現在進行しているトランザクションの状態
Sun StorEdge Availability Suite 3.2.1 保護グループごとに、データ複製の実行時状態を検査します。
# scstat -g |
検査するデータ複製デバイスグループの Status フィールドと Status Message フィールドを参照してください。これらのフィールドの詳細は、表 7–1 を参照してください。
保護グループごとに、複製リソースグループを 1 つ作成する必要があります。複製リソースグループの名前の書式は次のとおりです。
avs-protection-group-name-rep-rg |
保護グループに Sun StorEdge Availability Suite 3.2.1 デバイスグループを追加する場合、Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアはデバイスグループごとにリソースを 1 つ作成します。このリソースは、そのデバイスグループの複製の状態を監視します。各リソースの名前の書式は次のとおりです。
avs-devicegroup-name-rep-rs |
複製リソースグループの状態を監視することにより、複製の全体的な状態を確認できます。scstat -g コマンドを実行すると、複製リソースグループの State 値と Status Message 値が表示されます。リソースがオンラインになっていれば、State も Online です。
Sun StorEdge Availability Suite 3.2.1 複製リソースグループの State が Online のときに scstat コマンドを実行すると、次の表に示す Status 値と State Message 値が得られます。
表 7–1 Sun StorEdge Availability Suite 3.2.1 複製リソースグループがオンラインになっているときの状態と状態メッセージ
状態 |
状態メッセージ |
---|---|
Faulted |
Replication service disabled |
Faulted |
Incorrect role |
Faulted |
Volume failed |
Faulted |
Bitmap failed |
Faulted |
Queue failed |
Faulted |
Need sync |
Faulted |
Need reverse sync |
Faulted |
Reverse synching |
Degraded |
Synching |
Degraded |
Queuing |
Degraded |
Logging |
Online |
Replicating |
これらの値の詳細は、『Sun StorEdge Availability Suite 3.2.1 遠隔ミラーソフトウェア管理および操作マニュアル』を参照してください。
scstat コマンドの詳細は、scstat(1M) のマニュアルページを参照してください。