更新日付: 2004 年 3 月 8 日

Sun[tm] Studio 8 リリースノート

Sun Studio 8 リリースノートは、最新のインストール情報とソフトウェアの情報を記載したものです。

このリリースノートの情報は、このリリースに付属する各コンポーネントの Readme ファイルの情報よりも優先します。

Readme ファイルは、以下の場所に置かれています。 file:/installation_directory/SUNWspro/docs/ja/index.html デフォルトのインストールディレクトリは /opt です。


目次 

  1. システム条件
  2. インストーラ別のディスク容量条件
  3. パッチ情報
  4. インストール情報
  5. IDE について
  6. マニュアル
  7. 国際化および日本語化に関する情報および既知の問題



A. システム条件

Sun Studio 8 ソフトウェアは、Solaris[tm] オペレーティングシステム (SPARC[tm] プラットフォーム版、および x86 プラットフォーム版) にインストールできます。システム条件を以下に示します。


  Solaris SPARC プラットフォーム版 Solaris x86 プラットフォーム版
オペレーティングシステム Solaris 7、8、9 Solaris 7、8、9
CPU 推奨 :
  Sun Blade 750 MHz
  UltraSPARC III 750 MHz
最小 :
  Ultra 60 450 MHz
推奨 :
  Pentium III 1 GHz
最小 :
  Pentium III 500 MHz
メモリー 推奨 : 1 G バイト
最小 : 512 M バイト
スワップ領域 推奨 : 2 G バイト
最小 : 1 G バイト
使用ディスク領域 製品によって異なります。インストーラ別のディスク容量条件 を参照してください。
OS 構成 全体ディストリビューション、全体ディストリビューションと OEM サポート、または開発者システムサポート (構成によっては、その他のパッケージのインストールが必要になる場合があります。詳細は、『Solaris インストールガイド』を参照してください)
モニター 1024x768 以上の解像度
J2SE テクノロジ J2SE 1.4.2_02
スワップ領域を確認または追加するには、『Sun Studio 8 インストールガイド』の「システム条件」を参照してください。このマニュアルは、製品の Web サイトまたは http://docs.sun.com から参照できます。

B. インストーラ別のディスク容量条件

Sun Studio 8 (Solaris SPARC プラットフォーム版) ソフトウェアのダウンロードに必要なディスク容量は約 1.5 G バイトです。Sun Studio 8 (Solaris x86 プラットフォーム版) ソフトウェアのダウンロードに必要なディスク容量は約 1.5 G バイトです。 使用するインストーラごとに必要となるディスク容量を以下に示します。

必要なディスク容量の目安 (M バイト)

インストーラ
Solaris SPARC プラットフォーム版 Solaris x86 プラットフォーム版

Sun Studio 8 ソフトウェア

 680

 320

J2SE 1.4.2_02 テクノロジ

  92

  74

Sun Performance Library ソフトウェア

 550

なし

他社製ソースコード

   4

   4



C. パッチ情報

Sun Studio 8 リリースに必要なパッチを示します。

オペレーティングシステム関連のパッチ

Sun Studio 8 ソフトウェアには、オペレーティングシステムに対するパッチが用意されています。今回のリリースに含まれるコンパイラおよびツールを正しく動作させるには、これらのパッチが必要です。

以下の Solaris オペレーティングシステムの必須パッチは、この Sun Studio 8 リリースに付属しています。 これらのパッチは、Solaris Web Start インストールツールの「製品の選択」区画で Solaris パッチのデフォルト設定を変更しない限り、自動的にインストールされます。



Solaris のバージョン
SPARC パッチ番号
x86 パッチ番号

SUNWlibC (libC.so.5)

7 (32 ビット)

106327-20

106328-18

7 (64 ビット)

106300-21
(106327-20 が必要)

なし

8 (32 ビット)

108434-13
(109147-07 が必要)

108436-11

8 (64 ビット)

108435-13
(108434-13 が必要)

なし

9 (32 ビット)

111711-06

111713-04

9 (64 ビット)

111712-06
(111711-06 が必要)

なし

リンカー

7 (32 ビット)

106950-24

106951-25

8 (32 ビット)

109147-27

109148-27

9 (32 ビット)

112963-10

113986-06

SCCS および make

7 (32 ビット)

106748-04

106749-04

8 (32 ビット)

111697-04

111701-04

9 (32 ビット)

111703-03

なし

アセンブラ

7 (32 ビット)

107058-02

なし

8 (32 ビット)

114802-02

なし

9 (32 ビット)

なし

115114-01
標本コレクタとパフォーマンスアナライザを正しく動作させるには、Solaris 8 07/03 または Solaris 9 08/03 のいずれか、および、それら Solaris に対応した必須パッチをインストールしてください。http://sunsolve.sun.com で必須パッチの確認とダウンロードができます。

J2SE テクノロジ関連のオペレーティングシステムのパッチ

J2SE テクノロジを正しく動作させるには、Solaris オペレーティングシステムのパッチが必要です。 これらのパッチは、J2SE インストーラと共に提供されます。

以下の Solaris オペレーティングシステムの必須パッチは、J2SE インストーラに含まれています。 これらのパッチは、J2SE インストーラの「製品の選択」区画で Solaris パッチのデフォルト設定を変更しない限り、自動的にインストールされます。

注 : /usr に J2SE 1.3.1 (またはそれ以前の J2SE) をインストールしているシステムに、J2SE 1.4.2_02 を同じ /usr にインストールする場合は、まず pkgrm コマンドを使用して J2SE 1.3.1 を削除してください。 詳細は、『インストールガイド Java 2 SDK, Standard Edition, Version 1.4.2, Solaris オペレーティングシステム版』 を参照してください。



Solaris のバージョン
SPARC パッチ番号
x86 パッチ番号

/usr/lib/fs/ufs/fsck

7

107544-03

107545-03

リンカー

7

106950-24

106951-24

8

109147-26

109148-26

C++ 共有ライブラリ

7 (32 ビット)

106327-20

106328-18

7 (64 ビット)

106300-21

なし

OpenWindows 3.6.1: Xsun

7

108376-44

108377-39

OpenWindows 3.6.1: libXt

7

107656-11

107657-09

CDE: 1.3 dtsession

7

107702-12

107703-12

CDE: 1.3 libDtWidget

7

108374-07

108375-07

CDE: 1.3 dtwm

7

107226-19

107227-19

Motif 1.2.7 および 2.1.1: 実行時ライブラリ

7

107081-54

107082-54

8

108940-57

108941-57

X 入出力メソッド

7

107636-10

107637-10

zh.GBK songti.ttf (3 文字が欠けている問題)

7

107153-01

107152-01

nei バグ修正

7

なし

114286-01

dkio.h および commands.h

7

107834-04

なし

カーネルの更新

7

106541-27

106542-27

8

108528-24

108529-24

libthread

7

106980-23

106981-23

X11 6.4.1: Xsun

8

108652-74

なし

X11 6.4.1_x86: Xsun

8

なし

108653-63

CDE 1.4: dtwm

8

108921-17

なし

CDE 1.4_x86: dtwm

8

なし

108922-17

Motif 1.2.7 および 2.1.1: 実行時ライブラリ

8

108940-57

なし

Motif 1.2.7_x86 および 2.1.1_x86: 実行時ライブラリ

8

なし

108941-57

iso-1 または iso-15 (64 ビット Solaris で読み込めないフォントセット)

8

112003-03

なし

IIIM および X 入出力メソッド

8

108773-18

108774-18

boot.binbootconf.exebootenv.rcnbp

8

なし

111307-05

/usr/lib/libdhcpagent.so.1

8

111310-01

111311-01

Font2DTest2 の異常終了 (Lucida Sans Thai Typewriter 選択時)

8

112472-01

112473-01

/usr/lib/libmtmalloc.so.1

8

111308-03

111309-04

/kernel/drv/random

8

112438-02

112739-02

/usr/bin/nawk

8

111111-03

111112-03

/usr/bin/fgrep

8

112396-02

112397-02

RBAC 機能

8

110386-03

110400-01

/kernel/fs/mntfs および /kernel/fs/sparcv9/mntfs

8

111023-02

なし

patchadd および patchrm

8

108987-13

108988-13

/usr/kernel/sys/acctctl および /usr/kernel/sys/exacctsys

8

108989-02

108990-02

dkio.h および commands.h

7

107834-04

なし

LDAP2 クライアント、libclibthread および libnsl ライブラリ

8

108993-26

108994-25

/kernel/fx/mntfs

8

なし

111024-02

X11 6.6.1: OWconfig

9

113096-03

なし

X11 6.6.1: Xsun

9

112785-26 なし

X11 6.6.1_x86: Xsun

9 なし 112786-15

D. インストール情報

Sun Studio 8 リリースのインストーラの新機能とインストールに関する既知の問題について説明します。

バッチインストールプログラムを使用した簡単なインストールとアンインストール

batch_installer コマンドおよび uninstaller コマンドを使用することで、最小限の作業でソフトウェア製品をインストール/アンインストールできます。このプログラムの詳細は、『Sun Studio 8 インストールガイド』 を参照してください。

旧製品とは異なるディレクトリへのインストールが必要

Forte Developer 6 や Sun ONE Studio 7 などの旧製品ソフトウェアがすでにインストールされている場合は、インストールの指示に従い、必ず別のディレクトリに Sun Studio 8 ソフトウェアをインストールしてください。これらの製品を同じディレクトリにインストールすると、パッケージをアンインストールする場合に、アンインストーラが誤って別のリリースのパッケージをアンインストールしてしまう可能性があります。
Sun ONE Studio 8, Compiler Collection ソフトウェアがすでにインストールされている場合は、以下のいずれかの方法を選択してください。

パッチインストールへの割り込み

Solaris オペレーティングシステムに対するパッチのインストール中に割り込みを実行すると、そのパッチは削除されます。 Web Start インストールツールが Solaris オペレーティングシステムに対するパッチを追加している間は「中止」ボタンをクリックしないでください。

詳細ダイアログボックスの「了解」ボタンが表示されない

Solaris 9 OS で、インストーラを Java 2 Platform, Standard Edition v1.2.2 (J2SE) を使用して実行する場合、詳細ボタンをクリックして表示されるダイアログボックスの「了解」ボタンが表示されません。

回避策:
ダイアログボックスのサイズを調節して「了解」ボタンを表示させてください。

バッチインストーラーで -s オプションを使用しても正規ライセンスのシリアル番号がインストールされない

batch_installer-s オプションを使用しても、正規ライセンスのシリアル番号はインストールされません。このオプションは期限切れの一時的なシリアル番号を生成します。
batch_installer では、-s オプションを指定せずに、60 日間の試用シリアル番号を生成させてください。

Sun Performance Library と 他社製ソース配布ソフトウェアのインストール

Sun Performance Library または他社製ソース配布ソフトウェアをインストールする場合には、必ず Sun Studio 8 コンポーネントと同じディレクトリにインストールしてください。

開始画面で「次へ」をクリックすると、警告メッセージが表示される

開始画面で「次へ」をクリックすると、次の警告メッセージが表示される可能性があります。このメッセージは無視することができます。
  
  Warning: 
  Name: HorScrollBar
  Class: XmScrollBar
  The specified scrollbar value is greater than the maximum
  scrollbar value minus the scrollbar slider size.

リモート表示によるインストールを行う場合の DISPLAY 環境変数の設定

『Sun Studio 8 インストールガイド』の「リモート表示によるインストールの準備」で説明されているように、DISPLAY 環境変数の設定が必要です。バッチインストーラ、コマンド行インストーラ、GUI インストーラのいずれを使用する場合でも、必ず設定してください。インストール前に DISPLAY 環境変数が設定されていない場合、バッチインストーラおよびコマンド行インストーラでは、以下のメッセージが出力されてインストールに失敗します。
java.lang.InternalError: Can't connect to X11 window server using ':0.0' 
                           as the value of the DISPLAY variable.

E. IDE について

Sun Studio 8 統合開発環境 (IDE) を使用する前に、必ず IDE の Readme を参照してください。この Readme は、 installation_directory/SUNWspro/docs/ja/index.html からアクセスできます。

以下のような IDE の設定方法に関する重要な情報が含まれています。

IDE の起動

IDE を起動するには、以下のようにします。

  1. /installation_directory/SUNWspro/bin$PATH 環境変数に含まれており、Forte Developer や Sun ONE Studio などの旧製品よりも前に指定されていることを確認します。
  2. 以下のコマンドを入力します。
    sunstudio &
    

sunstudio コマンドおよび引数についての詳細は、 sunstudio(1) のマニュアルページを参照してください。 このマニュアルページを表示するには、 /installation_directory/SUNWspro/man$MANPATH 環境変数に含める必要があります。

Solaris 7 (x86 プラットフォーム版) での X-Designer の使用

Solaris 7 (x86 プラットフォーム版) で X-Designer を使用する場合は、パッチ 107651-08 が必要です。このパッチは、http://sunsolve.sun.com からダウンロードできます。

X-Designer のヘルプメニューからドキュメントを開けない

X-Designer のヘルプメニューからドキュメント選択してドキュメントを開くことができません。

回避策:
ブラウザ上で、以下の URL を入力してください。

file:/installation_directory/SUNWspro/prod/lib/locale/ja/html/mr/manuals/xdesigner/xdesigner-index.html

Java のデバッグ

Java プログラムのデバッグセッションを開始する前に、「ツール」->「Java 言語サポート」を選択して Java 言語サポートを有効にしてください。 デバッグセッションが完了するまでは、常に有効にしておいてください。

デバッグセッションの進行中に Java 言語サポートの有効・無効を切り替えると、以下のような問題が発生します。

XEmacs の終了時、および GVim の開始時に発生する Java の例外

XEmacs で複数のファイルを開いている場合に、「ファイル」->「Exit XEmacs」を選択すると、以下のメッセージがダイアログに表示されます。

"Active processes exist; kill them and exit anyway?"

「Yes」をクリックすることによって、XEmacs は終了しますが、Java の例外は発生します。Gvim をエディタとして使用している時に、GVim 上からファイルを開こうとすると、Java の例外が発生します。

Java 言語サポートが有効になっているときに、「ヘルプ」->「内容」を選択すると Java の例外が発生する

Java 言語サポートが有効になっているときに、「ヘルプ」->「内容」を選択してヘルプの目次を表示させようとすると、Java の例外が発生します。

回避策:
それぞれのヘルプセットを個別に開いて目次を表示してください。「ヘルプ」->「ヘルプセット」を選択し、ヘルプセットのサブメニューを選択します。

一部のウィンドウおよびダイアログで、ニーモニックキーが正しく動作しない

一部のウィンドウおよびダイアログで、表示されているニーモニックキーが正しく機能しない場合があります。また、日本語文字にニーモニックキーが割り当てられしまう場合があります。

F. マニュアル

Sun Studio 8 のマニュアルについての情報を示します。リリースノートの情報は、他のすべてのマニュアルの情報よりも優先します。

Sun Studio 8 の本リリースには、以下のマニュアル類が含まれています。

マニュアル要件

PDF 形式の製品マニュアルを表示するには、Adobe® Acrobat Reader ソフトウェアが必要です。このソフトウェアをダウンロードするには、 http://www.adobe.co.jp/products/acrobat/readstep.html を参照してください。

G. 国際化および日本語化に関する情報および既知の問題

現在確認されている、国際化および日本語化に関する情報および問題点を説明します。

Compiler C++

日本語環境では、C++ の一部のヒントメッセージが出力されません。(バグ ID: 4366609)

dbx

examine コマンドでマルチバイト文字列を 'W' を使用して表示すると、すべての文字列が表示されず、最初の 1 文字しか表示されません。 (バグ ID:4662067)

ja_JP.PCK ロケール

次のコマンド行コンポーネントを ja_JP.PCK ロケール上で使用することができます。 制限事項 ja_JP.PCK ロケール上での既知の問題

ja_JP.UTF-8 ロケール

次のコンポーネントを ja_JP.UTF-8 ロケール上で使用することができます。 ja_JP.UTF-8 ロケール上での制限事項

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