更新日付: 2004 年 7 月 20 日

Sun[tm] Studio 9 リリースノート (Solaris[tm] プラットフォーム)

Sun Studio 9 リリースノート (Solaris プラットフォーム) 最新のインストール情報とソフトウェアの情報を記載したものです。

このリリースノートの情報は、このリリースに付属する各コンポーネントの Readme ファイルの情報よりも優先します。

Readme ファイルは、以下の場所に置かれています。 file:/installation_directory/docs/ja/index.html

デフォルトの installation_directory/opt/SUNWspro です。


目次 

  1. システム条件
  2. インストーラ別のディスク容量条件
  3. パッチ情報
  4. インストール情報
  5. IDE について
  6. 今後のリリースで削除される機能
  7. マニュアル
  8. 国際化および日本語化に関する情報および既知の問題



A. システム条件

Sun Studio 9 ソフトウェアは、Solaris[tm] オペレーティングシステム (SPARC[tm] プラットフォーム版、および x86 プラットフォーム版) にインストールできます。(Linux プラットフォームへのインストール方法については、『Sun Studio 9 for Linux Platforms Release Notes』(英語版) を参照してください。Linux プラットフォームでは、英語以外の言語はサポートされていません。) システム条件を以下に示します。


  Solaris SPARC プラットフォーム版 Solaris x86 プラットフォーム版
オペレーティングシステム Solaris 8、9、10 Solaris 8、9、10
CPU 推奨:
  Sun Blade 750 MHz
  UltraSPARC III 750 MHz
最小:
  Ultra 60 450 MHz
推奨:
  AMD Mobile Athlon XP 1800+ 1.53 GHz
  (Sun Fire B200x Blade Server)
  Intel Xeon 2.0 GHz (Sun Fire V60x Server)
最小:
  Pentium III 500 MHz
メモリー 推奨: 1 G バイト
最小: 512 M バイト
スワップ領域 推奨: 2 G バイト
最小: 1 G バイト
使用ディスク領域 製品によって異なります。インストーラ別のディスク容量条件を参照してください。
OS 構成 全体ディストリビューション、全体ディストリビューションと OEM サポート、または開発者システムサポート (構成によっては、その他のパッケージのインストールが必要になる場合があります。詳細は、『Solaris インストールガイド』を参照してください)
モニター 1152x900 以上の解像度
J2SE テクノロジ J2SE 1.4.2_02
スワップ領域を確認または追加するには、『Sun Studio 9 インストールガイド』の「システム条件」を参照してください。このマニュアルは、製品 CD または http://docs.sun.com から参照できます。

B. インストーラ別のディスク容量条件

Sun Studio 9 Solaris SPARC プラットフォーム版) ソフトウェアのダウンロードに必要なディスク容量は約 1.5 G バイトです。Sun Studio 8 (Solaris x86 プラットフォーム版) ソフトウェアのダウンロードに必要なディスク容量は約 735 M バイトです。使用するインストーラごとに必要となるディスク容量を以下に示します。

必要なディスク容量の目安 (M バイト)

インストーラ
Solaris SPARC プラットフォーム版 Solaris x86 プラットフォーム版

Sun Studio 9 ソフトウェア

901.8

551.4

J2SE 1.4.2_02 テクノロジ

  91.4

  73.6

Sun Performance Library ソフトウェア

568.7

103.8

他社製ソースコード

    5.0

    5.0



C. パッチ情報

Sun Studio 9 リリースに必要なパッチを示します。

オペレーティングシステム関連のパッチ

Sun Studio 9 ソフトウェアには、オペレーティングシステムに対するパッチが用意されています。今回のリリースに含まれるコンパイラおよびツールを正しく動作させるには、これらのパッチが必要です。

以下の Solaris オペレーティングシステムの必須パッチは、この Sun Studio 9 リリースに付属しています。 これらのパッチは、Solaris Web Start インストールツールの「製品の選択」区画で Solaris パッチのデフォルト設定を変更しない限り、自動的にインストールされます。 以下の表にある必須パッチ SUNWlibC は、このリリースには含まれていないため、別途ダウンロードしてインストールする必要があります。



Solaris のバージョン
SPARC パッチ番号
x86 パッチ番号

SUNWlibC (libC.so.5)

8 (32 ビット)

108434-17
(109147-07 が必要)

108436-15

8 (64 ビット)

108435-17
(108434-17 が必要)

なし

9 (32 ビット)

111711-11

111713-08

9 (64 ビット)

111712-11
(111711-11 が必要)

なし

リンカー

8 (32 ビット)

109147-27

109148-27

9 (32 ビット)

112963-10

113986-06

SCCS および make

8 (32 ビット)

111697-04

111701-04

9 (32 ビット)

111703-03

なし

アセンブラ

8 (32 ビット)

114802-02

なし

9 (32 ビット)

なし

115114-01

標本コレクタとパフォーマンスアナライザを正しく動作させるには、Solaris 9 08/03 OS および、Solaris に対応した必須パッチをすべてインストールしてください。 http://sunsolve.sun.com で必須パッチの確認とダウンロードができます。

J2SE テクノロジ関連のオペレーティングシステムのパッチ

J2SE テクノロジを正しく動作させるには、Solaris オペレーティングシステムのパッチが必要です。これらのパッチは、J2SE インストーラと共に提供されます。

以下の Solaris オペレーティングシステムの必須パッチは、J2SE インストーラに含まれています。 これらのパッチは、J2SE インストーラの「製品の選択」区画で Solaris パッチのデフォルト設定を変更しない限り、自動的にインストールされます。

注 : /usr に J2SE 1.3.1 (またはそれ以前の J2SE) をインストールしているシステムに、J2SE 1.4.2_02 を同じ /usr にインストールする場合は、まず pkgrm コマンドを使用して J2SE 1.3.1 を削除してください。詳細は、『インストールガイド Java 2 SDK, Standard Edition, Version 1.4.2, Solaris オペレーティングシステム版』 を参照してください。



Solaris のバージョン
SPARC パッチ番号
x86 パッチ番号

SUNWlibC (libC.so.5)

8 (32 ビット)

108434-15

なし

8 (64 ビット)

108435-15
(108434-15 が必要)

なし

リンカー

8

109147-28

109148-28

カーネルの更新

8

108528-29

108529-29

X11 6.4.1: Xsun

8

108652-79

なし

X11 6.4.1_x86: Xsun

8

なし

108653-68

CDE 1.4: dtwm

8

108921-20

なし

CDE 1.4_x86: dtwm

8

なし

108922-20

Motif 1.2.7 および 2.1.1: 実行時ライブラリ

8

108940-61

なし

Motif 1.2.7_x86 および 2.1.1_x86: 実行時ライブラリ

8

なし

108941-61

iso-1 または iso-15 (64 ビット Solaris で読み込めないフォントセット)

8

112003-03

なし

IIIM および X 入出力メソッド

8

108773-18

108774-18

boot.binbootconf.exei、bootenv.rcnbp

8

なし

111307-05

/usr/lib/libdhcpagent.so.1

8

111310-01

111311-01

Font2DTest2 の異常終了 (Lucida Sans Thai Typewriter 選択時) selected

8

112472-01

112473-01

/usr/lib/libmtmalloc.so.1

8

111308-04

111309-04

/kernel/drv/random

8

112438-03

112439-02

/usr/bin/nawk

8

111111-03

111112-03

/usr/bin/fgrep

8

112396-02

112397-02

RBAC 機能

8

110386-03

110400-01

/kernel/fs/mntfs and /kernel/fs/sparcv9/mntfs

8

111023-03

111024-03

patchadd および patchrm

8

108987-13

108988-13

/usr/kernel/sys/acctctl および /usr/kernel/sys/exacctsys

8

108989-02

108990-02

LDAP2 クライアント、libclibthread および libnsl ライブラリ

8

108993-33

108994-32

/kernel/fx/mntfs

8

なし

111024-03

/sbin/init および /usr/sbin/init

8

111317-05

111318-05

/usr/sbin/mount

8

113648-03

113649-03

/sbin/sulogin および /sbin/netstrategy

8

115827-01

115828-01

/sbin/uadmin および /sbin/hostconfig

8

116602-01

116603-01

libresolv.so.2 および in.named

8

109326-14

なし

sendmail

8

110615-10

なし

X11 6.6.1: OWconfig

9

113096-03

なし

X11 6.6.1: Xsun

9

112785-34

なし

X11 6.6.1_x86 Xsun

9

なし 112786-23

D. インストール情報

Sun Studio 9 リリースのインストーラの新機能とインストールに関する既知の問題について説明します。

バッチインストールプログラムを使用した簡単なインストールとアンインストール

batch_installer コマンドおよび uninstaller コマンドを使用することで、最小限の作業でソフトウェア製品をインストール/アンインストールできます。このプログラムの詳細は、『Sun Studio 9 インストールガイド』 を参照してください。

旧製品とは異なるディレクトリへのインストールが必要

Forte Developer、Sun ONE Studio、Sun Studio 8 などの旧製品ソフトウェアがすでにインストールされている場合は、インストールの指示に従い、必ず別のディレクトリに Sun Studio 9 ソフトウェアをインストールしてください。これらの製品を同じディレクトリにインストールすると、パッケージをアンインストールする場合に、アンインストーラが誤って別のリリースのパッケージをアンインストールしてしまう可能性があります。
Sun ONE Studio 8, Compiler Collection または Sun Studio 8 ソフトウェアがすでにインストールされている場合は、以下の手順に従って、Sun Studio 9 ソフトウェアを別のシステムにインストールしてください。
Sun Studio 9 Early Access 1、Sun Studio 9 Early Access 2、Sun Studio 9 Customer Acceptance ソフトウェアのいずれかがすでにインストールされている場合は、Sun Studio 9 ソフトウェアをインストールする前にこれらをアンインストールしてください。

パッチインストールへの割り込み

Solaris オペレーティングシステムに対するパッチのインストール中に割り込みを実行すると、そのパッチは削除されます。Web Start インストールツールが Solaris オペレーティングシステムに対するパッチを追加している間は「中止」ボタンをクリックしないでください。

詳細ダイアログボックスの「了解」ボタンが表示されない

Solaris 9 OS で、インストーラを Java 2 Platform, Standard Edition v1.2.2 (J2SE) を使用して実行する場合、詳細ボタンをクリックして表示されるダイアログボックスの「了解」ボタンが表示されません。

回避策:
ダイアログボックスのサイズを調節して「了解」ボタンを表示させてください。

Sun Performance Library と 他社製ソース配布ソフトウェアのインストール

Sun Performance Library または他社製ソース配布ソフトウェアをインストールする場合には、必ず Sun Studio 8 コンポーネントと同じディレクトリにインストールしてください。

開始画面で「次へ」をクリックすると、警告メッセージが表示される

開始画面で「次へ」をクリックすると、次の警告メッセージが表示される可能性があります。このメッセージは無視することができます。
  Warning:
  Name: HorScrollBar
  Class: XmScrollBar
  The specified scrollbar value is greater than the maximum
  scrollbar value minus the scrollbar slider size.

「ロケールの選択」パネル

インストールウィザードの「ロケールの選択」パネルでは、必ず「英語 [en]」を選択したままにして「次へ」をクリックしてください。「英語 [en]」には、基本となるすべてのプログラムが含まれます。「日本語[ja]」、「中国語 [zh]」については、それぞれの言語固有のファイルをインストールする必要がある場合に選択してください。

日本語環境に日本語化されたモジュールをインストールする場合には、「英語 [en]」、「日本語 [ja]」の 2 つが選択された状態で「次へ」をクリックします。

NFS マウントされた Solaris 10 上のファイルシステムにインストールした場合、 pkginfo データが正しく更新されない

Sun Studio 9 ソフトウェアを、バッチインストールプログラムの -R オプションを使用し、以下の手順で NFS マウントされたディレクトリにインストールした場合、pkginfo ファイルに正しい情報が保存されません。
  1. Solaris 10 上に存在する製品のインストーラを、NFS を使用して共有。
  2. Solaris 8 または Solaris 9 を実行中のマシンから、上記のディレクトリをマウント。
  3. バッチインストールプログラムを -R 指定して実行し、Solaris 10 が実行しているマシンの NFS ファイルシステムにインストール。

回避策:
リモート表示を使用して Sun Studio 9 を NFS マウントされたディレクトリにインストールする場合には、必ず表示されるコンピュータとインストールプログラムが存在するコンピューターのバージョンを同一のものにしてください。

ja_JP.UTF-8 ロケールでインストールした場合、インストールステータスの詳細ボタンをクリックすることによって例外が発生することがある

ja_JP.UTF-8 ロケールでインストールを実行し、ファイルのコピーが完了した後に表示される「インストールの一覧」パネルで、詳細ボタンをクリックした時に例外が発生し、インストールログが正しく表示されない場合があります。インストールステータスが正常な場合には、インストールそのものは正しく行われています。インストールログファイルはターミナルなどから直接参照してください。参照方法については「Sun Studio 9 インストールガイド (Solaris プラットフォーム)」を参照してください。

E. IDE について

Sun Studio 9 統合開発環境 (IDE) を使用する前に、必ず IDE の Readme を参照してください。この Readme は、installation_directory/docs/ja/index.html からアクセスできます。デフォルトの installation_directory は、/opt/SUNWspro です。

以下のような IDE の設定方法に関する重要な情報が含まれています。

IDE の起動

IDE を起動するには、以下のようにします。

  1. /installation_directory/bin$PATH 環境変数に含まれており、Forte Developer、Sun ONE Studio、Sun Studio 8 などの旧製品よりも前に指定されていることを確認します。
  2. 以下のコマンドを入力します。
    sunstudio &
    

sunstudio コマンドおよび引数についての詳細は、sunstudio(1) のマニュアルページを参照してください。このマニュアルページを表示するには、 /installation_directory/man$MANPATH 環境変数に含める必要があります。

Java のデバッグ

Java プログラムのデバッグセッションを開始する前に、「ツール」->「Java 言語サポート」を選択して Java 言語サポートを有効にしてください。デバッグセッションが完了するまでは、常に有効にしておいてください。

デバッグセッションの進行中に Java 言語サポートの有効・無効を切り替えると、以下のような問題が発生します。

ss_attach についてのオンラインヘルプ

ss_attach のオンラインヘルプには、デバッガをプロセスの開始と同時に接続する方法が示されていません。以下の説明を参照してください。

プロセスが実行された後にデバッガを接続するのではなく、実行の開始と同時にプログラムを捕捉し、dbx デバッガで直ちにデバッグを開始できます。この方法は、以下のような場合に有用です。

この機能は、Solaris (SPARC および x86 プラットフォーム) でのみ利用可能です。Linux プラットフォームでは利用できません。

デバッガをプロセスの開始と同時に接続する方法は以下のとおりです。

  1. IDE で「ツール」>「ss_attach 要求を許可」を選択し、接続を有効にします。
  2. コンソールウィンドウのシェルプロンプトで、以下のように入力します。
    ss_attach program_name [ arguments ]
    

    ss_attach コマンドについての詳細は、ss_attach(1) のマニュアルページを参照してください。

  3. 実行可能ファイルの名前と引数、作業ディレクトリが表示されたダイアログが開きます。 プログラムをデバッガに接続するかどうかを尋ねられます。
  4. 「はい」をクリックし、プログラムに接続してデバッグを開始します。
  5. すでに実行中のデバッグセッションがある場合、「新しいセッションを開始」ダイアログが表示されます。「完了して開始」をクリックして現在のセッションを終了し、接続するプログラム用のセッションを新たに開始します。「追加セッションを開始」をクリックし、接続するプログラム用のセッションを追加します。
  6. 新しいデバッグセッションが作成され、そのプログラムが main() 内の最初の命令として実行されます。

F. 今後のリリースで削除される機能

以下に示す機能は、今後リリースされる Sun Studio ソフトウェアではサポートされなくなる予定です。

インクリメンタルリンカー

インクリメンタルリンカー (ILD) は、限られた状況において、一般的なシステムリンカーである ld よりも高速にプログラムをリンクすることができる、特別な目的のために使用するリンカーです。 この機能は、今後のリリースでは削除される予定ですが、ld を代わりに使用することができます。

Intel 386 および 486 プロセッサのコンパイラオプション

以下に示す、Intel 386 および 486 プロセッサに関するコンパイラオプションは、今後のリリースでは削除される予定です。
-xchip={386, 386}
-xtarget={386, 486}
-x386
-x486
-386
-486

Intel 386 および 486 プロセッサは、サポート対象外となります。 Solaris x86 プラットファーム版で Sun Studio コンパイラを実行するための プロセッサの必要最低要件は、Pentium II 500 MHz です。

G. マニュアル

Sun Studio 9 のマニュアルについての情報を示します。このリリースノートの情報は、他のすべてのマニュアルの情報よりも優先します。
Sun Studio 9 の本リリースには、以下のマニュアル類が含まれています。

マニュアル要件

PDF 形式の製品マニュアルを表示するには、Adobe® Acrobat Reader ソフトウェアが必要です。このソフトウェアをダウンロードするには、http://www.adobe.co.jp/products/acrobat/readstep.html を参照してください。

H. 国際化および日本語化に関する情報および既知の問題

現在確認されている、国際化および日本語化に関する情報および問題点を説明します。

Compiler C++

日本語環境では、C++ の一部のヒントメッセージが出力されません。(バグ ID: 4366609)

dbx

examine コマンドでマルチバイト文字列を 'W' を使用して表示すると、最初の 1 文字しか表示されません。 (バグ ID:4662067)

IDE

ヘルプの内容を印刷することができません。印刷ダイアログが正しく表示されない、もしくは印刷ダイアログが表示された状態で、IDE が応答しなくなる場合があります。(バグ ID: 5070729)

ja_JP.PCK ロケール

次のコマンド行コンポーネントを ja_JP.PCK ロケール上で使用することができます。 制限事項 ja_JP.PCK ロケール上での既知の問題

ja_JP.UTF-8 ロケール

次のコンポーネントを ja_JP.UTF-8 ロケール上で使用することができます。 ja_JP.UTF-8 ロケール上での制限事項

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