dbx コマンドによるデバッグ

抑止によるエラーの制御

プログラムが大きい場合、エラーの数もそれに従って多くなることが予想されます。このような場合は、suppress コマンドを使用することにより、エラーレポートの数を管理しやすい大きさまで抑制し、一度で修正するエラーを制限します。抑制するエラーの数を徐々に減らしながら、この動作を繰り返してください。

たとえば、一度で検出するエラーをタイプによって制限できます。一般的によくあるエラーのタイプは rui、rua、wua に関連したもので、この順序で検出されます。rui エラーはそれほど致命的なエラーではなく、このエラーが検出されてもたいていの場合プログラムは問題なく実行終了します。それに比べて ruawua エラーは不正なメモリーアドレスにアクセスし、ある種のコーディングエラーを引き起こすため、問題は深刻です。

まず ruirua エラーを抑制し、wua エラーをすべて修正した後、もう一度プログラムを実行します。次に rui エラーだけを抑制し、rua エラーをすべて修正した後、もう一度プログラムを実行します。さらにエラーの抑制をせずに、すべての rui エラーを修正します。最後にプログラムを実行し、エラーがすべて修正されたことを確認してください。

最後に報告されたエラーを抑制したい場合は、suppress -last を使用します。また報告されるエラーの数を限定したい場合は、suppress コマンドの代わりに dbxenv rtc_error_limit n を使用します。