以下のエラーメッセージが、tcov ランタイムルーチンによって報告されることがあります。
tcov_exit: Could not open coverage data file 'coverage data file name' because 'system error message string'.
このバイナリを実行するユーザーには、カバレージデータファイルに対する読み取り権および書き込み権がありません。カバレージデータファイルを含むディレクトリが削除されている場合も、こうした問題が起こります。
tcov_exit: Could not write coverage data file 'coverage data file name' because 'system error message string'.
このバイナリを実行するユーザーには、カバレージデータファイルを含むディレクトリに書き込み権がありません。カバレージデータファイルを含むディレクトリがバイナリを実行するマシンにマウントされていない場合も、こうした問題が起こります。
tcov_exit: Failed to create lock file 'lock file name' for coverage data file 'coverage data file name' after 5 tries. Is someone else running this executable?
多くのユーザーが同時にカバレージデータファイルを更新しようとしています。カバレージデータファイルが更新されている間に、マシンがクラッシュしたときも、ロックファイルが放置され、こうした問題は起こります。万一、クラッシュが起こった場合には、2 つのファイルのうちで長い方をクラッシュ後のカバレージデータファイルとして使用してください。ロックファイルは手動で削除してください。
tcov_exit: Stdio failure, probably no memory left.
利用可能なメモリがなく、標準 I/O パッケージが動作できません。この時点では、カバレージデータファイルの更新はできません。
tcov_exit: Coverage data file path name too long (length characters) 'coverage data file name'.
ロックファイル名は、カバレージデータファイル名にさらに 6 文字追加されます。そのため、派生ロックファイル名が規則違反となる可能性があります。
tcov_exit: Coverage data file 'coverage data file name' is too short. Is it out of date?
tcov プロファイル用のライブラリまたはバイナリが、同時に実行、編集、再コンパイルされようとしています。古いバイナリは一定サイズのカバレージデータファイルを予期しますが、編集によってそのサイズはしばしば変更されます。古いバイナリが古いカバレージデータファイルを更新しようとしているときに、コンパイラが新しいカバレージデータファイルを作成すると、バイナリファイルは空白、あるいは壊れた状態で表示されます。