Sun Management Center 3.5 インストールと構成ガイド

レガシー SNMP エージェントをエージェントのサブエージェントとして定義する

レガシー SNMP エージェントとは、Sun Management Center エージェントフレームワークに含まれない SNMP エージェントのことです。1 つ以上のレガシーエージェントを Sun Management Center で使用したい場合は、それらのエージェントを Sun Management Center エージェントのサブエージェントとして構成する必要があります。

以下の基準を満たすかぎり、どのようなレガシー SNMP エージェントでも Sun Management Center エージェントのサブエージェントとして構成できます。

以下の作業は、Sun Management Center サーバまたはエージェント、あるいはサーバとエージェントの両方がインストールされたマシンに適用できます。

レガシー SNMP エージェントをエージェントのサブエージェントとして構成する
  1. root としてログインします。

  2. ファイル /var/opt/SUNWsymon/cfg/subagent-registry-d.x が存在しない場合は、次のコマンドで /opt/SUNWsymon/base/cfg ディレクトリからこのファイルをコピーします。


    # cp /opt/SUNWsymon/base/cfg/subagent-registry-d.x /var/opt/SUNWsymon/cfg/
    

  3. ファイル /var/opt/SUNWsymon/cfg/subagent-registry-d.x で、次のブロックに類似したブロックを見つけます。


    # sa2 = {
    #    type             = legacy
    #    persist          = false
    #    snmpPort         = "20001"
    #    errorAction      = restart
    #    startCommand     = "/usr/lib/snmp/mibiisa -p %port"
    #    stopCommand      = "kill -9 %pid"
    #    pollInterval     = 60
    #    pollHoldoff      = 60
    #    oidTrees         = 1.3.6.1.2.1
    #    snmpVersion      = SNMPv1
    #    securityLevel    = noauth
    #    securityName     = espublic
    # }
  4. コードが次のような状態となるように、行の先頭にあるコメント記号 (#) を削除します。


    sa2 = {
        type             = legacy
        persist          = false
        snmpPort         = "20001"
        errorAction      = restart
        startCommand     = "/usr/lib/snmp/mibiisa -p %port"
        stopCommand      = "kill -9 %pid"
        pollInterval     = 60
        pollHoldoff      = 60
        managedTrees     = "mib-2 sun"
        oidTrees        = 1.3.6.1.2.1
        snmpVersion      = SNMPv1
        securityLevel    = noauth
        securityName     = espublic
     }
  5. これらの行を次のように変更します。

    • sa2 を、エージェントにとって一意のサブエージェント名になるように変更します。

    • typelegacy に設定します。

    • Sun Management Center エージェントの終了時にサブエージェントが停止する場合は、persistfalse に設定します。この値を true にすると、Sun Management Center エージェント はその終了時にサブエージェントを停止しません。

    • snmpPort を、サブエージェントを実行させたいポート番号に設定します。

    • errorActionrestartignore、または kill に設定します。 restart オプションを使用すると、Sun Management Center エージェントはサブエージェントとの通信時にエラーが発生した場合に再起動を試みます。

    • startCommand を、サブエージェントの起動に必要なコマンドに設定します。このコマンドには %port (snmpPort で指定される値に置換される) を含める必要があります。

    • stopCommand を、プロセス停止用のコマンドに設定します。サブエージェントプロセスのプロセス ID (PID) は、%pid と指定できます。

    • pollInterval を、Sun Management Center エージェントがサブエージェントをポーリングする時間 (秒) に設定します。

    • pollHoldoff を、Sun Management Center エージェントがサブエージェントを起動したあと、最初のポーリングが実行するまでを秒単位に設定します。

    • oidTrees を、サブエージェントで管理される SNMP OID をスペースで区切った一覧に設定します。

    • snmpVersion を、SNMPv1 または SNMPv2 に設定します。

    • securityLevel を、privauth、または noauth に設定します。

    • securityName を、使用したい SNMPv1 コミュニティ名または SNMPv2 セキュリティ名に設定します。

    詳細については、ファイル subagent-registry-d.x 内の説明を参照してください。

  6. 変更を適用するため、Sun Management Center を停止して再起動します。

    1. /opt/SUNWsymon/sbin/es-stop -A と入力して Sun Management Center を停止します。

      すべてのプロセスが正常に停止するまで待ってください。

    2. /opt/SUNWsymon/sbin/es-start -A と入力して Sun Management Center を起動します。

      すべてのプロセスが正常に起動するまで待ってください。

    詳細については、第 8 章「Sun Management Center の起動と停止」を参照してください。