Sun Management Center 3.6.1 インストールと構成ガイド

付録  B コマンド行によるアンインストール、インストール、および設定

この付録では、コマンド行インタフェースを使用して Sun Management Center のアンインストール、インストール、および設定を行う方法について説明します。

この付録の内容は次のとおりです。

Sun Management Center のアンインストール

この節では、es-uninst のオプションの概要と、es-uninst コマンド行スクリプトを使用して Solaris システムから Sun Management Center をアンインストールする方法について説明します。

es-uninst のオプション

es-uninst コマンドの構文は次のとおりです。

es-uninst [ -f | -F | -X | -h | -v ]

次の表に、es-uninst コマンドのパラメータを示します。

表 B–1 es-uninst のオプション

オプション 

説明 

-F

ユーザーに確認を求めることなく、実行中の Sun Management Center プロセスを停止せずに、インストールされている Sun Management Center をすべてアンインストールします。 

このオプションは、Sun Management Center プロセスを停止する間に呼び出される実行プログラムが想定されている場所に存在しない場合だけ使用してください。 

たとえば、Sun Management Center がインストールされたあとでオペレーティング環境を Solaris 7 リリースから Solaris 8 リリースにアップグレードした場合、動的に生成されるパスの一部が不正確になります。この場合、このオプションはアンインストールの処理時にエラーを表示しません。 

-f

ユーザーに確認を求めることなく、インストールされている Sun Management Center をすべてアンインストールします。 

-h

es-uninst のオプションを表示します。

-v

冗長モードを使用してアンインストールを実施します。 

-X

ユーザーとの対話なしで Sun Management Center をアンインストールします。すべてのプロセスが停止され、続いてインストールされている Sun Management Center コンポーネントのすべて (データベースおよびアドオンを含む) が削除されます。構成データの保存はできません。 

Sun Management Center バージョン 3. x のアンインストール

インストールされている Sun Management Center 3.x のすべてをアンインストールするには、そのバージョンに付属している es-uninst コマンドを使用します。Sun Management Center 3. xes-uninst コマンドには、Sun Management Center の構成データをバックアップするためのオプションが用意されています。構成データをバックアップするよう選択した場合、Sun Management Center 3.6.1 インストールプロセスによってバックアップデータが検出され、そのデータを新しいインストールに適用するかどうかの問い合わせがあります。

次に説明するように、Sun Management Center 3.x は、 es-uninst コマンド行スクリプトを使用してアンインストールできます。


注 –

Sun Management Center 3.x がインストールされている場合、Sun Management Center 3.6.1 のインストールプロセスは、es-uninst アンインストールスクリプトを自動的に実行します。Sun Management Center 3.xes-uninst アンインストールスクリプトは、新バージョンの Sun Management Center 3.6.1 インストールで使用できるように、旧バージョンの構成データをバックアップするかどうかを問い合わせます。



注意 – 注意 –

(Solaris 10 のみ) 大域ゾーンから Sun Management Center 3.6.1 をアンインストールすると、疎ルートゾーン内のエージェントデータが失われます。


Procedure es-uninst を使用して Sun Management Center 3.x をアンインストールする

次の手順では、Sun Management Center がデフォルトのディレクトリ /opt にインストールされていることを前提にしています。別のディレクトリにインストールした場合は、/opt の部分をそのディレクトリ名に置き換えてください。

手順
  1. Sun Management Center 2.x または 3.x サーバーがインストールされているマシンに、スーパーユーザーとしてログインします。

  2. T3 デバイスが存在する場合は、T3 デバイス構成情報を削除します。

    Monitoring and Management of A5x00 and T3 Devices アドオンをインストールしていない場合は、この手順を飛ばして、手順 3 に進みます。

    Monitoring and Management of A5x00 and T3 Devices アドオンを使用して T3 ストレージデバイスを監視、管理している場合は、Sun Management Center をアンインストールする前に、T3 デバイス構成情報を削除します。es-uninst コマンドは、T3 デバイス構成情報を削除しません。

    T3 デバイス構成情報を削除するには、次のようにします。

    1. Sun Management Center エージェントを停止します。

      /opt/SUNWsymon/sbin/es-stop -a コマンドを入力します。

    2. pre-uninstall スクリプトを実行して T3 デバイス構成の情報を削除します。

      /opt/SUNWsymon/addons/storage/sbin/pre-uninst.sh コマンドを入力します。

      T3 による syslog メッセージの送信を停止するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。y を入力します。続いて、T3 デバイスのルート (スーパーユーザー) パスワードの入力を求めるメッセージが表示されます。パスワードを入力します。

      T3 デバイスが T3 モジュールから削除されたことを伝えるメッセージが表示されます。

      • Sun Management Center 3.6.1 をインストールする前に pre-uninst.sh スクリプトを実行しなかった場合は、インストールした新しい Sun Management Center 3.6.1 を設定する前に、T3 構成情報を手作業で削除する必要があります。

      • pre-uninst.sh スクリプトを実行したあとで、インストールされている Sun Management Center 2.x または 3. x を残すことにした場合は、/opt/SUNWsymon/es-setup -F コマンドを入力して、T3 デバイスを再設定します。

    この時点で、Sun Management Center をアンインストールできます。

  3. Sun Management Center 2.x または 3.x をアンインストールするには、次のコマンドを入力します。


    # /opt/SUNWsymon/sbin/es-uninst
    
    • Sun Management Center 2.x または 3.x のアンインストールの場合は、ユーザーデータと構成データを保存するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。手順 7 に進みます。

    • Sun Management Center 3.6.1 のアンインストールの場合は、インストールされている製品の一覧が表示されます。

      続いて、Sun Management Center の本稼働環境、開発環境のどちらがインストールされているかにもとづいて、本稼働環境または開発環境をアンインストールするかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。

  4. アンインストールする Sun Management Center 3.6.1 製品を選択します。

    • 本稼働環境または開発環境とすべてのアドオンをアンインストールする場合は、y を入力します。

      すべての Sun Management Center 製品がアンインストールされることが通知され、選択を変更するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。手順 6 に進みます。

    • 1 つ以上のアドオンをアンインストールする場合は、n と入力します。

  5. アンインストールする Sun Management Center 3.6.1 アドオン製品を選択します。

    システムにインストールされているアドオンごとに、そのアドオンをアンインストールするかどうかを確認するメッセージが表示されます。

    インストールされているアドオンをアンインストールする場合は y、残す場合は n を入力します。

    選択を終了したところで、アンインストールの対象として選択した製品の一覧が表示され、選択内容を変更するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。

  6. 必要に応じ選択内容を変更します。

    • 選択を変更する場合は y を入力します。インストールされている製品の一覧が再度表示され、アンインストールの選択処理が繰り返されます。

    • アンインストール処理を継続する場合は n を入力します。ユーザーデータと構成データを保存するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。

  7. 必要に応じて、Sun Management Center のユーザーデータと構成データを保存します。


    注意 – 注意 –

    n を入力すると、現在の Sun Management Center のユーザーデータと構成データ (データベースを含む) が削除されます。また、セキュリティーキーが上書きされるため、すべてのエージェントを正しく稼働させるためには、それらのエージェントをすべて設定し直す必要があります。


    • 以降のインストールまたはアップグレード用に管理ドメイン構成と /var/opt/SUNWsymon 内の独自のアラーム設定を残す場合は、y を入力します。

    • 既存のデータベースを破棄する場合は、n を入力します。

    アンインストールを継続するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。

  8. インストールプロセスを実行します。

    • 選択した製品をアンインストールする場合は、y を入力します。

      選択した製品がアンインストールされます。es-uninst の処理が完了すると、コマンドプロンプトに戻ります。

    • 選択した製品をアンインストールしない場合は、n を入力します。

      es-uninst スクリプトが終了して、コマンドプロンプトに戻ります。

es-inst による Sun Management Center のインストール

この節では、es-inst スクリプトを使用して Solaris または Linux システムに製品をインストールする方法を説明します。インストールでは、コンソールレイヤー、サーバーレイヤー、およびエージェントレイヤーを個別にインストールすることも、まとめてインストールすることもできます。また、インストールする機能固有のアドオン製品を選択することもできます。インストールプロセスが完了すると、ベースコンポーネントとアドオンコンポーネントの設定を行える設定スクリプト es-setup が実行されます。


注 –

Linux には、エージェントおよびコンソールレイヤーをインストールできます。es-inst を使用した遠隔インストールはできません。



注 –

Sun Management Center 3.6.1 開発環境は、開発環境専用の独立したマシンにインストールする必要があります。開発環境のマシンには、Sun Management Center サーバー、エージェント、およびコンソールレイヤーが自動的にインストールされます。Sun Management Center の開発用のマシンは、Sun Management Center サーバーレイヤーの最小限のハードウェア要件とソフトウェア要件を満たしている必要があります。また、エージェントレイヤー、コンソールレイヤー、およびインストールするあらゆるアドオンの要件も満たしている必要があります。詳細は、第 1 章「Sun Management Center 3.6.1 のインストール」を参照してください。


es-inst のオプション

es-inst コマンドの構文は次のとおりです。

es-inst [-S dir][-T dir][-R dir][-C file][-A file][avh]

次の表に、es-inst のパラメータを示します。

表 B–2 es-inst のオプション

オプション 

パラメータ 

説明 

-A

filename

指定された構成ファイル filename を使用して自動インストールを実行します。—C と同時に指定された場合、このオプションは無視されます。

-C

filename

インストール時と設定時に入力する構成データを保存するファイルを指定します。このファイルは、引き続いて行われる自動インストールで使用されます。 

-R

/path/remote-machine

ローカルマシンの root ログインアカウントから NFS 読み書きが可能な遠隔マシンに Sun Management Center をインストールします。

「遠隔マシンへのインストール」を参照してください。

-S

directory

ソースディレクトリを指定します。 

-T

directory

対象ディレクトリを指定します。 

-a

 

エージェントのみの製品インストールを実行します。agent-update-bin を使用して、エージェント更新イメージからエージェントをインストールまたは更新する」を参照してください。

-h

 

es-inst のオプション一覧を表示します。

-v

 

詳細ログを使用した冗長モードでインストールを実行します。 

ローカルマシンへのインストール

このインストール作業は、ネットワーク上のイメージディレクトリから Sun Management Center をインストールすることを前提にしています。詳細は、「DVD インストールイメージの作成」を参照してください。この手順ではまた、es-inst パラメータは 1 つも指定しません。

Procedurees-inst スクリプトを使用してインストールする

手順
  1. Sun Management Center をインストールするマシンにスーパーユーザーとしてログインします。

  2. /etc/nsswitch.conf ファイル内の group エントリの最初のトークンが files であることを確認します。


    group: files nis
  3. README ファイルに目を通します。

    • /net/machine-name/imagedir/disk1/sbin/README.INSTALL

    • /net/machine-name/imagedir/disk1/sbin/INSTALL_README.HWDS

    /net/machine-name/imagedir は、Sun Management Center のインストールイメージを作成したネットワークマシンへのパスです。

  4. Sun Management Center installation disk 1 の sbin ディレクトリに移動します。

    • CD-ROM からのインストールの場合は、/ <DiskMountDir>/sbin ディレクトリに移動します。

      選択した内容によっては、インストールの作業中にディスクを入れ替えるように求めるメッセージが表示される場合があります。

    • イメージからのインストールの場合は、/image-dir/disk1/sbin ディレクトリに移動します。ここで、image-dir は、インストールイメージをコピーしたディレクトリ、または Web からインストールイメージをダウンロードして展開したディレクトリです。

  5. es-inst インストールスクリプトを実行します。


    #./es-inst
    
    • システムに旧バージョンの Sun Management Center がインストールされていない場合は、対象ディレクトリの入力を求めるメッセージが表示されます。手順 8 に進みます。

    • システム上に Sun Management Center 2.x または 3.0 がインストールされている場合は、そのバージョンの Sun Management Center をアンインストールするかどうかの問い合わせがあります。

  6. 旧バージョンをアンインストールします。

    旧バージョンをアンインストールするかどうかを確認するメッセージが表示されます。旧バージョンをアンインストールしないと、Sun Management Center 3.6.1 のインストールは行えません。

    • 旧バージョンをアンインストールしない場合は、n または q を入力します。システムプロンプトに戻ります。

    • 旧バージョンをアンインストールする場合は、y を入力します。

      以前にインストールされている Sun Management Center のデータを移行するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。

  7. 旧バージョンのデータを移行します。

    以前にインストールした Sun Management Center 2.x または 3.0 の管理ドメイン構成データ、独自のアラーム設定、およびスクリプトを保存して、新しくインストールする Sun Management Center 3.6.1 に適用できます。このデータは、/var/opt/SUNWsymon に保存されます。

    • 旧バージョンの Sun Management Center のデータを保存して移行する場合は、y を入力します。

      インストールプロセスによって、動作中のすべての Sun Management Center プロセスが停止されます。データが /var/opt/SUNWsymon.bak に保存されます。

    • 旧バージョンの Sun Management Center のデータをすべて廃棄する場合は、n を入力します。

      保存する独自のスクリプトがある場合は、すべて移動するよう注意が促されます。


      注意 – 注意 –

      Sun Management Center 3.6.1 で使用する独自のスクリプトが /var/opt/SUNWsymon 下のディレクトリにある場合は、別の場所にそれらを移動してから、 手順 6 に進みます。


    インストールプロセスは旧バージョンの Sun Management Center の es-uninst スクリプトを実行して、旧バージョンの Sun Management Center をアンインストールします。


    注 –

    インストール処理にかかる時間は、旧バージョンでインストールされている製品とアドオンに応じて異なります (数分〜 30 分)。

    アンインストールプロセス中、パッケージの削除が失敗したことを示すメッセージが表示されることがあります。これらのメッセージは無視してかまいません。当初は削除されなかったパッケージが存在していたとしても、アンインストールプロセスによってあとで削除されます。


    アンインストールプロセスが完了すると、Sun Management Center をインストールするディレクトリを指定するように求めるメッセージが表示されます。

  8. Sun Management Center をインストールするディレクトリの名前を入力します。

    デフォルトの場所は /opt です。

    Sun Management Center ソフトウェアは、必要となる最小のディスク容量が確保できれば、システム上の任意の場所にインストールできます。デフォルトの場所の /opt を使用する場合は、Return キーを押します。/opt 以外のディレクトリにインストールする場合は、そのディレクトリ名を入力します。


    ヒント –

    マシン上の各ファイルシステムの使用済み容量と空き容量は、コマンド df -ak で表示できます。


    本稼働環境と開発環境のどちらをインストールするかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。

  9. 「本稼働環境」または「開発環境」を選択します。


    注 –

    Sun Management Center 開発環境と本稼働環境は、個別の専用サーバーにインストールする必要があります。


    本稼働環境をインストールする場合は 1、開発環境をインストールする場合は 2 を入力します。

    • 「開発環境」を選択した場合は、次に示す Sun Management Center ベースコンポーネントがすべてインストールされます。

      • サーバーレイヤー

      • エージェントレイヤー

      • コンソール

      サーバーレイヤーのバイナリコードライセンスが表示されます。手順 11 に進みます。

    • 「本稼働環境」を選択した場合は、インストールする Sun Management Center コンポーネントレイヤーを選択するように求めるメッセージが表示されます。

  10. インストールする Sun Management Center コンポーネントレイヤーを選択します。

    レイヤーごとに、y または n を入力するよう求められます。次に例を示します。


        Select the Sun Management Center Architectural Component Layers:
        3 Layer(s) are available for your selection:
        Do you want to install Server Layer Components ? [y|n|q]  y 
            The Server Layer has been selected for install.
            The Sun Management Center Agent will be installed automatically.
        Do you want to install Console Layer Components ? [y|n|q]  y 
      
    

    注 –

    「サーバ」を選択すると、「エージェント」が自動的に選択されます。


    • 「サーバ」を選択するか、あるいは「サーバ」、「エージェント」、および「コンソール」を選択すると、サーバーレイヤーのバイナリコードライセンスが表示されます。手順 11 に進みます。

    • 「コンソール」を選択するか、あるいは「エージェント」と「コンソール」を選択すると、「言語サポートの選択」画面が表示されます。手順 12 に進みます。

    • 「エージェント」だけを選択すると、「アドオン製品の選択」画面が表示されます。手順 13 に進みます。

  11. サーバーレイヤーのバイナリコードライセンスに目を通します。

    ライセンス条項の内容をよくお読みください。インストールを継続するには、ライセンス条項に同意する必要があります。

    ライセンス条項に同意して継続する場合は y、インストールを中止する場合は n を入力します。

    • 有効なバージョンの JDK がインストールされていない場合は、必要なバージョンを知らせるメッセージが表示されます。インストールプロセスを終了して、システムプロンプトに戻ります。インストールプロセスが終了して、システムプロンプトが表示されます。

    • ライセンス条項に同意すると、有効なバージョンの JDK の有無がチェックされます。有効な JDK バージョンがインストールされている場合は、追加言語サポートを選択するように求めるメッセージが表示されます。


    注 –

    サーバーレイヤーのインストールを選択した場合は、Sun Management Center Web サーバーとオンラインヘルプもインストールされます。


  12. 追加の言語で製品をインストールする場合は、その追加言語を選択します。

    • ほかの言語サポートをインストールする場合は、y を入力します。

      言語ごとに、y または n を入力するよう求められます。

    • ほかの言語サポートをインストールしない場合は、n を入力します。

    言語の選択が完了すると、インストールプロセスによってアドオン製品がチェックされます。

  13. Sun Management Center アドオン製品を選択します。

    各アドオン製品の名前が表示され、その製品をインストールするかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。その製品をインストールする場合は y、インストールしない場合は n を入力します。

    • 一部のアドオンは プラットフォームに固有です。各アドオンについては、Sun Management Center リリースキットに付属しているプラットフォーム別の追補マニュアル、および Sun Management Center の Web サイト (http://www.sun.com/sunmanagementcenter/) を参照してください。


      注 –

      Sun StorEdge A5x00 アドオン製品を使用する場合は、次に進む前に、「Sun StorEdge A5x00 パッケージ」をお読みください。


    • 一部アドオンには、オプションのコンポーネントがあります。利用できるオプションのアドオンコンポーネントが存在する場合は、それらのコンポーネントが 1 つずつ示されます。そのオプションコンポーネントをインストールする場合は y、インストールしない場合は n と入力します。

    アドオン製品を 1 つも選択しなかった場合は、継続するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。y を入力して操作を続けます。ディスク容量がチェックされます。手順 16 に進みます。

    アドオンを選択した場合は、その選択内容が表示されます。

  14. 選択内容を確認します。

    継続する場合は y、選択を繰り返す場合は n を入力します。

    • コンポーネントの選択でエージェントだけ (つまり、エージェントとコンソール) 選択し、かつ、任意のアドオン製品を選択した場合は、ディスク容量がチェックされます。手順 16 に進みます。

    • コンポーネントを選択するときにサーバーを選択し、かつ、次に示すアドオンのどれかを選択した場合は、アドオン製品のバイナリコードライセンスが表示されま す。手順 15 に進みます。

      • Advanced System Monitoring

      • Performance Reporting Manager

      • Service Availability Manager

      • Solaris Container Manager

      • System Reliability Manager

    • 上記のアドオン製品をどれも選択せずにほかのアドオン製品を選択した場合は、ディスク容量がチェックされます。手順 16 に進みます。

  15. アドオン製品のバイナリコードライセンスを確認します。

    アドオン製品のバイナリコードライセンスをよく読んでください。インストールを継続するには、ライセンス条項に同意する必要があります。

    ライセンスに同意する場合は y、インストールを終了する場合は n と入力します。

    y と入力してライセンスに同意し、追加アドオンコンポーネントを選択しなかった場合は、ディスク容量のチェックが行われます。

  16. ディスク容量を確認します。

    選択された製品のインストールに必要なディスク容量があるかチェックされます。

    • 十分なディスク容量がある場合は、選択した製品がインストールされます。


      注 –

      インストールは、選択された製品に応じて数分から 30 分、またはそれ以上かかることがあります。


      インストールが完了すると、インストールされた製品の一覧が表示され、Sun Management Center コンポーネントを設定するかどうかの問い合わせがあります。手順 18 に進みます。

    • ディスク容量が十分でない場合は、代わりのファイルシステムを指定するように求められます。空き容量と必要となる容量が表示されます。

  17. 十分なディスク容量のある別のファイルシステムの名前を指定します。

    別のファイルシステムの入力を求めるプロンプトで、空き領域を十分に確保できるファイルシステムとディレクトリの名前を入力します。


    ヒント –

    マシン上の各ファイルシステムの使用済み容量と空き容量を表示するには、Sun Management Center をインストールするマシンの端末ウィンドウで、df -ak と入力します。


    ディスク容量が再度チェックされます。十分なディスク容量がある場合は、選択した製品がインストールされます。


    注 –

    インストールは、選択された製品に応じて数分から 30 分、またはそれ以上かかることがあります。


    インストールが完了すると、インストールされた製品の一覧が表示され、Sun Management Center コンポーネントを設定するかどうかの問い合わせがあります。

  18. インストールされた製品の設定を行うかどうかを決定します。

    Sun Management Center と選択したアドオン製品を設定する場合は y、いったん終了して設定作業をあとで行う場合は n と入力します。


    注意 – 注意 –

    es-inst コマンドを使用して、アドオン製品だけインストールした場合は、n を入力して、インストールおよび設定プロセスを終了します。この場合は、es-setup を使用してアドオン製品を設定する」の手順に従ってアドオン製品の設定を行なってください。この作業を怠るとセキュリティーキーが上書きされるため、すべてのマシンのすべてのエージェントを正しく稼働させるためには、それらのエージェントの再設定が必要になります。


遠隔マシンへのインストール

ここでは、 es-inst コマンドを使用して、Sun Management Center 3.6.1 を Network File System アクセス可能な (NFS マウントされた) 遠隔マシンにインストールする手順について説明します。この手順では、ネットワーク上のイメージディレクトリから Sun Management Center をインストールすることを前提にしています。詳細は、「DVD インストールイメージの作成」を参照してください。

遠隔マシンに Sun Management Center をインストールするには、ソフトウェアをインストールする前に、その遠隔マシンの準備作業を行う必要があります。また、ローカルマシンが Solaris 7 または Solaris 8 ソフトウェアのいずれかを使用している場合は、パッチをインストールする必要があります (pkgadd のパッチをインストールする」を参照)。

ここで説明する作業では、例として次のマシン名が使用されています。


注 –

遠隔マシンが Solaris 10 マシンである場合は、遠隔インストールはできません。


Procedurepkgadd のパッチをインストールする

ローカルマシンが Solaris 7 または Solaris 8 ソフトウェアを使用している場合は、それぞれの OS バージョン専用の pkgadd パッチがローカルマシンにインストールされている必要があります。このパッチをあらかじめインストールしてから、ローカルマシンを使用して遠隔マシンに Sun Management Center 3.6.1 をインストールする必要があります。

ローカルマシンが Solaris 9 リリースを使用している場合、パッチのインストールは必要ありません。「遠隔マシンを準備する」に進みます。

手順
  1. ローカルマシンにスーパーユーザーとしてログインします。

  2. OS のパッチレベルが最新であるかどうかを確認します。

    パッチがすでにインストールされているかどうかを確認するには、コマンド showrev -p | grep patchnum を使用します。patchnum には、必要な OS パッチを次のように指定します。

    • Solaris 7: 107443

    • Solaris 8: 110934

    たとえば、ローカルマシンが Solaris 8 リリースを使用している場合は次のように入力します。


    admin-host# showrev -p | grep 110934
    admin-host# 

    上記の例では、パッチはインストールされません。パッチのダウンロードとインストールは、 手順 3 に示す方法で行う必要があります。

    パッチがインストールされていると、次のような一覧が表示されます。


    admin-host# showrev -p | grep 110934
    admin-host# Patch: 110934-13 Obsoletes: Requires: Incompatibles: 
    Packages: pkgtrans, pkgadd, pkgchk

    ローカルマシンで動作している Solaris に必要なパッチがすでにインストールされている場合は、「遠隔マシンを準備する」に進みます。

  3. 必要に応じ OS パッチをインストールします。

    1. http://www.sunsolve.sun.com から必要なパッチをダウンロードします。

    2. ダウンロードした tar 形式のパッチアーカイブファイルを展開し、zip ファイルをさらに展開します。

    3. patchadd コマンドを使用してパッチをインストールします。

Procedure遠隔マシンを準備する

手順
  1. 遠隔マシンにスーパーユーザーとしてログインします。

  2. Sun Management Center データベースアクセスグループとユーザーアカウントを作成します。

    1. groupadd コマンドを使用し、アクセスグループ smcorag を作成します。


      remote# /usr/sbin/groupadd smcorag
      
    2. /var/opt/SUNWsymon ディレクトリを作成します。

      このディレクトリは、データベースユーザーアカウントが置かれる場所です。


      remote# mkdir -p /var/opt/SUNWsymon
      
    3. useradd を使用してデータベースユーザーアカウント smcorau を作成し、続いてこのユーザーアカウントをグループ smcorag に追加します。


      remote# /usr/sbin/useradd \
      ...-d /var/opt/SUNWsymon/smcorau \
         -m -g smcorag -s /bin/sh smcorau
      
  3. NFS デーモン mountd を停止します。


    remote# /etc/init.d/nfs.server stop
    
  4. 遠隔ホスト上の /etc/dfs/dfstab ファイルを編集します。

    次の行を追加します。

    share —F nfs —o rw=admin-host,root=admin-host /

    admin-host は、遠隔ホストに対して Sun Management Center をインストールするマシンの名前です。

    たとえば、遠隔ホスト名が remote-server で、この遠隔ホストに Sun Management Center をインストールするために使用するマシンの名前が adminserver の場合、remote-server 上の /etc/dfs/dfstab ファイルのエントリは次のようになります。

    share —F nfs —o rw=adminserver,root=adminserver

    遠隔マシンの dfstab ファイル内のこのエントリは、マシン adminserver にログインしたルートユーザーアカウントにだけ遠隔の読み取り権限および書き込み権限を与えます。

  5. /etc/dfs/dfstab を保存して閉じます。

  6. NFS デーモン mountd を起動します。


    remote# /etc/init.d/nfs.server start
    
  7. 遠隔マシンで稼働している Solaris のバージョンを確認します。


    remote# /usr/bin/uname -r
    

    遠隔ホストへの Sun Management Center のインストールの場合、es-inst スクリプトによって遠隔ホストで稼働している Solaris のバージョンの入力を求められます。

  8. 遠隔ホストマシンのタイプを確認します。

    遠隔ホストへの Sun Management Center のインストールの場合、es-inst スクリプトによって遠隔マシンタイプの入力を求められます。

    遠隔ホストマシンの es-inst が必要とするこの情報は、次のコマンドで生成できます。


    remote# /usr/platform/platform/sbin/prtdiag | /usr/bin/head -1 \
          | /usr/bin/cut -f2 -d:
    

    platform は、コマンド uname -i の出力です。

    次に例を示します。


    remote# /usr/bin/uname -i
    SUNW,Ultra
    remote# /usr/platform/SUNW,Ultra/sbin/prtdiag 
      | /usr/bin/head -1 | /usr/bin/cut -f2 -d:
    Sun Microsystems  sun4u Sun Ultra UPA/PCI (UltraSPARC-IIi 333 MHz)

    ヒント –

    遠隔ホストマシンタイプの情報をローカルホスト上の一時ファイルにコピーしてください。コピーしておくことで、es-inst が遠隔ホストマシンタイプの入力を求める際にその情報をペーストできます。


  9. 遠隔マシンからログオフします。

    以上の操作が終わると、以下に示された方法で遠隔ホストに Sun Management Center をインストールできるようになります。

Procedure遠隔マシンに Sun Management Center をインストールする

手順
  1. ローカルマシンにスーパーユーザーとしてログインします。

  2. Sun Management Center installation disk 1 sbin ディレクトリに移動します。

    • ディスクからのインストールの場合は、/c <DiskMountDir>/sbin ディレクトリに移動します。

      選択した内容によっては、インストールの作業中にディスクを入れ替えるように求めるメッセージが表示される場合があります。

    • イメージからのインストールの場合は、/ image-dir/disk1/sbin ディレクトリに移動します。ここで、image-dir は、インストールイメージをコピーしたディレクトリ、または Web からインストールイメージをダウンロードして展開したディレクトリです。

  3. -R path/remote パラメータで遠隔ホストマシンを指定して es-inst インストールスクリプトを実行します。


    #./es-inst -R path/remote
    

    path/remote には、遠隔マシンのフルパスを指定してください。たとえば、遠隔ホストのパスと名前が /net/remote-server の場合は、次のように入力します。


    local-machine# ./es-inst -R /net/remote-server
    

    遠隔マシン上で稼動している Solaris のバージョンの入力を求めるメッセージが表示されます。

  4. 遠隔マシンで稼動している Solaris バージョンを入力します。

    「遠隔マシンを準備する」手順 7 を参照してください。

    遠隔ホストマシンのタイプを入力するように求めるメッセージが表示されます。

  5. 遠隔ホストマシンのタイプを入力します。

    「遠隔マシンを準備する」手順 8 で生成したマシンタイプの文字列を入力します。あるいは、生成したテキストをローカルホスト上のファイルにコピーしてある場合は、プロンプトに答えてそのマシンタイプ文字列をペーストできます。


    注 –

    遠隔ホストに対して Sun Management Center インストールを行うために必要な作業は、デフォルトの Sun Management Center インストールに必要な作業と同じです。


  6. インストールが完了します。


    注 –

    Solaris 10 システムへの遠隔インストールは、別の Solaris 10 システムからのみ行うことができます。


es-setup による Sun Management Center の設定

この節では、es-setup スクリプトを使用して、Solaris プラットフォームに製品をインストールする方法を説明します。インストールでは、コンソールレイヤー、サーバーレイヤー、およびエージェントレイヤーを個別にインストールすることも、まとめてインストールすることもできます。また、インストールする機能固有のアドオン製品を選択することもできます。インストールプロセスが完了すると、ベースコンポーネントとアドオンコンポーネントの設定を行える設定スクリプト es-setup が実行されます。

設定を行うタイミング

次のような場合には設定プロセスを実行する必要があります。

es-setup のオプション

es-setup コマンドの構文は次のとおりです。

es-setup [ -A file ] [ -C file ] [ -p directory ] [ -Fhrvw ] [ -z Zone

次の表は、es-setup のパラメータを示します。

表 B–3 es-setup のオプション

オプション 

パラメータ 

説明 

-A

filename

指定された応答設定ファイル filename を使用して自動設定を実施します。


注 –

-C と同時に指定された場合、このオプションは無視されます。


-C

filename

設定時に入力する設定応答を保存するファイルを指定してください。設定応答ファイルは後続の自動設定に使用できます。 

このオプションは、-A オプションに優先します。

-F

 

Sun Management Center インストール全体 (インストール済みのベース製品、データベース、アドオンを含む) を再設定します。 

このオプションは、インストール全体をインストール直後の状態 (設定前の状態) にリセットするのと同じです。 

-h

 

es-setup のオプションを表示します。

-k

 

セキュリティーキーを生成せずに設定を行います。 

-p

directory

単一のアドオンを設定します。directory はアドオンのディレクトリ名です。たとえば、storage アドオンのディレクトリ名は /opt/SUNWsymon/addons/storage です。 es-setup を使用して storage アドオンを設定するには、es-setup -p storage と入力します。

このオプションは、指定されたアドオンをインストール直後の状態 (設定前の状態) にリセットして、そのあと単一のアドオンの設定を行うのと同じです。 

-r

 

データベースを再作成します。ほかの設定作業は行われません。 

-v

 

冗長モードで設定を行います。 

-w

 

データベースの再設定を省略します。このオプションは、-F オプションと併用される場合に有効となります。

-z

 

ゾーンで実行するようにエージェントを設定します。 

es-setup による Sun Management Center 3.6.1 の設定

この節では、 Sun Management Center を設定する方法について説明します。以下の作業は、es-setup パラメータがまったく指定されていないという状況を想定しています。

Procedure es-setup スクリプトを使用して Sun Management Center を設定する

手順
  1. Sun Management Center をインストールしたマシンにスーパーユーザーとしてログインします。

  2. Sun Management Center の sbin ディレクトリに移動します。次に例を示します。


     # cd /opt/SUNWsymon/sbin
    

    /opt 以外のディレクトリに Sun Management Center をインストールした場合は、その /installdir/SUNWsymon/sbin に移動します。installdir はインストール時に指定したディレクトリです。

  3. es-setup スクリプトを実行します。


    # ./es-setup
    
    • Sun Management Center コンソールだけインストールされている場合は、そのコンソールを設定してから、選択されたアドオンの設定が実行されます。手順 16 に進みます。

    • エージェントだけ、あるいはエージェントとコンソールがインストールされている場合は、セキュリティーキーを生成するためのパスワードを求めるメッセージが表示されます。手順 5 に進みます

    • Sun Management Center サーバーがインストールされている場合は、DB リスナーポートの衝突がないかチェックされます。

      • DB リスナーポートが使用されておらず、システムに十分なメモリーがある場合は、セキュリティーキーを生成するためのパスワードを求めるメッセージが表示されます。手順 5 に進みます。

      • DB リスナーポートが使用されていないが、システムに十分なメモリーがない場合は、利用できるメモリー容量と必要なメモリー容量が表示されます。設定が中断し、システムプロンプトに戻ります。メモリーを十分に確保し、そのあと設定作業をもう一度行なってください。

      • DB リスナーポートが使用されている場合は、使用されていないポートを割り当てるように求めるメッセージが表示されます。

  4. DB リスナーポートの衝突を解決します。

    Return キーを押して、デフォルトの代替ポート2522 をそのまま使用するか、別の使用されていないポート番号を入力します。特定のポートが使用されているかどうかを確認する方法については、「特定のポートが使用中であるかどうかを確認する」を参照してください。es-config コマンドを使用して Sun Management Center のポート割り当てを変更する方法については、「Sun Management Center ポートの再構成」を参照してください。

    設定プロセスは利用可能なメモリーをチェックします。

    • システムに十分なメモリーがある場合は、セキュリティーキーを生成するためのパスワードを指定するように求めるメッセージが表示されます。手順 5 に進みます

    • システムに十分なメモリーがない場合は、使用できるメモリー容量と必要なメモリー容量が表示されます。設定が中断し、システムプロンプトに戻ります。メモリーを十分に確保し、そのあと設定作業をもう一度行なってください。

  5. Sun Management Center のセキュリティーキーを生成します。

    Sun Management Center プロセス間の通信には、暗号化されたセキュリティーキーが必要です。このキーは、ユーザーが指定するパスワード (空白文字を含まない 1 〜 8 文字) にもとづいて生成されます。8 文字を超えるエントリは 8 文字に切り捨てられます。


    注 –

    あとで特定のマシンのキーを再生成しなければならない場合に備え、セキュリティーキーの生成に使用したパスワードの記録を安全な場所に保管してください。必要に応じて、あとでセキュリティーキーを変更することもできます (「セキュリティーキーの再生成」を参照)。


    1. セキュリティーキーを生成するためにシードのパスワードを入力します。

    2. パスワードをもう一度入力します。

    SNMPv1 コミュニティー文字列の入力を求めるメッセージが表示されます。

  6. SNMPv1 コミュニティーセキュリティー文字列を指定します。

    コミュニティー文字列は SNMP セキュリティーに使用されるもので、デフォルトでは public が設定されます。

    SNMP セキュリティーを高めるには、コミュニティー文字列を publicprivate 以外に設定してください。


    注意 – 注意 –

    SNMP コミュニティー文字列は、Sun Management Center 3.6.1 をインストールするすべてのマシンで同一のものを使用する必要があります。マシンごとに異なるコミュニティー文字列を使用すると、マシンと Sun Management Center コンポーネント間の SNMP 通信が機能しません。あとで再び必要になる場合に備えて、使用したコミュニティー文字列の記録は安全な場所に保管しておいてください。


    • コミュニティー文字列のデフォルト値 public を受け入れる場合は、SNMPv1 コミュニティー文字列の入力を指示されたところで Return キーを押してください。

    • カスタムコミュニティー文字列を使用する場合は、その文字列を入力してください。コミュニティー文字列の長さは最大 255 文字で、空白文字 (ブランク) を含むことはできません。

      確認のため SNMPv1 コミュニティー文字列をもう一度入力するように指示されます。同じ文字列を入力してください。次に例を示します。


      This part of setup configures SNMPv1 read-only community string.
      Please make sure you use the same string on all the machines you install.
      You may like to keep record of this string for future use.
      
      Hit RETURN key to force default value.
      Please enter SNMPv1 community string: my-snmp-string
      Please re-enter the SNMPv1 community string to confirm:  my-snmp-string
      

    設定プロセスは、ベースコンポーネントがインストールされているかどうかをチェックします。

    • エージェントだけ、またはエージェントとコンソール) がインストールされている場合は、Sun Management Center サーバーのホスト名の入力が求められます。手順 9 に進みます。

    • サーバーがインストールされている場合は、Sun Management Center の esadm グループと esdomadm グループに有効なUNIX 管理者アカウント名が存在するかどうかがチェックされます。グループについては、「ユーザー、グループ、および役割の概要」を参照してください。

      • 有効なUNIX 管理者アカウント名が存在する場合は、サーバーのポートの衝突の有無がチェックされます。手順 8 に進みます。

      • 有効なUNIX 管理者アカウント名が存在しない場合は、UNIX 管理者アカウント名の入力を求めるメッセージが表示されます。

  7. UNIX 管理者アカウントとして有効な Solaris/Linux ユーザー名を入力します。

    Sun Management Center の管理には、有効な Solaris/Linux ユーザー名が必要です。有効な Solaris/Linux ユーザー名を入力します。

    設定プロセスにより、サーバーのポートの衝突がないかチェックされます。

  8. サーバーのポートの衝突を解決します。

    Sun Management Center サーバーに必要なポートがチェックされ、それらのポートが使用されていないか確認されます。使用中のポートがある場合は、未使用のポートを割り当てる必要があります。特定のポートが使用されているかどうかを確認する方法については、「特定のポートが使用中であるかどうかを確認する」を参照してください。es-config コマンドを使用して Sun Management Center のポート割り当てを変更する方法については、「Sun Management Center ポートの再構成」を参照してください。

    ポートは次の順序でチェックされます。つまり、トポロジサービス、構成サービス、イベントサービス、CST サービス、トラップサービス、メタデータサービス、ルックアップサービスの順です。

    • それらのポートがどれも使用されておらず、Sun Management Center サーバーをすでにインストールしてある場合は、Web サーバーセキュリティーキーの生成に必要な情報を入力するように求めるメッセージが表示されます。手順 10 に進みます。

    • どのポートも使用されていないが、Sun Management Center サーバーがまだインストールされていない場合は、Sun Management Center サーバーのホスト名の入力を求めるメッセージが表示されます。手順 7 に進みます。

    • 使用中のポートがある場合は、ポートを構成し直すか、ポートを使用しているプロセスを停止するように求めるメッセージが表示されます。

      • ポートを構成し直すには、使用されていないポート番号を入力します。

      • デフォルトのポートを使用する場合は、Return キーを押します。


        注意 – 注意 –

        デフォルトのポートを使用する場合は、Sun Management Center を起動する前に、手動で /etc/rcN ファイルと /etc/rcN.d ファイルを調べて、このポートを使用しているファイルを特定し、ファイルの名前を変更する必要があります。さらに、このポートを使用しているプロセスを手動で停止する必要があります。


      すべてのポートの衝突を解決すると、設定プロセスはサーバーがインストールされているかどうかをチェックします。

      • Sun Management Center サーバーがインストールされている場合は、Web サーバーセキュリティーキーの生成に必要な情報を入力するように求めるメッセージが表示されます。手順 10 に進みます。

      • Sun Management Center サーバーがインストールされていない場合は、Sun Management Center サーバーのホスト名の入力を求めるメッセージが表示されます。

  9. Sun Management Center サーバーホスト名を指定します。

    Sun Management Center サーバーがインストールされているマシン名を入力します。

    設定プロセスによって、SNMP ポートが使用中でないかどうか検査されます。手順 12 に進みます。

  10. Web サーバーのセキュリティーキーを指定します。

    Sun Management Center Web サーバーには暗号化されたセキュリティーキーが必要です。このキーは、所属組織名と場所名にもとづいて生成されます。指定する名前には空白文字 (ブランク) を含めることはできません。

    たとえば、組織名に administration、ロケーション名に headquartersと入力できます。


    注 –

    あとで特定のマシンのキーを再生成しなければならない場合に備え、セキュリティーキーの生成に使用した入力記録を安全な場所に保管してください。


    プロンプトに対し、組織名を入力してください。次に例を示します。次に例を示します。


    An encrypted security key is needed for the Sun Management Center 
    Web server. The key is generated based on the organization and location 
    you provide.
    Please enter the name of your organization : administration
    

    地理的な場所を求めるメッセージが表示されます。プロンプトに対して地理的な場所を入力します。次に例を示します。


    Please enter the geographical location of this host : headquarters
    

    設定プロセスによって、Web サーバーのポートが使用されていないかどうかがチェックされます。

    • Web サーバーのポートとセキュアポートが使用されていない場合、SNMP ポート 161 が使用されているかどうかがチェックされます。手順 12 に進みます。

    • Web サーバーのデフォルトポートまたはセキュアポートのいずれかが使用されている場合は、使用されていないポートを割り当てるように求めるメッセージが表示されます。

  11. Web サーバーのポートの衝突を解決します。

    Return キーを押して、表示されたデフォルトポートを使用するか、別の使用されていないポート番号を入力します。


    注意 – 注意 –

    Web サーバーのデフォルトポートまたはセキュアポートを使用する場合は、Sun Management Center を起動する前に、手動で /etc/rcN ファイルと /etc/rcN.d ファイルを調べて、このポートを使用しているファイルを特定し、ファイルの名前を変更する必要があります。


    設定プロセスによって、SNMP ポートが使用中でないかどうか検査されます。

    • SNMP ポート161 が使用されていない場合は、旧バージョンの Sun Management Center の構成データが保存されているかどうかがチェックされます。旧バージョンの Sun Management Center の構成データが保存されている場合は、データを復元するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。手順 14 に進みます。

      旧バージョンの Sun Management Center の構成データが保存されていないか、あるいは、そのマシンに初めてインストールされた Sun Management Center の設定の場合は、選択されたベース製品の設定状態の一覧が表示されます。手順 15 に進みます。

    • SNMP ポート161 が使用されている場合は、SNMP ポート番号を指定するように求めるメッセージが表示されます。

  12. SNMP ポートの衝突を解決します。

    ポート 161 がほかのプロセスで使用されていることが知らされます。ほとんどの場合、SNMP デーモンに割り当てられてこのデーモンで使用されるポートはポート 161 です。ただし、他のプロセスまたはデーモンがこのポート 161 を使用していることがあります。Sun 以外からも SNMP デーモンの代替または機能強化プログラムが提供されており、システムにインストールされていることもあります。Sun Management Center エージェントはそのようなデーモンの 1 つです。

    ポート 161 を使用することも、別のポート番号を割り当てることもできます。


    注意 – 注意 –

    旧バージョンの Sun Management Center の構成データを復元する選択をした場合は、エージェントとサーバーのアップグレードの両方で、旧バージョンの Sun Management Center インストールで使用したのと同じポート番号を使用する必要があります。


    1. 別のポート番号を割り当てる場合は、未使用のポート番号を入力してください。

      次に例を示します。


      Enter the port you want to use [ 1100 to 65535 ]: 1161
      Updating /var/opt/SUNWsymon/cfg/domain-config.x with new port number.

      注 –

      この代替ポート番号の記録を控えておいてください。あとで JumpStart ソフトウェアを使用してエージェントをインストールしたり、あるいはエージェント更新イメージツールを使用して Sun Management Center エージェントを更新する場合に、この番号が必要になります。詳細は、「JumpStart によるエージェントのインストール」および 「エージェントのインストールおよび更新イメージの作成」を参照してください。


      旧バージョンの構成データが保存されていないか、そのマシンに初めてインストールされた Sun Management Center の設定の場合は、選択されたベース製品の設定状態の一覧が表示されます。手順 15 に進みます。

    2. ポート 161 を使用する場合は Return キーを押してください。

      Sun Management Center がポート 161 を使用することと、システムのリブート時に自動的に再起動するように SNMP デーモンが設定されている可能性があることを知らせるメッセージが表示されます。

      SNMPDX デーモンを停止して無効にするかどうかを確認するメッセージが表示されます。

  13. SNMP デーモンを停止して無効にします。

    • y と入力して SNMP デーモンを停止し、無効にします。


      注意 – 注意 –

      SNMP デーモンを停止、無効にしても、ポート161 を使用しているプロセスが必ず停止されているとはかぎりません。設定のあとで Sun Management Center を起動できない場合は、ほかのプロセスまたはデーモンがポート161 を使用している可能性があります。その場合は、手順 12 で注記しているように、/etc/rcN ファイルと /etc/rcN.d を調べて、このポートを使用しているファイルを特定し、ファイルの名前を変更して、ポートの衝突を解決する必要があります。


    • SNMP デーモンの停止と無効化を希望しない場合は、n と入力してください。


      注意 – 注意 –

      Sun Management Center を起動する前に、ポート 161 を使用するすべてのプロセスを停止する必要があります。


    設定プロセスは、旧バージョンの Sun Management Center の構成データが保存されているかどうかをチェックします。

    • 旧バージョンの構成データが保存されていないか、そのマシンに初めてインストールされた Sun Management Center の設定の場合は、選択されたベース製品の設定状態の一覧が表示されます。手順 15 に進みます。

    • 旧バージョンの Sun Management Center の構成データが保存されている場合は、データを復元するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。

  14. 旧バージョンの Sun Management Center の構成データを復元します。

    この構成データには、Sun Management Center コンソールに表示されるグラフ、トポロジオブジェクト、アラームなどの情報が含まれます。


    注意 – 注意 –

    以前の Sun Management Center の構成データを復元しない場合は、情報を手動で作成し直す必要があります。


    • 構成データを復元する場合は、y を入力して、Return キーを押します。旧バージョンの Sun Management Center の構成データが復元されます。

    • 構成データを廃棄する場合は、n を入力して、Return キーを押します。旧バージョンの Sun Management Center の構成データが削除されます。

    設定プロセスにより、ベース製品の設定ステータスが示されます。

  15. ベース製品の設定プロセスの最終段階に進みます。

    • ベース製品の設定に失敗した場合は、その失敗を知らせるメッセージが表示されます。ログファイルで詳細の確認を求める指示が表示されます。詳細は、このログファイルを参照してください。設定が中断し、システムプロンプトに戻ります。

      ログファイルを見て、設定の失敗原因を確認してください。

    • ベース製品 (コンソール、エージェントまたはサーバーか、3 つすべて) だけを選択していて、その設定に成功した場合は、Sun Management Center コンポーネントを起動するかを確認するメッセージが表示されます。手順 17 に進みます。

    • アドオン製品を選択していて、ベース製品の設定に成功した場合は、選択されたアドオン製品ごとに設定スクリプトが実行されます。

  16. アドオン製品を設定します。

    一部のアドオン製品は、Sun Management Center 3.6.1 インストールイメージに含まれています。それらのアドオンは、es-inst スクリプトを使用してインストールする」手順 13 に記載されています。各アドオンを設定するには、インストールキットに含まれているそれぞれの Sun Management Center 補足資料を参照してください。各追補マニュアルには、それぞれのアドオンの設定手順が記載されています。このため、ここではアドオンの設定手順の説明を省きます。


    注意 – 注意 –

    Monitoring and Management of A5 x00 and T3 Devices アドオンを選択した場合は、必ず、サーバーに必要なパッチを適用します ( 「Sun StorEdge A5x00 パッケージ」を参照)。また、サーバーのシステムファイルに各T3 のIP アドレス、Ethernet アドレス、および名前を追加します (「T3 ストレージデバイス」を参照)。


    アドオン設定が完了すると、アドオン製品の設定ステータスが表示されます。

    • アドオン製品の設定が失敗した場合は、その失敗を知らせるメッセージと、ログファイルで詳細の確認を求める指示が表示されます。詳細は、このログファイルを参照してください。設定が中断し、システムプロンプトに戻ります。

      ログファイルを見て、設定の失敗原因を確認してください。

    • アドオンの設定に成功すると、Sun Management Center コンポーネントを起動するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。

  17. Sun Management Center 3.6.1 を起動します。


    注意 – 注意 –

    ネットワークが Network Address Translation (NAT) を使用している場合は、Sun Management Center を起動せずに設定を終了するように n と入力してください。Sun Management Center を起動する前に、「NAT サポートを有効にする」で説明している es-config コマンド行ユーティリティを使用して、NAT 用にマシンを構成します。


    • この時点で Sun Management Center を起動する場合は、y と入力します。

      設定スクリプトが、es-start -A を使用して Sun Management Center を起動します。es-start コマンドについては、es-start によるコンポーネントの起動」を参照してください。

      Sun Management Center コンソールの起動方法については、「コンソールの起動」を参照してください。

    • Sun Management Center をあとで起動する場合は、n を入力します。このマシンで Sun Management Center エージェントを起動する準備ができたら、第 8 章「Sun Management Center の起動と停止」を参照してください。