Java コンソールにアクセスする方法は別の手段も用意されています。それらの手段は、障害を持つユーザ向けであり、米国リハビリテーション法 508 条に Sun が準拠していることの一環として実現されています。たとえば、視力に障害あるユーザは、ソフトウェアを使用して製品画面を読むことができます。つまり、製品には、画像やフィールド名、画面の説明があります。また、マウスを使用できないユーザは、キーボードショートカットを使用して製品を利用できます。
次の機能により、ユーザはコマンド行インタフェース (CLI) または Java コンソールのどちらでも管理機能を利用することができます。
すべての画像にツールチップが関連付けられている。
すべてのフィールドにアクセシブルな名前が関連付けられている。
すべての画面にアクセシブルな説明が関連付けられている。
Java コンソールでは、マウスばかりでなくキーボードでも機能を実行することができます。
この付録では、Java コンソールに用意されている次の機能について説明します。
Java コンソールは、カーソルを点滅させたり、ボタンやチェックボックスの境界線を青色で表示することによってアクティブなウィンドウコンポーネント (つまり、フォーカスがあるコンポーネント) を示します。画面によっては、デフォルトのボタンの境界線が黒色で表示されます。キーボードでフォーカスを変更したり、ボタンをアクティブにしたりするには、次の方法があります。
ウィンドウ内で次のフィールドにフォーカスを移動するには、 Tab キーを使用します。ウィンドウ内で前のフィールドにフォーカスを移動するには、Shift+Tab を使用します。タブを使用できるフィールドなどの要素内にフォーカスがある場合、フィールド間でフォーカスを順に移動するには、Ctrl+Tab または Ctrl+Shift+Tab を使用します。
コンポーネントからなるグループ内を上下に移動するには、矢印キーを使用します。たとえば、特定のリスト項目フィールドにタブで移動したあと、矢印キーでリスト項目間を移動できます。
ウィンドウ上のボタンを選択するには、フォーカスをそのボタンに移動して、スペースキーを使用します。
ウィンドウにデフォルトボタンが定義されている場合は、Return キーを使用して、その機能をアクティブにできます。
階層トポロジのレベル間を移動するには、上下の矢印キーを使用します。階層トポロジのレベルを開くには左矢印キー、レベルを閉じるには、右矢印キーを使用します。
キーボードショートカットとは、キーボードからメニュー項目をアクティブにするキーストロークの組み合わせであり、そのコマンドのメニューを表示しなくても利用できます。キーボードショートカットは通常、Ctrl+Z のような修飾キーと文字キーの組み合わせか、F1 や Delete のような特殊キーです。ニーモニックと異なり、キーボードショートカットを使用した場合、メニューは表示されません。割り当てられている機能がただちに実行されます。
表 E–1 は、Java コンソールが標準でサポートするキーボードショートカットの一覧です。
表 E–1 Java コンソールの一般的なナビゲーションおよび実行キー
キーボード操作 |
働き |
---|---|
Tab |
フォーカスできる、次のコンポーネントに移動します。 |
Shift+Tab |
フォーカスできる、前のコンポーネントに移動します。 |
Control+Tab |
フォーカスできる、次のコンポーネントに移動します。このショートカットは、現在のコンポーネントがタブを受け付ける場合も機能します。 |
左矢印 |
左に 1 文字または左側のコンポーネントにフォーカスを移動します。 |
右矢印 |
右に 1 文字または右側のコンポーネントにフォーカスを移動します。 |
上矢印 |
上に 1 行または上のコンポーネントにフォーカスを移動します。 |
下矢印 |
下に 1 行または下のコンポーネントにフォーカスを移動します。 |
Page Up |
1 ページ分、上に移動します。 |
Page Down |
1 ページ分、下に移動します。 |
Home |
データの先頭に移動します。テーブルでは、行の先頭に移動します。 |
終了 |
データの末尾に移動します。テーブルでは、行の最後のセルに移動します。 |
Return |
デフォルトのコマンドボタンを実行します。 |
Escape |
変更することなくメニューまたはダイアログボックスを画面から消去します。ドラッグ & ドロップ操作を途中で取り消します。 |
スペースバー |
キーボードフォーカスがあるコンポーネントを実行します。 |
ニーモニックとは、マウスに代わる、もう 1 つのキーボードによる操作のことです。メニュータイトルやメニュー項目などのインタフェースコンポーネントにおいて下線が付いた英数字がニーモニックです。Alt キーを押しながら、このニーモニックを示す英数字キーを押すと、そのニーモニックに対応するコマンドが実行されます。
キーボードフォーカスがテキスト要素にない場合は、Alt キーを使用する必要がないこともあります。たとえば、「ファイル」メニューから「終了」コマンドを選択するには、まず、Alt キーを押しながら F キーを押して「ファイル」メニューを表示してから、Alt キーを離して、X キーを押します。
キーボードショートカットでメニューを表示させると、次に押すキーは、表示されているメニュー内のそのキーに該当するコマンドを実行します。Alt+F キーを押すことによって「ファイル」メニューを表示し、次に A キーを押すことによって、「別名保存」コマンドを実行できます。そのほか、Alt+E キーを押して「編集」メニューを表示してから、A キーを押すことによって、「すべて選択」コマンドを実行することもできます。
Sun Management Center 3.6 のすべてのメニュー項目にニーモニックがあります。同じ文字でも、メニューやウィンドウによって、実行される機能は異なります。
Java コンソールでは、どこでも、画像で画面のナビゲーションを表しています。マウスまたはキーボードを使用して、それらの画像にフォーカスを置くと、その画像を説明するテキストが表示されます。また、一部グラフは、データをテキストだけの表形式で提供します。グラフウィンドウでこの機能を確認してみてください。