この章では、Java コンソールの概要について説明します。ただし、システムの管理手順と監視手順については、一部を除きこの章以外で説明しています。構成ファイルを利用した自動ログインを含めて、Java コンソールへのログインについての詳細は、『Sun Management Center 3.6 インストールと構成ガイド』の「コンソールの起動」を参照してください。
この章の内容は次のとおりです。
メインコンソールウィンドウは、Sun Management Center の基本ユーザインタフェースです。次にその機能を示します。
管理オブジェクトのビジュアル表示 (ホスト、ネットワークなど)
管理オブジェクトに付属する属性やプロパティの操作 (アラームしきい値条件の作成など)
ここでは、次の図に示された機能について説明します。
コンソールウィンドウの最上部にあるメニューバーから、Sun Management Center の一般的な機能とツールにアクセスすることができます。メニュー名または機能がグレー表示されている場合には、そのオプションを使用できません。最初に適切な管理オブジェクトが選択されていない可能性があります。
メニューにアクセスするには、メニューラベルをクリックします。
メニュー内容が表示されます。
メニューを一度表示すれば、スクロールまたはキーボード上の左右の矢印キーを使用してメニュー間を移動することができます。
メニューオプションを選択するには、メニューオプションラベルをクリックします。
ポップアップメニューは、階層表示とトポロジ表示に表示されるすべてのオブジェクトで使用可能です。メニュー内容は、選択されたオブジェクトの機能に応じて変わります。
オブジェクト上で、マウスボタン 3 (通常は右ボタン) をクリックします。
ポップアップメニューが表示されます。
メニュー項目を選択するには、マウスボタン 1 (通常は左ボタン) をクリックします。
ほぼ実際に表示される順番で、ポップアップメニューの一般的な項目について説明します。メニューによっては表示されない項目もあります。
選択されたオブジェクトをカットします。カットされたオブジェクトは、別の場所にペーストされるまで点線で囲まれます。取り消す場合はオブジェクトをクリックします。
選択されたオブジェクトをコピーします。
「オブジェクト名の変更」 ウィンドウを表示します。
「オブジェクトの変更」ウィンドウを表示します。
属性エディタを表示します。詳細は、第 10 章「データプロパティ属性の監視」を参照してください。
「モジュールの読み込み」ダイアログボックスを表示します。詳細は、「モジュールを読み込む」を参照してください。
「詳細」ウィンドウを表示します。詳細は、第 6 章「管理オブジェクトの詳細表示」を参照してください。
アラーム発生時の処理を定義する「アラーム処理」ウィンドウを表示します。詳細は、第 12 章「アラームの管理」を参照してください。
メインコンソールウィンドウ上でマウスカーソルを動かすと、一時的にツールチップが表示されます。ツールチップは、選択されたオブジェクトやデータプロパティテーブルのプロパティと値の項目の説明です。データプロパティテーブルについては、第 8 章「データプロパティの監視」を参照してください。プロパティテーブルは、監視されたプロパティに関する情報を提供します。これらのテーブルについては、付録 C 「Sun Management Center ソフトウェアのモジュール」で説明します。
ツールチップを表示するには、マウスカーソルをオブジェクト上に置きます。
しばらくすると、ツールチップでそのオブジェクトの簡単な説明が表示されます。
メインコンソールウィンドウから、「オブジェクトの検索」アイコンをクリックするか「ジャンプ」メニューで「オブジェクトの検索」を選択します。
「オブジェクトの検索」ウィンドウが表示されます。
特定のオブジェクト名を検索するには、「オブジェクトラベル」フィールドに検索する管理オブジェクト名を入力します。
名前は一部だけ入力することも可能です。
フィルタ条件に従って管理オブジェクトを検索するには、「フィルタ名」の横のボタンをクリックします。次に、「フィルタ名」メニューからフィルタを選択します。
「ジョブの管理」ウィンドウのフィルタ機能を使用してフィルタを定義します。「ジョブの管理」ウィンドウにアクセスするには、メインコンソールウィンドウの「ツール」メニューから「ジョブの管理」を選択します。詳細は、「フィルタの使用」を参照してください。
「オブジェクトの検索」ボタンをクリックします。
「検索結果」領域に一致した名前が一覧表示されます。
管理オブジェクトに関する情報を表示するには、「検索結果」リストから名前を選択して、「行き先」ボタンをクリックします。
メインコンソールウィンドウのトポロジ表示が、選択されたオブジェクトの情報に切り替わります。
メインコンソールウィンドウで、「Sun Management Center ドメイン」ボタンをクリックします。
現在の管理ドメインが一覧表示されます。
表示する管理ドメインを選択します。
メインコンソールウィンドウに、選択された管理ドメインが表示されます。「Sun Management Center ドメイン」ボタンが、選択された管理ドメイン名に切り替わります。
管理ドメインの定義と操作の詳細は、第 2 章「Sun Management Center の管理ドメインの使用」を参照してください。
管理ドメインを作成してオブジェクトを生成すると、階層 (ツリー) 表示とトポロジ (リージョナル) 表示形式でそれらを表示することができます。
管理ドメイン表示で、監視タスクや管理タスクをサポートするオブジェクトの集合を構築できます。ビルディングやサブネットなどのグループオブジェクトごとにホストセットをグループ化できます。管理ドメイン内のオブジェクトは、すべてを表示することも、一部だけ (特定の機能をサポートするサーバなど) を表示することもできます。
管理ドメイン表示は、1 つの管理ドメインに含まれる複数のオブジェクトを表示します。オブジェクトは、管理ドメインと、管理ドメインに含まれるすべてのグループおよびホストです。
次の図に、管理ドメインの例を示します。この例では、Payroll Servers 1 が、Payroll オフィスのすべてのホストマシンで構成される管理ドメインとなります。ホストマシンは、2 か所のサイト (Campus A と Campus B) にあります。Campus B は、 1 つのビル (Building B) に 2 つのホストマシン (Payroll 1 と Payroll 2) を所有しています。
ビルディングではなくサブネットごとにマシンをグループ化するなど、同じようなタイプの管理ドメインを作成することができます。その場合、監視活動を最大限サポートできる管理ドメインと下位グループを階層構造で作成する必要があります。
管理ドメインの詳細は、第 2 章「Sun Management Center の管理ドメインの使用」を参照してください。
メインコンソールウィンドウは、管理ドメインとメンバーを左右 2 つで表示します。左側が階層表示、右側がトポロジ表示です。
階層 (ツリー) 表示
階層表示は、管理ドメインとそのメンバーの相互関係を示します。階層表示の一部のオブジェクトには、他のオブジェクト (オブジェクトグループや単一オブジェクトなど) が含まれます。
図 5–2 の Building B は、Headquarters 管理ドメインに含まれる単一オブジェクトですが、ネットワーク 194.150.151.52、サブネット mpk12-238-n および GROUPA、ホスト machineA および machineB を含むオブジェクトグループでもあります。
詳細は、「階層表示」を参照してください。
トポロジ表示
トポロジ表示は、階層ツリーで選択されたオブジェクトのメンバーを示します。
詳細は、「トポロジ表示」を参照してください。
階層表示には 2 種類のウィンドウがあります。
管理ドメインの階層表示は、管理ドメインとそのメンバーを表示します。
ブラウザ階層表示は、ホストとそのモジュールを表示します。この表示は、ブラウザ の「詳細」ウィンドウの一部です (第 7 章「管理オブジェクト情報の表示」を参照)。
管理ドメイン階層表示とブラウザ 階層表示は同様の動作をします。また、両ウィンドウともに階層表示はウィンドウの左側に表示されます。
ホストの詳細を表示するには、メインコンソールウィンドウのホストアイコンをダブルクリックします。
管理オブジェクトのコンテンツを表示するには、オブジェクトアイコンの左隣にある展開アイコンをクリックします。
展開アイコンは取っ手のような形をしています。アイコンの色が濃くなり、下位オブジェクトが階層表示されます。
展開アイコンを持つオブジェクトには追加情報が含まれています。下位オブジェクトを表示することで、そのオブジェクトの詳細がわかります。
管理オブジェクトの詳細情報を表示するには、オブジェクトアイコンをダブルクリックします。
管理オブジェクトがコンテナアイコン (ドメイン、グループオブジェクトなど) で展開されない場合、そのアイコンの色が濃くなります。階層表示とトポロジ表示は開いて、オブジェクトの内容を表示します。
管理オブジェクトがコンテナアイコンで展開される場合は、下位オブジェクトを削除するよう、階層表示とトポロジ表示はオブジェクトの内容を圧縮します。
管理オブジェクトが最下位レベルのアイコン (ホストなど) の場合は、「詳細」ウィンドウに、そのオブジェクトに関する追加情報が表示されます。詳細は、第 6 章「管理オブジェクトの詳細表示」を参照してください。
オブジェクトのポップアップメニューにアクセスするには、オブジェクトアイコン上でマウスボタン 3 を押します。
ポップアップメニューの詳細は、「ポップアップメニューを使用する」を参照してください。
トポロジ表示は、階層表示で選択されたオブジェクトのメンバーを表示します。トポロジ表示は、次のような方法でカスタマイズできます。
オブジェクトの表示方法を変更する (「トポロジレイアウトを変更する」を参照)。たとえば、オブジェクトをグリッド、ネットワーク、リングなどで表示することができます。
オブジェクト同士を接続する (「トポロジ表示でオブジェクトを接続する」を参照)。
バックグラウンドピクチャーやマップを追加する (「トポロジ表示にバックグラウンドイメージを追加する」を参照)。
トポロジ表示には、次の 2 種類のウィンドウがあります。
管理ドメインとブラウザのコンテンツ表示は、同様の動作をします。
ホストの詳細を表示するには、ホストアイコンをクリックまたはダブルクリックします。
選択されたオブジェクトがホストの場合は、「詳細」ウィンドウが表示されます。
選択されたオブジェクトにほかの管理オブジェクトが含まれる場合は、トポロジ表示が展開して選択されたオブジェクトのメンバーを表示します。
オブジェクトのポップアップメニューにアクセスするには、オブジェクトアイコン上でマウスボタン 3 を押します。
ポップアップメニューの詳細は、「ポップアップメニューを使用する」を参照してください。
オブジェクトを選択するには、オブジェクトアイコンをクリックします。
トポロジ表示では、いくつかのレイアウトタイプからオブジェクトを表示するレイアウトを選択することができます。たとえば、オブジェクトをリストで表示することも、リングネットワークで表示することも可能です。
トポロジレイアウトを変更するには、メインコンソールウィンドウの「表示」メニューから「トポロジのレイアウト」を選択します。
選択リストが表示されます。
使用するレイアウトをクリックします。
次のレイアウトタイプから選択できます。
ネットワーク (デフォルト) – 次のどちらかの方法で配列されたオブジェクトを表示します。
オブジェクトを、検出またはデータベースに追加した順番で、ウィンドウ全体に配列する。
コンソールユーザが指定した方法で配列する。
グリッド – オブジェクトを、検出またはデータベースに追加した順番で、一定間隔のグリッドに配列します。
リスト – オブジェクトを、検出またはデータベースに追加した順番で、縦方向のリストに表示します。
バス – ネットワークバスの表示をミラー化する一連のラインによって互いに接続されたオブジェクトを表示します。
スター – オブジェクトをスター型に表示して、親オブジェクトがスターネットワークであることを示します。
スポークリング – オブジェクトをリング型に表示して、親オブジェクトがリングネットワークであることを示します。
トポロジレイアウトは、ユーザがレイアウトタイプを選択してから数秒以内に切り替わります。
バックグラウンドイメージを指定して、物理コンポーネントが存在する場所付近に管理オブジェクトを配置することができます。この方法は、管理オブジェクトが複数の州や国に設置されている場合に有効です。一旦バックグラウンドを設定してその場所にオブジェクトを配置すると、問題が発生しても、管理オブジェクトの場所を把握していることにより迅速に対応することができます。
現在のトポロジ表示にバックグラウンドを指定するには、メインコンソールウィンドウの「表示」メニューから「トポロジバックグラウンドの設定」を選択します。
「トポロジバックグラウンドの設定」ウィンドウが表示されます。
使用する地理的ロケーションをクリックします。
ウィンドウの右側にあるスクロールバーを利用すると、リストを上方向や下方向に移動できます。
表示するバックグラウンドイメージのインスタンス数を決定します。
バックグラウンドイメージのインスタンスが 1 つだけの場合は、「このイメージをバックグラウンドにしますか?」が選択されていないことを確認してください。
バックグラウンドイメージのインスタンスが複数の場合は、「このイメージをバックグラウンドにしますか?」が選択されていることを確認してください。
変更を実行して「トポロジバックグラウンドの設定」ウィンドウを閉じるには、 「設定」をクリックします。
現在のトポロジ表示からバックグラウンドを削除するには、メインコンソールウィンドウの「表示」メニューから「トポロジバックグラウンドの設定」を選択します。
「トポロジバックグラウンドの設定」ウィンドウが表示されます。
「設定解除」ボタンをクリックします。
「トポロジバックグラウンドの設定」ウィンドウが閉じます。トポロジ表示が、バックグラウンドイメージなしで再び作成されます。
ネットワークのトポロジ表示をより現実的にするために、オブジェクト間のネットワーク接続表示を作成することができます。
トポロジ表示で、接続する最初の管理オブジェクトのアイコンをクリックします。
選択したオブジェクトの近くに選択ボックスが表示されます。
Shift キーを押しながら、次に接続する管理オブジェクトのアイコンをクリックします。
選択したオブジェクトの近くに選択ボックスが表示されます。この時点では、両方のオブジェクトに選択ボックスがあります。
接続を作成するために、メインコンソールウィンドウの「編集」メニューから「接続の作成」を選択します。
「接続の作成」ウィンドウが表示されます。
「接続の作成」ウィンドウで、使用するネットワーク接続のタイプをクリックします。
選択可能なタイプは次のとおりです。
一般 – ネットワーク接続のタイプが不明、または他のカテゴリに当てはまらない場合。
RS–232 – RS-232 接続
T1 – T1 接続
T3 – T3 接続
接続用のラベルを入力します。
たとえば、Print Client-Print Server と入力します。
(省略可能) 補足情報を入力します。
接続を作成して「接続の作成」ウィンドウを閉じるには、 「了解」をクリックします。
トポロジ表示にオブジェクトを接続するラインが表示されます。
トポロジ表示の接続を示すラインをクリックします。
接続ラインだけをクリックするよう注意してください。オブジェクトも選択すると、そのオブジェクトも不注意に削除してしまう可能性があります。
メインコンソールウィンドウの「編集」メニューから「オブジェクト/接続の削除」を選択します。
トポロジ表示が更新されます。
管理ドメイン状態の概要は、選択された管理ドメインに、未確認のオープンアラー ムを持つ管理オブジェクトの数を重大度別に表示します。 図 5–3は、この概要画面の例です。
重大度の異なる複数のアラームを持つホストの場合、そのホストは最も高い重大度で表示されます。
管理ドメイン状態の概要についての詳細は、「メインコンソールウィンドウからアラームを表示する」を参照してください。