Sun Management Center ソフトウェアでは、メインコンソールウィンドウから起動可能な外部のスタンドアロンアプリケーションを追加することによって、「ツール」メニューをカスタマイズすることができます。ただし、アプリケーションは Java プログラミング言語で記述されていなければなりません。Java 以外のアプリケーションは、個別プロセスのプログラムやシェルスクリプトを実行する ExampleSystemCommandJava ラッパークラスで対応することができます。アプリケーションは特定のホストオブジェクトを必要としません。また、起動したあとは Sun Management Center との対話を行いません。
console-tools.cfg ファイルに指定されたアプリケーション名は、Sun Management Center の標準メニュー項目の下にあるメインコンソールウィンドウの「ツール」メニューに追加されます。アプリケーションは、別のウィンドウで起動されます。
console-tools.cfg ファイルは、Sun Management Center のサーバホスト上に存在するプレーンテキストファイルです。ファイルは、コンソールの動作中でも、いつでも変更できます。ただし、ファイルの編集による変更は、es-tool スクリプトが実行されコンソールが再起動されるまで有効にはなりません。ファイルは一連の行で構成され、各行ごとにアプリケーションが記述されます。空白行とハッシュ記号 (#) で始まる行は無視されます。各行内のフィールドは、コンマ (,) で区切られます。
シェルスクリプトや実行可能バイナリとして実行される各アプリケーションは、次の行形式で定義されます。
menu_label,class [args] |
ここで使用されているオプション、引数は次のとおりです。
menu label は、「ツール」メニューに表示される文字列です。文字列テキストは、各国語版とオリジナル 版があります。オリジナルテキストにはスペースが組み込まれています。各国語テキストは、property-file と key のペアとして指定する必要があります。
property-file は、特定言語にローカライズ可能なメッセージを含むファイルの名前です。
key は、プロパティファイルの「ツール」メニューに表示される文字列を検索するための識別子です。
key にはスペースを入れることはできません。
class は、 完全指定の Java クラス名です。
args は、クラスに対する一連の引数です。
「ツール」メニューに追加される 3 つのアプリケーション (Example GUI、rlogin、ftp) のエントリを持つファイルの記述例を次に示します。
# Format: # menu_label, class arguments Example GUI,exampleApp.ExampleGUITool Rlogin,com.sun.symon.base.client.console.SMSystemCommand "/usr/openwin/bin/xterm -e rlogin $host" "start rlogin $host" exampleApp.ExampleSystemCommand:ftp,exampleApp.ExampleSystemCommand "/usr/openwin/bin/xterm -e ftp $host" "start ftp $host"
この例ではテキストが数行に折り返されていますが、各エントリは 1 行で指定してください。
Java ラッパークラス SMSystemCommand を使用して、任意のシェルコマンドを実行できます。このクラスは 2 つの引数を使用します。最初の引数は、実行するシェルコマンドです。
プログラム名が指定されている場合は、フルパス名を指定します。
コマンドに組み込みスペースが含まれる場合は、シェルコマンド全体を二重引用符で囲みます。
2 番目の引数は、Microsoft Windows クライアント上で実行するコマンドです。次の例は、このコマンドの記述例です。
com.sun.symon.base.client.console.SystemCommand "<shell command>" "<windows command>"
この場合、最初の引数は無視されます。また特殊な変数参照が存在すると、引数上で変数置換が行われます。置換可能な変数は次の 2 つです。
$host は、現在指定されているエージェントホスト名に置き換えられます。
$port は、現在指定されているポート番号に置き換えられます。
標準的なテキストエディタを使用して、/var/opt/SUNWsymon/cfg/console-tools.cfg ファイルに行を追加します。
この行で、次の項目を指定します。
「ツール」メニューに表示する名前
アプリケーションの完全指定の Java クラス名
必要なクラス引数
詳細については、この節の最初を参照してください。
/opt/SUNWsymon/apps/classes ディレクトリにアプリケーションの Java クラスファイルを置きます。
es-tool 更新スクリプトを Sun Management Center のサーバホスト上で実行します。
# /opt/SUNWsymon/sbin/es-tool /var/opt/SUNWsymon/cfg/console-tools.cfg |
ソールウィンドウの「ファイル」メニューから「終了」を指定して、コンソールを停止します。
「終了」ボタンをクリックして、アプリケーションを終了します。
「ツール」メニューに追加するアプリケーションのコンソールを再起動します。
# /opt/SUNWsymon/sbin/es-start -c |
ご使用のサイト構成によっては、Sun Management Center サーバの再起動が必要な場合もあります。