この節では、Solaris JumpStart サーバーを構成および使用して、大量のシステムに Sun Management Center 3.6 ベースエージェントと Solaris 8 または 9 オペレーティング環境をインストールおよび設定する方法について説明します。
JumpStart ソフトウェアを使用すると、Solaris オペレーティング環境を複数のシステムに自動的にインストールまたはアップグレードできます。さらに、インストール前後の作業も実行できるので、Sun Management Center などの追加のソフトウェアもインストールおよび設定できます。
Solaris JumpStart ソフトウェアはクライアントサーバーアプリケーションで、次のコンポーネントから構成されます。
ブートサーバー– Trivial File Transfer Protocol (TFTP) を使用して、Solaris オペレーティングシステムカーネルであるミニルートをインストールクライアントに提供します。カーネルはアーキテクチャに依存せず、ブートサーバーが動作している各バージョンの Solaris がサポートするすべてのハードウェアにベースサービスを提供します。
インストールサーバー– 対象システム (インストールクライアントと呼ぶ) にインストールすべきソフトウェアパッケージ (Sun Management Center 3.6 ベースエージェントなど) を提供します。
インストールクライアント– Solaris および選択したソフトウェアパッケージ (Sun Management Center 3.6 ベースエージェントなど) のインストール先となる対象システムのことです。
プロファイル (または構成) サーバー – JumpStart のプロファイルを提供します。
JumpStart プロファイルはテキストファイルで、Solaris オペレーティング環境ソフトウェアをどのようにグループ内の各インストールクライアントにインストールするかを定義します。JumpStart プロファイルを使用すると、インストールするソフトウェアグループ、パーティションの指定、ディスク容量の割り当て、ソフトウェアのアップグレード中に使用するバックアップメディアなどを指定できます。
JumpStart プロファイルは、Solaris オペレーティング環境の新規インストール用と、Solaris オペレーティング環境のアップグレードインストール用というように複数作成できます。各 JumpStart プロファイルを 1 つまたは複数のインストールクライアントに割り当てるには、JumpStart のルールファイルを使用します。
JumpStart プロファイルの作成に関する詳細は、『Solaris 9 9/04 インストールガイド』の「プロファイルの作成」を参照してください。
ルールファイル – インストールクライアントまたはインストールクライアントのグループに対して実行する作業を指定します。ルールファイル内の各ルールは、次の項目を指定します。
インストールクライアントまたはインストールクライアントのグループ。ルールのキーワードとその値、または一般的なシステム属性とその値から構成されます。
開始スクリプト (省略可能)。Solaris オペレーティング環境をインストールまたはアップグレードするまえに、いくつかの作業を実行します。
JumpStart プロファイル。各インストールクライアントまたはインストールクライアントのグループに適用されます。
終了スクリプト (省略可能)。Solaris オペレーティング環境をインストールまたはアップグレードしたあとにいくつかの作業を実行します。JumpStart ソフトウェアを使用して Sun Management Center ベースエージェントをインストールするには、終了スクリプトが必要です。
JumpStart ソフトウェアを使用して Sun Management Center ベースエージェントをインストールした場合、そのインストールクライアントの Sun Management Center 構成はすべて同じになります。Sun Management Center のルートディレクトリ、サーバーコンテキスト、セキュリティシード、および SMNPv1 コミュニティ文字列は同じです。
また、プロトタイプマシンという別のマシンも必要になります。このマシンには、JumpStart 終了スクリプトに必要な Sun Management Center のインストールおよび設定応答ファイルが生成されます。Solstice SyMON 1.x か Sun Enterprise SyMON 2.x、Sun Management Center 2.x、Sun Management Center 3.0 のいずれかがプロトタイプマシンにインストールされている場合は、プロトタイプマシンからその SyMON または Sun Management Center ソフトウェアを削除します。SyMON または Sun Management Center ソフトウェアのアンインストール手順については、SyMON または Sun Management Center ソフトウェアのインストールマニュアルを参照してください。旧バージョンの Sun Management Center の構成データを保存しないでください。
JumpStart ソフトウェアの詳細は、『Solaris 9 9/04 インストールガイド』を参照してください。
JumpStart ソフトウェアは次のシステムサービスを必要とします。
表 6–1 JumpStart ソフトウェアが必要とするシステムサービス
サービス |
目的 |
---|---|
ネットワークファイルシステム (NFS) デーモン mountd および nfsd |
Solaris オペレーティングシステムのイメージファイルの共有 |
rarp |
IP アドレスの検出 |
bootp |
共有ファイルシステムのホスト定義と場所 |
tftp |
ブートサーバーからインストールクライアントへの Solaris 初期ブートカーネルの転送 |
Sun Management Center 3.6 ベースエージェントの配備は、インストールクライアントで実行される JumpStart 終了スクリプトによって行われます。JumpStart が Solaris オペレーティング環境をインストールしたあと、JumpStart 終了スクリプトは Sun Management Center インストール応答ファイルの内容にもとづいて、ベースエージェントをインストールクライアントにインストールします。
終了スクリプトはまた、インストールクライアントがリブートしたあとに Sun Management Center 設定応答ファイルの内容にもとづいてベースエージェントを設定できるように、インストールクライアントを準備します。
Sun Management Center 応答ファイルは、Sun Management Center 3.6 コマンド行インストールおよび設定プロセス中、別の (つまり、プロトタイプの) システム上で生成されます。その後、応答ファイルは JumpStart プロファイルディレクトリにコピーされます。インストールおよび設定応答ファイルは、必要に応じて、JumpStart プロファイルディレクトリに直接作成してもかまいません。
JumpStart はインストールクライアントのファイルシステムを /a パーティションにマウントします。次に、JumpStart 終了スクリプトは、Sun Management Center コマンド es-inst -R /a -T /a/target-directory を実行して、Sun Management Center ベースエージェントをインストールします。ここで、target-directory は、エージェントがインストールされるインストールクライアント上のディレクトリの名前です。es-inst コマンドとパラメータの詳細は、「es-inst のオプション」を参照してください。
終了スクリプトはまた、インストールクライアントがリブートしたあとに rc3.d ファイルを作成します。この rc3.d ファイルは、設定応答ファイルを使用して、Sun Management Center ベースエージェントを設定します。ベースエージェントの設定が完了すると、rc3.d ファイルは削除されます。終了スクリプトからの出力は /var/sadm/system/logs/finish.log に保存されます。
Sun Management Center の設定中、セキュリティキーを生成するためのパスワードと SNMP コミュニティ文字列を指定します。セキュリティを確保するため、セキュリティキーとコミュニティ文字列は Sun Management Center の設定応答ファイルに格納しないでください。
Sun Management Center ベースエージェントをインストールクライアントに正常にインストールおよび設定するには、「Sun Management Center の設定」 の手順 b でセキュリティキーを生成するときに使用したパスワードと同じパスワードを指定する必要があります。また、SNMP コミュニティ文字列も、「Sun Management Center の設定」 の 手順 c で指定したものと同じものを指定する必要があります。これは、次のどちらの方法を使用しても、行うことができます。
パスワードシードとコミュニティ文字列を JumpStart 終了スクリプトにハードコードする。
この方法では、セキュリティパスワードシードとコミュニティ文字列が終了スクリプト内で丸見えになり、セキュリティ上、危険性があります。終了スクリプトファイルのアクセス権を 400 に設定すると、セキュリティ上の危険性は下がりますが、完全ではありません。
JumpStart 終了スクリプトを使用し、ベースエージェントの設定中にインストールクライアント上でパスワードシードとコミュニティ文字列を手作業で入力するようにする。
終了スクリプトは、インストールクライアント上でセキュリティパスワードシードと SNMP コミュニティ文字列の入力をプロンプトで促すように構成することもできます。この応答は、一時的な終了スクリプトに変数として格納されます。インストールクライアントがリブートされると、rc3.d スクリプトは一時的な終了スクリプトを実行し、そのあとで本来の終了スクリプトを復元します。
この方法では、インストールクライアントごとに、セキュリティパスワードシードとコミュニティ文字列を手動で入力する必要があります。
この方法では、パスワードシードまたはコミュニティ文字列の妥当性は検査されません。したがって、パスワードシードまたはコミュニティ文字列が間違っていた場合、エージェントとサーバー間の通信ができなくなります。インストールクライアントでベースエージェントの設定に失敗した場合、またはエージェントが Sun Management Center サーバーとの通信に失敗した場合は、インストールクライアントごとに es-setup -F を実行する必要があります。
上記 2 つの方法の JumpStart 終了スクリプトの例については、「JumpStart 終了スクリプトを作成する」を参照してください。
JumpStart ソフトウェアを設定して、Solaris オペレーティング環境および Sun Management Center ベースエージェントを 1 つまたは複数のインストールクライアントにインストールするために必要な主要手順を次に示します。
JumpStart のインストールサーバーとプロファイルサーバーを作成します。
Sun Management Center 3.6 ベースエージェントイメージを JumpStart インストールサーバーに作成します。
Sun Management Center 3.6 のインストール応答ファイルと設定応答ファイルを生成します。
JumpStart プロファイルを作成します。
Sun Management Center 用の JumpStart 終了スクリプトを作成します。
JumpStart ルールファイルを作成します。
JumpStart ファイルの妥当性を検査します。
インストールクライアント情報を JumpStart サーバーに追加します。
上記手順がすべて完了すると、JumpStart サーバーを使用して、Solaris オペレーティング環境および Sun Management Center ベースエージェントを 1 つまたは複数のイン ストールクライアントに新規インストールできます。
この節の手順は、次のことを前提にしています。
マシン bootserver01 はブートサーバーとして構成済みで、このマシンを JumpStart のブートサーバー、インストールサーバー、およびプロファイルサーバーとして使用する。マシン bootserver01 はすでにブートサーバーとして構成されています。
すべての JumpStart ファイルのベースディレクトリとして /export/home を使用する。
Solaris オペレーティング環境および Sun Management Center ベースエージェントのインストールイメージ用に、十分な容量を持つ任意のファイルシス テムを指定できます。ファイルシステムには少なくとも 500M バイトの空き容量が必要です。
JumpStart ベースディレクトリとしてほかのディレクトリを使用する場合は、次の手順中の /export/home の部分を、そのディレクトリ名に置き換えてください。
JumpStart によるインストール用に Solaris 8 をすでに選択している。
Solaris 9 を使用する場合は、適宜、 Solaris_8 を Solaris_9 に置き換えてください。
Sun Management Center ベースエージェントのインストール用にデフォルトの場所 /opt をすでに選択している。
JumpStart インストールサーバーと Solaris オペレーティング環境のイメージを作成します。
JumpStart インストールサーバーとして使用するマシンにスーパーユーザーとしてログインします。
Solaris installation CD 1 of 2 を CD-ROM ドライブに挿入します。
CD-ROM の Tools ディレクトリに移動します。
# cd /<DiskMountDir>/Solaris_2.8/Tools |
Solaris オペレーティング環境のインストールイメージを作成します。
./setup_install_server /install-server-directory コマンドを入力します。ここで、install-server-directory はインストールイメージを提供するときに使用するディレクトリです。次に例を示します。
# ./setup_install_server /export/home/JumpStart/Solaris_8 Verifying target directory... Calculating the required disk space for the Solaris_8 product Copying the CD image to disk... Install Server setup complete |
(省略可能) Solaris オペレーティング環境の補助製品を JumpStart インストールサーバーに追加します。
Solaris installation CD 2 of 2 を CD-ROM ドライブに挿入し、CD-ROM の Tools ディレクトリに移動します。
./add_to_install_server /install-server-directory コマンドを入力します。ここで、install-server-directory はインストールイメージを提供するときに使用するディレクトリです。次に例を示します。
# cd /<DiskMountDir>/s0/Solaris_8/Tools # ./add_to_install_server /export/home/JumpStart/Solaris_8 |
JumpStart プロファイルディレクトリをサーバー上に作成します。
# mkdir /export/home/JumpStart/jumpstart |
Solaris installation CD 1 of 2 を CD-ROM ドライブに挿入します。
CD-ROM のディレクトリ Solaris_2.8/Misc/jumpstart_sample から JumpStart プロファイルディレクトリの /export/home/JumpStart/jumpstart に JumpStart のサンプルをコピーします。次に例を示します。
# cd /<DiskMountDir>/s0/Solaris_2.8/Misc # cp -r jumpstart_sample/* /export/home/JumpStart/jumpstart |
ネットワークファイルシステム (NFS) デーモン mountd を停止します。
# /etc/init.d/nfs.server stop |
JumpStart ディレクトリを NFS 共有します。
インストールクライアントが JumpStart サーバー上のファイルにアクセスできるようにするには、JumpStart ディレクトリを NFS 共有する必要があります。/etc/dfs/dfstab ファイルに次の行を追加し、保存して閉じます。
share -F nfs -o ro,anon=0 /export/home/JumpStart
ネットワークファイルシステム (NFS) デーモン mountd を起動します。
# /etc/init.d/nfs.server start |
JumpStart インストールサーバーを作成したマシンにスーパーユーザーとしてログインします。
CD-ROM ドライブに Sun Management Center 3.6 Installation CD 1 of 2 を挿入します。
/ <DiskMountDir>/sbin ディレクトリに移動します。
./es-makeagent コマンドを入力して、Sun Management Center ベースエージェントイメージを作成します。
インストールファイルのソースディレクトリとエージェントイメージの対象ディレクトリの入力を求めるメッセージが表示されます。
(SPARC ) ソースディレクトリは /<DiskMountDir>/image/sunOS/sparc です。
(x86) ソースディレクトリは /<DiskMountDir> /image/sunOS/i386 です。
(Linux) ソースディレクトリは /<DiskMountDir>/image/Linux です。
対象ディレクトリは、JumpStart インストールサーバー上でエージェントイメージが作成されるディレクトリです (例: /export/home/JumpStart/AgentImage)。
指定した対象ディレクトリが存在しない場合、このディレクトリを作成するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。y を入力して、ディレクトリを作成します。
次に例を示します。
# ./es-makeagent Installation files source directory: /<DiskMountDir>/image Please enter the target directory: /export/home/JumpStart/AgentImage |
イメージ作成プロセスは、完了するまでに 30 分以上かかることがあります。
アドオンエージェントを除外します。
アドオンエージェントコンポーネントを作成しない場合は、エージェントイメージの Addons ディレクトリの名前を変更します。
# cd /export/home/JumpStart/AgentImage/disk1/image # ls -p Addons/ PE/ Patches/ Webserver/ db/ # mv Addons Addons-temp |
Sun Management Center ベースエージェントをインストールおよび設定するマシンを選択して、スーパーユーザーとしてログインします。
このマシンはプロトタイプになります。
Sun Management Center がインストールされていないマシンを選択してください。このようなマシンがない場合は、プロトタイプマシンから SyMON または Sun Management Center ソフトウェアをアンインストールします。アンインストールの方法については、SyMON または Sun Management Center ソフトウェアのインストールマニュアルを参照してください。旧バージョンの Sun Management Center の構成データを保存しないでください。
CD-ROM ドライブに Sun Management Center 3.6 Installation CD 1 of 2 を挿入します。
/ <DiskMountDir>/sbin ディレクトリに移動します。
Sun Management Center のインストール応答ファイルと設定応答ファイルを格納するディレクトリをマシンに作成します。
次に例を示します。
# mkdir /response-files |
Sun Management Center インストール応答ファイルを生成します。
インストール応答ファイルを生成するには、./es-inst -C /response-file-dir/ install-response-file.cfg コマンドを使用して、ベースエージェントをインストールする必要があります。各表記の意味は次のとおりです。
response-file-dir は、応答ファイルを格納するディレクトリです。
install-response-file は応答ファイルの名前です。
次に例を示します。
# ./es-inst -C /response-files/install.cfg |
Sun Management Center をインストールするディレクトリを指定するように求めるメッセージが表示されます。
Sun Management Center をインストールするディレクトリの名前を指定します。
対象ディレクトリの指定を求めるメッセージが表示されます。デフォルトの場所は /opt です。
Sun Management Center ソフトウェアは、必要となる最小のディスク容量が確保できれば、システム上の任意の場所にインストールできます。/opt 以外のディレクトリにインストールする場合は、そのディレクトリ名を入力してください。
マシン上の各ファイルシステムの使用済み容量と空き容量は、コマンド df -ak で表示できます。
本稼働環境と開発環境のどちらをインストールするかを問い合わせるメッセージが表示されます。
1 を入力して本稼働環境を選択し、Return キーを押します。
「(2) 開発環境(DE)」を選択しないでください。オプション 2 は Sun Management Center ベース製品全体をインストールします。
インストールする Sun Management Center コンポーネントを選択するよう求められます。
エージェントコンポーネントだけを選択します。
サーバーコンポーネントをインストールするかどうかを問い合わせるメッセージが表示されたら、 n を入力します。
エージェントコンポーネントをインストールするかどうかを問い合わせるメッセージが表示されたら、 y を入力します。
コンソールコンポーネントをインストールするかどうかを問い合わせるメッセージが表示されたら、 n を入力します。
3 component(s) are available for your selection: Do you want to install the Server component (y|n|q) n Do you want to install the Agent component (y|n|q) y Do you want to install the Console component (y|n|q) n |
インストールプロセスによってアドオンコンポーネントがチェックされ、アドオン製品を選択することを求めるメッセージが表示されます。
アドオンコンポーネントを選択しないでください。
アドオンを選択するように求めるメッセージが表示されたら、すべてのアドオンについて、n を入力します。
Select the products you want to install: Advanced System Monitoring (y|n|q) n Service Availability Manager (y|n|q) n Performance Reporting Manager (y|n|q) n Sun Fire Platform Administration (y|n|q) n Monitoring and Management of A5x00 and T3 devices (y|n|q) n System Reliability Manager (y|n|q) n Workgroup Server (y|n|q) n |
処理を続行するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。y を入力して操作を続けます。
ディスク容量をチェックします。
Sun Management Center ベースエージェントのインストールに必要なディスク容量があるかチェックされます。
十分な容量がある場合は、ベースエージェントがインストールされます。
ディスク容量が十分でない場合は、代わりとなるファイルシステムを指定するように求められます。空き容量と、必要となる容量が表示されます。
マシン上の各ファイルシステムの使用済み容量と空き容量を表示するには、Sun Management Center エージェントをインストールするマシンの端末ウィンドウで、df -ak と入力します。
エージェントのインストールが完了したら、設定を実行するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。
設定を実行しないでください。n を入力して、終了します。インストールプロセス内で設定を実行すると、JumpStart 終了スクリプトに必要な Sun Management Center 設定応答ファイルが作成されません。
/opt/SUNWsymon/sbin ディレクトリに移動します。
Sun Management Center を別のディレクトリにインストールした場合は、その /install-dir/SUNWsymon/sbin ディレクトリに移動します。install-dir は、手順 4 で指定したディレクトリです。
Sun Management Center 3.6 設定応答ファイルを生成します。
Sun Management Center 設定応答ファイルを生成するには、./es-setup -C /response-file-dir /setup-response-file.cfg コマンドを使用して、ベースエージェントを設定する必要があります。
response-file-dir は、応答ファイルを格納するディレクトリです。
setup-response-file は応答ファイルの名前です。
次に例を示します。
# ./es-setup -C /response-files/setup.cfg |
セキュリティキーを生成するためのシードの入力を求めるメッセージが表示されます。
セキュリティキーを生成します。
Sun Management Center プロセス間の通信には、暗号化されたセキュリティキーが必要です。このセキュリティキーは、ユーザーが指定したパスワードシードにもとづいて生成されます。このシードは、空白文字を含まない 1 文字〜 8 文字の長さである必要があります。8 文字を超えるエントリは 8 文字に切り捨てられます。
セキュリティシードは、単一のサーバーコンテキストでインストールするすべてのマシンで同じものを使用する必要があります。
「Sun Management Center の設定」 の 手順 b で Sun Management Center サーバーを設定したときに指定したパスワードシードと同じパスワードシードを入力します。
パスワードシードの入力を求められたら、再度入力します。
セキュリティを確保するため、パスワードシードは Sun Management Center 設定応答ファイルには格納されません。パスワードシードを指定する方法としては、JumpStart 終了スクリプト内にハードコードする方法と、JumpStart 終了スクリプトを使用して、インストールクライアント上で実行したときに入力を求める方法があります。どちらの方法も、「JumpStart 終了スクリプトを作成する」で説明しています。
SNMPv1 コミュニティ文字列の入力を求めるメッセージが表示されます。
SNMPv1 コミュニティセキュリティ文字列を指定します。
SNMPv1 コミュニティ文字列はセキュリティのために必要です。デフォルトでは、public に設定されます。セキュリティを上げるには、独自の文字列を指定します。
SNMPv1 コミュニティ文字列は、単一 (同一) のサーバーコンテキストでインストールするすべてのマシンで同じものを使用する必要があります。
「Sun Management Center の設定」の手順 c で Sun Management Center サーバーを設定したときに指定したコミュニティ文字列と同じ文字列を入力します。
デフォルトコミュニティ文字列の public を使用する場合は、SNMPv1 コミュニティ文字列の入力を求められたときに Return キーを押します。
独自のコミュニティ文字列を指定した場合は、Sun Management Center サーバーを設定したときに指定したものと同じコミュニティ文字列を指定します。
セキュリティを確保するため、コミュニティ文字列は Sun Management Center 設定応答ファイルには格納されません。コミュニティ文字列を指定する方法としては、JumpStart 終了スクリプト内にハードコードする方法と、JumpStart 終了スクリプトを使用して、インストールクライアント上で実行したときに入力を求める方法があります。どちらの方法も、「JumpStart 終了スクリプトを作成する」で説明しています。
Sun Management Center サーバーのホスト名の入力を求めるメッセージが表示されます。
Sun Management Center サーバーのホスト名を指定します。
Sun Management Center サーバーがインストールされているマシン名を入力します。
設定プロセスによって、SNMP ポートが使用中かどうかが検査されます。
SNMP ポート 161 が使用されていない場合は、Sun Management Center エージェントを起動するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。手順 e に進みます。
SNMP ポート 161 が使用されている場合は、SNMP ポート番号を指定するように求めるメッセージが表示されます。
SNMP ポートの衝突を解決します。
「Sun Management Center の設定」 の手順 f で Sun Management Center サーバーを設定したときに指定したポート番号と同じ番号を入力します。
Sun Management Center エージェントを起動します。
ネットワークがネットワークアドレス変換 (NAT) を使用している場合は、n を入力して、Sun Management Center を起動せずに設定を終了します。Sun Management Center を起動する前に、「NAT サポートを有効にする」で説明している es-config コマンド行ユーティリティを使用して、NAT 用にマシンを構成します。
この時点で Sun Management Center ベースエージェントを起動する場合は、 y を入力します。
設定スクリプトは、es-start -A を使用してエージェントを起動します。es-start コマンドについては、「es-start によるコンポーネントの起動」を参照してください。
Sun Management Center コンソールの起動方法については、「コンソールの起動」を参照してください。
Sun Management Center をあとで起動する場合は、n を入力します。このマシンで Sun Management Center エージェントを起動する準備ができたら、第 8 章「Sun Management Center の起動と停止」を参照してください。
インストール応答ファイルと設定応答ファイルを JumpStart プロファイルサーバーにコピーします。
以前の手順例で、Sun Management Center インストール応答ファイルの install.cfg は、プロトタイプマシンのディレクトリ /response-files に作成されています。また、Sun Management Center 設定応答ファイルの setup.cfg も /response-files ディレクトリに作成されています。
ここでは、JumpStart プロファイルサーバーの名前が bootserver01 で、マシン bootserver01 の JumpStart プロファイルディレクトリが /export/home/JumpStart/jumpstart であると仮定します。また、プロトタイプマシンからの JumpStart プロファイルディレクトリへの書き込みアクセスが有効になっていると仮定します。この条件で、プロトタイプマシンから Jumpstart マシンの JumpStart プロファイルディレクトリに応答ファイルをコピーするには、次のように入力します。
# cd /response-files # cp install.cfg /net/bootserver01/export/home/JumpStart/jumpstart # cp setup.cfg /net/bootserver01/export/home/JumpStart/jumpstart |
JumpStart プロファイルディレクトリを作成したマシンにスーパーユーザーとしてログインします。
「JumpStart インストールサーバーとプロファイルディレクトリを作成する」の手順 2 で作成した JumpStart プロファイルディレクトリに移動します。
Sun Management Center インストール応答ファイルをエディタで開きます。
JumpStart が使用できるように、インストール応答ファイルを編集する必要があります。インストール応答ファイルは、手順 4 で指定した名前のファイルです。インストール応答ファイルに次の変更を加えます。
SOURCE_DIRECTORY の値を /a/mnt/disk1/image に変更します。/a/mnt/disk1/image は、JumpStart 終了スクリプトで指定した $MNTDIR の値に対応しています。
TARGET_DIRECTORY の値を /a/target_directory に変更します。ここで、target_directory は、Sun Management Center ベースエージェントがインストールされている各インストールクライアント上にあるディレクトリです。
SETUP_NOW パラメータの値をゼロに変更します。SETUP_NOW パラメータの値をゼロに設定すると、Sun Management Center ベースエージェントをインストールしたとき、各インストールクライアント上で Sun Management Center 設定が自動的に実行されなくなります。
次の例は、編集を終了したあとの基本的な Sun Management Center インストール応答ファイルの例です。
SUNMC_VERSION=3.6 ENVIRONMENT=1 SOURCE_DIRECTORY=/a/mnt/disk1/image TARGET_DIRECTORY=/a/opt OSVERS=8 PRTOUT= Sun Microsystems sun4u PCI (UltraSPARC-II 450MHz) LAYER.SERVER=0 LAYER.AGENT=1 LAYER.CONSOLE=0 SETUP_NOW=0
ベースエージェントはプラットフォームに依存しないため、PRTOUT パラメータの値は重要ではありません。ただし、JumpStart には、このパラメータが存在している必要があります。PRTOUT パラメータは削除しないでください。
Sun Management Center 設定応答ファイルをエディタで開きます。
JumpStart が使用できるように、設定応答ファイルを編集する必要があります。設定応答ファイルは、手順 6 で指定した名前のファイルです。次のことを確認し、必要な場合は、設定応答ファイルに変更を加えます。
SUNMC_SERVER パラメータに指定されているサーバー名が Sun Management Center 3.6 サーバーマシンの名前であることを確認します。
START_SUNMC パラメータの値が 1 に設定されていることを確認します。START_SUNMC パラメータの値を 1 に設定すると、ベースエージェントを設定したあと、Sun Management Center ベースエージェントが起動するようになります。
agent_OPTIONAL_PORT パラメータが存在し、かつ、その値に有効なポート番号または文字列 DEFAULT が割り当てられていることを確認します。
次に示すサンプルの設定応答ファイルのすべてのパラメータが存在することを確認します。
次の例は、JumpStart 編集前後の Sun Management Center 設定応答ファイルの例です。どちらの例でも、bootserver01 は Sun Management Center サーバーマシンの名前です。
SUNMC_SERVER=bootserver01 agent_OPTIONAL_PORT=1161 START_SUNMC=1
DISABLE_SNMPDX_DAEMON=1 STOP_SNMPDX=1 SUNMC_SERVER=bootserver01 agent_OPTIONAL_PORT=1161 START_SUNMC=1
この例の行 DISABLE_SNMPDX=1 は、SNMP デーモンを無効にします。行 STOP_SNMPDX=1 は、SNMP デーモンを停止します。行 SUNMC_SERVER=bootserver01 は、ベースエージェントの Sun Management Center サーバーホストが bootserver01 という名前のマシンであることを示します。行 agent_OPTIONAL_PORT=1161 は、エージェントにポート 1161 を割り当てます。行 START_SUNMC=1 は、ベースエージェントの設定が完了したときにベースエージェントを起動することを意味します。
JumpStart プロファイルディレクトリを作成したマシンにスーパーユーザーとしてログインします。
「JumpStart インストールサーバーとプロファイルディレクトリを作成する」の手順 2 で作成した JumpStart プロファイルディレクトリに移動します。
JumpStart プロファイルは、Sun Management Center ベースエージェントをインストールするインストールクライアントの種類ごとに作成します。
JumpStart プロファイルを作成するには、このディレクトリのサンプルから適切なサンプルのプロファイルをコピーするか、次の例をテンプレートとして使用します。作成した各 JumpStart プロファイルを JumpStart プロファイルサーバーディレクトリに保存して、作成した各プロファイルの名前を記録します。
サンプルのプロファイルを実際のプロファイルとして使用しないでください。JumpStart の要件に適合するようにプロファイルを編集します。この詳細は、『Solaris 9 インストールガイド』の「プロファイルの作成」を参照してください。
次の例は、JumpStart プロファイルの例です。1 番目の例は、Solaris オペレーティング環境の新規インストール用のプロファイルです。2 番目の例は、Solaris オペレーティング環境のアップグレード用のプロファイルです。
# # all_9000_t0+swap # install_type initial_install system_type standalone partitioning explicit # filesys c0t0d0s1 2024 swap filesys c0t0d0s0 6120 / filesys c0t0d0s7 free /export/home # cluster SUNWCall package SUNWabe delete cluster SUNWCapache delete cluster SUNWCdhcp delete cluster SUNWClux delete cluster SUNWCfct delete cluster SUNWCnet delete package NSCPcom delete
install_type upgrade
JumpStart プロファイルディレクトリを作成したマシンにスーパーユーザーとしてログインします。
「JumpStart インストールサーバーとプロファイルディレクトリを作成する」の手順 2 で作成した JumpStart プロファイルディレクトリに移動します。
JumpStart 終了スクリプトを作成します。
「終了スクリプトのセキュリティについて」に目を通します。実際のセキュリティ要件に応じて、次の終了スクリプト例のいずれかをガイドラインとして使用して、終了スクリプトを JumpStart プロファイルディレクトリに作成します。
1 番目の例は、パスワードシードとコミュニティ文字列をハードコードした終了スクリプトです。2 番目の例は、実行時にパスワードシードとコミュニティ文字列の入力を求める終了スクリプトです。
終了スクリプトは、base_agent_finish.sh のように sh 拡張子を付けて保存します。
#!/bin/sh # # Program type : Unix bourne shell script # Description : Standard finish script for installing and # setting up Sun Management Center core agent # # # ROOTDIR=${ROOTDIR:-/a} # Root directory for new OS MNTDIR=${ROOTDIR}/mnt LOGDIR=${ROOTDIR}/var/tmp/sunmcfinish SI_CONFIG_DIR=${SI_CONFIG_DIR:-/export/home/JumpStart/jumpstart} INSTALL_RESP=${SI_CONFIG_DIR}/install.cfg SETUP_RESP=${SI_CONFIG_DIR}/setup.cfg # # # Begin Main Program # # umask 022 mkdir -p $LOGDIR # # Copy the install and setup response file to target system # cp ${INSTALL_RESP} $LOGDIR cp ${SETUP_RESP} $LOGDIR # # mount Sun Management Center image # mount -F nfs bootserver01:/export/home/JumpStart/AgentImage $MNTDIR [ $? -ne 0 ] && exit 1 # # run es-inst with -a -R -T and -A options # skip the next line for Flash Archive based deployment # Do not use the -T option if you have specified the TARGET_DIRECTORY # tag in install.cfg # ${MNTDIR}/disk1/sbin/es-inst -a -R /a -T /a/opt -A ${LOGDIR}/install.cfg # # Clean up any rc script with the same name if present # test -f ${ROOTDIR}/etc/rc3.d/S80SunMCJumpStart && \ rm -f ${ROOTDIR}/etc/rc3.d/S80SunMCJumpStart rm -f /etc/init.d/SunMCJumpStart # # Place rc script in rc3.d and init.d to do setup # Remember to access es-setup based on the target directory location # echo "Creating rc script..." cat > ${ROOTDIR}/etc/rc3.d/S80SunMCJumpStart << EOF #!/sbin/sh # rm /etc/rc3.d/S80SunMCJumpStart /etc/init.d/SunMCJumpStart SECURITY_SEED=abc123 SNMPV1_STRING=private export SECURITY_SEED SNMPV1_STRING /opt/SUNWsymon/sbin/es-setup -e -A /var/tmp/sunmcfinish/setup.cfg EOF cp ${ROOTDIR}/etc/rc3.d/S80SunMCJumpStart \ ${ROOTDIR}/etc/init.d/SunMCJumpStart exit 0
#!/bin/sh # # Program type : Unix bourne shell script # Description : Standard finish script for installing and # setting up Sun Management Center core agent # # # ROOTDIR=${ROOTDIR:-/a} # Root directory for new OS MNTDIR=${ROOTDIR}/mnt LOGDIR=${ROOTDIR}/var/tmp/sunmcfinish SI_CONFIG_DIR=${SI_CONFIG_DIR:-/export/home/JumpStart/jumpstart} INSTALL_RESP=${SI_CONFIG_DIR}/install.cfg SETUP_RESP=${SI_CONFIG_DIR}/setup.cfg # # # Begin Main Program # # umask 022 mkdir -p $LOGDIR # # Copy the install and setup response file to target system # cp ${INSTALL_RESP} $LOGDIR cp ${SETUP_RESP} $LOGDIR # # mount Sun Management Center image # mount -F nfs bootserver01:/export/home/JumpStart/AgentImage $MNTDIR [ $? -ne 0 ] && exit 1 # # Read secure inputs from user who invoked boot net - install # echo "Enter Security seed:" read SECURITY_SEED echo "Enter SNMP string:" read SNMPV1_STRING # # run es-inst with -a -R -T and -A options # skip the next line for Flash Archive based deployment # Do not use the -T option if you have specified the TARGET_DIRECTORY # tag in install.cfg # ${MNTDIR}/disk1/sbin/es-inst -a -R /a -T /a/opt -A ${LOGDIR}/install.cfg # # create a temporary es-setup script to use the secure information # read earlier # Remember to access es-setup based on the target directory location # FILE2=/a/opt/SUNWsymon/sbin/es-setup FILE=/a/opt/SUNWsymon/sbin/es-setup.jumpstart mv $FILE2 $FILE count=`wc -l $FILE` count=`echo $count | cut -d' ' -f1` ncount=$count count_enter=`expr $ncount - 3` while [ $ncount -gt 0 ] ; do k=`tail -$ncount $FILE | head -1` if [ $ncount -eq $count_enter ] then echo $k >> $FILE2 echo "SECURITY_SEED=$SECURITY_SEED" >> $FILE2 echo "SNMPV1_STRING=$SNMPV1_STRING" >> $FILE2 else echo $k >> $FILE2 fi ncount=`expr $ncount - 1` done chmod +x $FILE2 # # Clean up any rc script with the same name if present # test -f ${ROOTDIR}/etc/rc3.d/S80SunMCJumpStart && \ rm -f ${ROOTDIR}/etc/rc3.d/S80SunMCJumpStart \ rm -f /etc/init.d/SunMCJumpStart # # Place rc script in rc3.d and init.d to do setup and cleanup # Remember to access es-setup based on the target directory location # echo "Creating rc script..." cat > ${ROOTDIR}/etc/rc3.d/S80SunMCJumpStart << EOF #!/sbin/sh # rm /etc/rc3.d/S80SunMCJumpStart /etc/init.d/SunMCJumpStart /opt/SUNWsymon/sbin/es-setup -e -A /var/tmp/sunmcfinish/setup.cfg mv /opt/SUNWsymon/sbin/es-setup.jumpstart /opt/SUNWsymon/sbin/es-setup EOF cp ${ROOTDIR}/etc/rc3.d/S80SunMCJumpStart \ ${ROOTDIR}/etc/init.d/SunMCJumpStart exit 0
JumpStart プロファイルディレクトリを作成したマシンにスーパーユーザーとしてログインします。
「JumpStart インストールサーバーとプロファイルディレクトリを作成する」の手順 2 で作成した JumpStart プロファイルディレクトリに移動します。
JumpStart ルールファイルを作成します。
次のサンプルのルールファイルをテンプレートとして使用して、JumpStart プロファイルディレクトリにルールファイルを作成します。
# # rule keywords and rule values begin script profile finish script # ------------------------------ ------------ ------- -------------- # This rule matches one system: # hostname bootserver01 - basic_prof base_agent_finish.sh # This is a complex rule: # network 192.43.34.0 && ! model \ SUNW,SPARCstation-20 - net_prof - # This rule applies to all # SUNW,SPARCstation-LX: # model SUNW,SPARCstation-LX - lx_prof complete.sh # Another complex rule: # network 193.144.2.0 && karch i86pc init.sh IA_prof done.sh # # You can use system attributes like RAM size and architecture to # classify targets: # memsize 16-32 && arch i386 - prog_prof - # rules are matched top-down. If nothing matches, this rule will apply: # any - - generic_prof -
JumpStart プロファイルディレクトリを作成したマシンにスーパーユーザーとしてログインします。
「JumpStart インストールサーバーとプロファイルディレクトリを作成する」の手順 2 で作成した JumpStart プロファイルディレクトリに移動します。
./check と入力して、JumpStart ファイルの妥当性を検査します。
# ./check Validating rules... Validating profile basic_prof... Validating profile net_prof... Validating profile lx_prof... Validating profile IA_prof... Validating profile prog_prof... Validating profile any_machine... The custom JumpStart configuration is ok. # cat rules.ok hostname bootserver01 - basic_prof base_agent_finish.sh network 192.43.34.0 && ! model \ SUNW,SPARCstation-20 - net_prof - model SUNW,SPARCstation-LX - lx_prof complete.sh network 193.144.2.0 && karch i86pc init.sh IA_prof done.sh memsize 16-32 && arch i386 - prog_prof - any - - generic_prof - |
JumpStart サーバーにスーパーユーザーとしてログインします。
Solaris installation CD 1 of 2 を CD-ROM ドライブに挿入します。
CD-ROM の Tools ディレクトリに移動します。
# cd /<DiskMountDir>/s0/Solaris_2.8/Tools |
各インストールクライアントのシステム識別情報を確認します。
JumpStart サーバーは、各インストールクライアントに関する次の情報を必要とします。
名前
Ethernet アドレス
IP アドレス
アーキテクチャ
各インストールクライアントにログインし、次のように arp および uname コマンドを使用して、インストールクライアントの Ethernet アドレス、IP アドレス、名前、およびアーキテクチャを表示します。
> arp clienthost clienthost (111.222.123.124) at 8:0:80:e4:23:eb permanent published > uname -a SunOS clienthost 5.9 Generic_112233-01 sun4u sparc SUNW |
上記の例では、clienthost がインストールクライアントで、その Ethernet アドレスが 8:0:80:e4:23:eb、IP アドレスが 111.222.123.124、アーキテクチャが sun4u です。
各インストールクライアントのシステム識別情報を JumpStart サーバーに追加します。
インストールクライアント情報を JumpStart サーバーに追加するには、次のように add_install_client コマンドを使用します。
add_install_client \ -c JumpStart_profile_server:path_to_configuration_directory \ -s JumpStart_install_server:path_to_operating_environment_image \ -p JumpStart_profile_server:path_to_SYSIDCFG_file \ -e install_client_ethernet_address \ -i install_client_IP_address \ install_client_name install_client_architecture |
たとえば、システムが次のように構成されていると仮定します。
マシン bootserver01 は JumpStart ブートサーバー兼プロファイルサーバー兼インストールサーバー
マシン bootserver01 上の JumpStart 構成ディレクトリは /export/home/JumpStart/jumpstart
マシン bootserver01 上の JumpStart オペレーティング環境イメージディレ クトリは /export/home/JumpStart/Solaris_8
システム識別構成ファイルの sysidcfg は JumpStart 構成ディレクトリの /export/home/JumpStart/jumpstart 内に存在
インストールクライアントの Ethernet アドレスは 8:0:80:e4:23:eb で、IP address アドレスは 111.111.123.124
インストールクライアントの名前は clienthost で、インストールクライアントのアーキテクチャは sun4u
このインストールクライアント clienthost を追加するには、次のように add_install_client コマンドを使用します。
# ./add_install_client -c bootserver01:/export/home/JumpStart/jumpstart \ -s bootserver01:/export/home/JumpStart/Solaris_9 \ -p bootserver01:/export/home/JumpStart/jumpstart \ -e 8:0:80:e4:23:eb -i 111.111.123.124 \ clienthost sun4u Adding Ethernet number for clienthost to /etc/ethers making /tftpboot enabling tftp in /etc/inetd.conf starting rarpd starting bootparamd updating /etc/bootparams copying inetboot to /tftpboot |
インストールクライアントのシステム情報を JumpStart サーバーに追加すると、次の手順で説明するように、JumpStart を使用して、Solaris オペレーティング環境と Sun Management Center ベースエージェントをインストールできます。
add_install_client コマンドとオプションの詳細は、add_install_client(1m) のマニュアルページを参照してください。
各インストールクライアントをブートします。
クライアントマシンにシングルユーザーモードで、スーパーユーザーとしてログインします。
OK プロンプトで、boot net - install コマンドを入力します。
次に例を示します。
{2} ok boot net - install |
JumpStart サーバーからクライアントシステムをブートします。JumpStart プロファイルに指定された Solaris オペレーティング環境がインストールされます。Solaris オペレーティング環境のインストールが完了すると、Sun Management Center 3.6 ベースエージェントがインストールされ、インストールクライアントがリブートします。
インストールクライアントのリブートが完了すると、JumpStart 終了スクリプトの指定にしたがって、Sun Management Center ベースエージェントが設定されます。この JumpStart 終了スクリプトは、JumpStart ルールファイルに指定されたルールによって各インストールクライアントに割り当てられています。セキュリティパスワードシードと SNMP コミュニティ文字列を終了スクリプトにハードコードしている場合は、ベースエージェントが自動的に設定されます。パスワードシードと SNMP コミュニティ文字列を終了スクリプトにハードコードしていない場合、インストールクライアントごとにベースエージェント設定プロンプトに応答する必要があります。