Sun Management Center ベースエージェントをインストールおよび設定するマシンを選択して、スーパーユーザーとしてログインします。
このマシンはプロトタイプになります。
Sun Management Center がインストールされていないマシンを選択してください。このようなマシンがない場合は、プロトタイプマシンから SyMON または Sun Management Center ソフトウェアをアンインストールします。アンインストールの方法については、SyMON または Sun Management Center ソフトウェアのインストールマニュアルを参照してください。旧バージョンの Sun Management Center の構成データを保存しないでください。
CD-ROM ドライブに Sun Management Center 3.6 Installation CD 1 of 2 を挿入します。
/ <DiskMountDir>/sbin ディレクトリに移動します。
Sun Management Center のインストール応答ファイルと設定応答ファイルを格納するディレクトリをマシンに作成します。
次に例を示します。
# mkdir /response-files |
Sun Management Center インストール応答ファイルを生成します。
インストール応答ファイルを生成するには、./es-inst -C /response-file-dir/ install-response-file.cfg コマンドを使用して、ベースエージェントをインストールする必要があります。各表記の意味は次のとおりです。
response-file-dir は、応答ファイルを格納するディレクトリです。
install-response-file は応答ファイルの名前です。
次に例を示します。
# ./es-inst -C /response-files/install.cfg |
Sun Management Center をインストールするディレクトリを指定するように求めるメッセージが表示されます。
Sun Management Center をインストールするディレクトリの名前を指定します。
対象ディレクトリの指定を求めるメッセージが表示されます。デフォルトの場所は /opt です。
Sun Management Center ソフトウェアは、必要となる最小のディスク容量が確保できれば、システム上の任意の場所にインストールできます。/opt 以外のディレクトリにインストールする場合は、そのディレクトリ名を入力してください。
マシン上の各ファイルシステムの使用済み容量と空き容量は、コマンド df -ak で表示できます。
本稼働環境と開発環境のどちらをインストールするかを問い合わせるメッセージが表示されます。
1 を入力して本稼働環境を選択し、Return キーを押します。
「(2) 開発環境(DE)」を選択しないでください。オプション 2 は Sun Management Center ベース製品全体をインストールします。
インストールする Sun Management Center コンポーネントを選択するよう求められます。
エージェントコンポーネントだけを選択します。
サーバーコンポーネントをインストールするかどうかを問い合わせるメッセージが表示されたら、 n を入力します。
エージェントコンポーネントをインストールするかどうかを問い合わせるメッセージが表示されたら、 y を入力します。
コンソールコンポーネントをインストールするかどうかを問い合わせるメッセージが表示されたら、 n を入力します。
3 component(s) are available for your selection: Do you want to install the Server component (y|n|q) n Do you want to install the Agent component (y|n|q) y Do you want to install the Console component (y|n|q) n |
インストールプロセスによってアドオンコンポーネントがチェックされ、アドオン製品を選択することを求めるメッセージが表示されます。
アドオンコンポーネントを選択しないでください。
アドオンを選択するように求めるメッセージが表示されたら、すべてのアドオンについて、n を入力します。
Select the products you want to install: Advanced System Monitoring (y|n|q) n Service Availability Manager (y|n|q) n Performance Reporting Manager (y|n|q) n Sun Fire Platform Administration (y|n|q) n Monitoring and Management of A5x00 and T3 devices (y|n|q) n System Reliability Manager (y|n|q) n Workgroup Server (y|n|q) n |
処理を続行するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。y を入力して操作を続けます。
ディスク容量をチェックします。
Sun Management Center ベースエージェントのインストールに必要なディスク容量があるかチェックされます。
十分な容量がある場合は、ベースエージェントがインストールされます。
ディスク容量が十分でない場合は、代わりとなるファイルシステムを指定するように求められます。空き容量と、必要となる容量が表示されます。
マシン上の各ファイルシステムの使用済み容量と空き容量を表示するには、Sun Management Center エージェントをインストールするマシンの端末ウィンドウで、df -ak と入力します。
エージェントのインストールが完了したら、設定を実行するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。
設定を実行しないでください。n を入力して、終了します。インストールプロセス内で設定を実行すると、JumpStart 終了スクリプトに必要な Sun Management Center 設定応答ファイルが作成されません。
/opt/SUNWsymon/sbin ディレクトリに移動します。
Sun Management Center を別のディレクトリにインストールした場合は、その /install-dir/SUNWsymon/sbin ディレクトリに移動します。install-dir は、手順 4 で指定したディレクトリです。
Sun Management Center 3.6 設定応答ファイルを生成します。
Sun Management Center 設定応答ファイルを生成するには、./es-setup -C /response-file-dir /setup-response-file.cfg コマンドを使用して、ベースエージェントを設定する必要があります。
response-file-dir は、応答ファイルを格納するディレクトリです。
setup-response-file は応答ファイルの名前です。
次に例を示します。
# ./es-setup -C /response-files/setup.cfg |
セキュリティキーを生成するためのシードの入力を求めるメッセージが表示されます。
セキュリティキーを生成します。
Sun Management Center プロセス間の通信には、暗号化されたセキュリティキーが必要です。このセキュリティキーは、ユーザーが指定したパスワードシードにもとづいて生成されます。このシードは、空白文字を含まない 1 文字〜 8 文字の長さである必要があります。8 文字を超えるエントリは 8 文字に切り捨てられます。
セキュリティシードは、単一のサーバーコンテキストでインストールするすべてのマシンで同じものを使用する必要があります。
「Sun Management Center の設定」 の 手順 b で Sun Management Center サーバーを設定したときに指定したパスワードシードと同じパスワードシードを入力します。
パスワードシードの入力を求められたら、再度入力します。
セキュリティを確保するため、パスワードシードは Sun Management Center 設定応答ファイルには格納されません。パスワードシードを指定する方法としては、JumpStart 終了スクリプト内にハードコードする方法と、JumpStart 終了スクリプトを使用して、インストールクライアント上で実行したときに入力を求める方法があります。どちらの方法も、「JumpStart 終了スクリプトを作成する」で説明しています。
SNMPv1 コミュニティ文字列の入力を求めるメッセージが表示されます。
SNMPv1 コミュニティセキュリティ文字列を指定します。
SNMPv1 コミュニティ文字列はセキュリティのために必要です。デフォルトでは、public に設定されます。セキュリティを上げるには、独自の文字列を指定します。
SNMPv1 コミュニティ文字列は、単一 (同一) のサーバーコンテキストでインストールするすべてのマシンで同じものを使用する必要があります。
「Sun Management Center の設定」の手順 c で Sun Management Center サーバーを設定したときに指定したコミュニティ文字列と同じ文字列を入力します。
デフォルトコミュニティ文字列の public を使用する場合は、SNMPv1 コミュニティ文字列の入力を求められたときに Return キーを押します。
独自のコミュニティ文字列を指定した場合は、Sun Management Center サーバーを設定したときに指定したものと同じコミュニティ文字列を指定します。
セキュリティを確保するため、コミュニティ文字列は Sun Management Center 設定応答ファイルには格納されません。コミュニティ文字列を指定する方法としては、JumpStart 終了スクリプト内にハードコードする方法と、JumpStart 終了スクリプトを使用して、インストールクライアント上で実行したときに入力を求める方法があります。どちらの方法も、「JumpStart 終了スクリプトを作成する」で説明しています。
Sun Management Center サーバーのホスト名の入力を求めるメッセージが表示されます。
Sun Management Center サーバーのホスト名を指定します。
Sun Management Center サーバーがインストールされているマシン名を入力します。
設定プロセスによって、SNMP ポートが使用中かどうかが検査されます。
SNMP ポート 161 が使用されていない場合は、Sun Management Center エージェントを起動するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。手順 e に進みます。
SNMP ポート 161 が使用されている場合は、SNMP ポート番号を指定するように求めるメッセージが表示されます。
SNMP ポートの衝突を解決します。
「Sun Management Center の設定」 の手順 f で Sun Management Center サーバーを設定したときに指定したポート番号と同じ番号を入力します。
Sun Management Center エージェントを起動します。
ネットワークがネットワークアドレス変換 (NAT) を使用している場合は、n を入力して、Sun Management Center を起動せずに設定を終了します。Sun Management Center を起動する前に、「NAT サポートを有効にする」で説明している es-config コマンド行ユーティリティを使用して、NAT 用にマシンを構成します。
この時点で Sun Management Center ベースエージェントを起動する場合は、 y を入力します。
設定スクリプトは、es-start -A を使用してエージェントを起動します。es-start コマンドについては、「es-start によるコンポーネントの起動」を参照してください。
Sun Management Center コンソールの起動方法については、「コンソールの起動」を参照してください。
Sun Management Center をあとで起動する場合は、n を入力します。このマシンで Sun Management Center エージェントを起動する準備ができたら、第 8 章「Sun Management Center の起動と停止」を参照してください。
インストール応答ファイルと設定応答ファイルを JumpStart プロファイルサーバーにコピーします。
以前の手順例で、Sun Management Center インストール応答ファイルの install.cfg は、プロトタイプマシンのディレクトリ /response-files に作成されています。また、Sun Management Center 設定応答ファイルの setup.cfg も /response-files ディレクトリに作成されています。
ここでは、JumpStart プロファイルサーバーの名前が bootserver01 で、マシン bootserver01 の JumpStart プロファイルディレクトリが /export/home/JumpStart/jumpstart であると仮定します。また、プロトタイプマシンからの JumpStart プロファイルディレクトリへの書き込みアクセスが有効になっていると仮定します。この条件で、プロトタイプマシンから Jumpstart マシンの JumpStart プロファイルディレクトリに応答ファイルをコピーするには、次のように入力します。
# cd /response-files # cp install.cfg /net/bootserver01/export/home/JumpStart/jumpstart # cp setup.cfg /net/bootserver01/export/home/JumpStart/jumpstart |
JumpStart プロファイルディレクトリを作成したマシンにスーパーユーザーとしてログインします。
「JumpStart インストールサーバーとプロファイルディレクトリを作成する」の手順 2 で作成した JumpStart プロファイルディレクトリに移動します。
Sun Management Center インストール応答ファイルをエディタで開きます。
JumpStart が使用できるように、インストール応答ファイルを編集する必要があります。インストール応答ファイルは、手順 4 で指定した名前のファイルです。インストール応答ファイルに次の変更を加えます。
SOURCE_DIRECTORY の値を /a/mnt/disk1/image に変更します。/a/mnt/disk1/image は、JumpStart 終了スクリプトで指定した $MNTDIR の値に対応しています。
TARGET_DIRECTORY の値を /a/target_directory に変更します。ここで、target_directory は、Sun Management Center ベースエージェントがインストールされている各インストールクライアント上にあるディレクトリです。
SETUP_NOW パラメータの値をゼロに変更します。SETUP_NOW パラメータの値をゼロに設定すると、Sun Management Center ベースエージェントをインストールしたとき、各インストールクライアント上で Sun Management Center 設定が自動的に実行されなくなります。
次の例は、編集を終了したあとの基本的な Sun Management Center インストール応答ファイルの例です。
SUNMC_VERSION=3.6 ENVIRONMENT=1 SOURCE_DIRECTORY=/a/mnt/disk1/image TARGET_DIRECTORY=/a/opt OSVERS=8 PRTOUT= Sun Microsystems sun4u PCI (UltraSPARC-II 450MHz) LAYER.SERVER=0 LAYER.AGENT=1 LAYER.CONSOLE=0 SETUP_NOW=0
ベースエージェントはプラットフォームに依存しないため、PRTOUT パラメータの値は重要ではありません。ただし、JumpStart には、このパラメータが存在している必要があります。PRTOUT パラメータは削除しないでください。
Sun Management Center 設定応答ファイルをエディタで開きます。
JumpStart が使用できるように、設定応答ファイルを編集する必要があります。設定応答ファイルは、手順 6 で指定した名前のファイルです。次のことを確認し、必要な場合は、設定応答ファイルに変更を加えます。
SUNMC_SERVER パラメータに指定されているサーバー名が Sun Management Center 3.6 サーバーマシンの名前であることを確認します。
START_SUNMC パラメータの値が 1 に設定されていることを確認します。START_SUNMC パラメータの値を 1 に設定すると、ベースエージェントを設定したあと、Sun Management Center ベースエージェントが起動するようになります。
agent_OPTIONAL_PORT パラメータが存在し、かつ、その値に有効なポート番号または文字列 DEFAULT が割り当てられていることを確認します。
次に示すサンプルの設定応答ファイルのすべてのパラメータが存在することを確認します。
次の例は、JumpStart 編集前後の Sun Management Center 設定応答ファイルの例です。どちらの例でも、bootserver01 は Sun Management Center サーバーマシンの名前です。
SUNMC_SERVER=bootserver01 agent_OPTIONAL_PORT=1161 START_SUNMC=1
DISABLE_SNMPDX_DAEMON=1 STOP_SNMPDX=1 SUNMC_SERVER=bootserver01 agent_OPTIONAL_PORT=1161 START_SUNMC=1
この例の行 DISABLE_SNMPDX=1 は、SNMP デーモンを無効にします。行 STOP_SNMPDX=1 は、SNMP デーモンを停止します。行 SUNMC_SERVER=bootserver01 は、ベースエージェントの Sun Management Center サーバーホストが bootserver01 という名前のマシンであることを示します。行 agent_OPTIONAL_PORT=1161 は、エージェントにポート 1161 を割り当てます。行 START_SUNMC=1 は、ベースエージェントの設定が完了したときにベースエージェントを起動することを意味します。