Sun Management Center 3.6 System Reliability Manager ユーザーガイド

第 4 章 パッチの監視

この章では、パッチの監視モジュールについて説明します。このモジュールは、インストールされていないパッチについてのアラームを生成します。

この章の内容は次のとおりです。

パッチの監視モジュールの概要


注 –

このモジュールは、System Reliability Manager 3.0 では「パッチの管理」と呼ばれていて、バージョン 3.5 から「パッチの監視」という名前に変更されたモジュールです。System Reliability Manager 3.6 サーバーは、System Reliability Manager 3.0 のパッチの管理モジュールを実行するエージェントを従来どおり監視できます。


System Reliability Manager 3.6 のパッチの監視モジュールには、Sun のパッチ管理ソリューションである PatchPro ソフトウェアが使用されています。 このパッチソフトウェアは、Patch Manager とも呼ばれています。このパッチソフトウェアは、モジュールによって使用される利用可能なパッチに関するデータを収集します。パッチソフトウェアは、別途ダウンロードしてインストールする必要があります。詳細は、「パッチソフトウェアの入手」を参照してください。モジュールは、パッチソフトウェアがインストールされているかどうかを最初に確認します。パッチソフトウェアがインストールされていない場合、モジュールは利用できません。


注 –

(Solaris 10 のみ) パッチの監視モジュールは、Solaris 10 に付属している Patch Manager 2.0 を自動的に使用します。この Patch Manager 2.0 に、PatchPro ソフトウェアが含まれています。このため、パッチソフトウェアを別途ダウンロードして、インストールする必要はありません。


パッチの監視モジュールは、次のパッチ監視テーブルを表示します。

パッチの監視モジュールは、インストールされていないパッチに関するアラームを生成します。利用可能なパッチのうちインストールされていないパッチの数を検出し、その数に応じたアラームを生成します。さらに、推奨するパッチを表形式で表示します。不足しているパッチについては、patches.list ファイルに保存されるため、このリストを使ってスクリプトを作成することができます。このファイルは、/var/opt/SUNWsymon/SysMgmtPack/patchmonitoring/patches.list です。

このモジュールは、24 時間が経過すると自動的に更新されます。デフォルトの設定を変更する場合は、属性エディタを使用してください。「属性エディタ」ダイアログボックスを表示するには、パッチリストテーブルの行上でマウスボタン 3 を押します。

このモジュールは次の機能を実行します。

パッチの監視モジュールは、パッチの状態テーブルに次のアラームを生成します。

パッチソフトウェアの入手

パッチの監視モジュールには、PatchPro ソフトウェア (旧称 Patch Manager) が必要です。このソフトウェアは、SunSolve (https://sunsolve.sun.com/patchpro) で、ダウンロード版が提供されています。使用している Solaris オペレーティング環境のバージョンに対応するソフトウェアをダウンロードしてインストールする必要があります。ソフトウェアのバージョン情報およびインストールマニュアルは、同じ Web サイトから入手できます。

パッチの監視モジュールのアクセスと使用

この節では、パッチの監視モジュールのアクセス方法について説明します。パッチおよびパッケージに関する情報の表示方法についても説明します。

Procedureパッチの監視モジュールにアクセスする

手順
  1. Patch Manager (PatchPro) ソフトウェアをまだシステムにインストールしていない場合は、ダウンロードしてインストールします。

    詳細は、「パッチソフトウェアの入手」を参照してください。

  2. パッチの監視モジュールをロードします。

    モジュールのロード方法については、『Sun Management Center 3.6 ユーザーガイド』「モジュールを読み込む」を参照してください。パッチの監視モジュールは、階層ウィンドウの「オペレーティングシステム」から利用可能です。

  3. Sun Management Center 3.6 コンソールで、左区画にあるホスト名をダブルクリックします。

  4. ホストの「詳細」ウィンドウのモジュールブラウザ表示で、「オペレーティングシステム」フォルダをダブルクリックします。

    カテゴリが展開されます。

  5. パッチの監視モジュールをダブルクリックします。

    カテゴリが展開されます。

  6. 「推奨パッチ」をダブルクリックします。

    パッチの監視モジュールは、右区画にパッチの状態テーブルとパッチリストテーブルを表示します。


    注 –

    パッチソフトウェアは、JavaTM テクノロジに基づきます。Java 実行時環境の正しいバージョンがシステムで検出されない場合、パッチソフトウェアによって正しいバージョンがインストールされます。


パッチの状態テーブルとパッチリストテーブル

パッチの状態テーブルは、次の表に示すような、推奨パッチに関する一般的な情報を表示します。

表 4–1 パッチの状態情報

状態 

次の値が可能です。 

  • OK。

  • ERROR。ERROR の原因が検知されると、それがリストされます。

推奨パッチ数 

システムに適用する推奨パッチの数。 

パッチリストテーブルは、次の表に示すような、不足しているパッチとそれに関する情報をリストします。

表 4–2 Patch List 情報

パッチ ID 

パッチの識別番号。 

形式 

パッチに関する情報の要約。 

要件 

このパッチの前にインストールされている必要があるパッチのリスト。括弧内のパッチ ID は、システムにまだインストールされていないパッチを示します。 

廃止 

蓄積したパッチと交換するパッチのリスト。括弧内のパッチ ID は、まだインストールされていないパッチを示します。 

Procedureパッチを参照するパッチのリストを表示する

手順
  1. パッチリストテーブルを表示します。

    手順の詳細は、「パッチの監視モジュールにアクセスする」を参照してください。

  2. パッチを表示している行でマウスボタン 3 を押します。

    ポップアップメニューが表示されます。

  3. 「<PatchID> を参照しているインストール済みのパッチ一覧を表示します」を選択します。

    検索表示が開き、選択したパッチを参照するインストール済みのパッチのリストが表示されます。

Procedureインストール済みのパッチおよびパッケージの詳細を表示する

手順
  1. ホストの「詳細」のモジュールブラウザで、階層ウィンドウの「オペレーティングシステム」をダブルクリックします。

    カテゴリが展開されます。

  2. 「パッチの監視」をダブルクリックします。

    カテゴリが展開され、「推奨パッチ」が表示されます。

  3. 「推奨パッチ」でマウスボタン 3 を押します。

    ポップアップメニューが表示されます。

    モジュールブラウザに表示された「推奨パッチ」とメニュー。これは図に関する説明です。
  4. 表示するかどうかを選択します。

    • システムにインストールされているパッチのリストを表示するには、「インストール済みのパッチを表示します」を選択します。

    • システムにインストールされているパッケージのリストを表示するには、「インストール済みのパッケージを表示します」を選択します。

    検索表示が開き、適切なリストが表示されます。