インストールが完了したら、Container Manager の設定ウィザードを実行して、サーバーレイヤとエージェントレイヤの設定を行います。ソフトウェアのインストールと同様に、設定処理は、Sun Management Center 3.6 のインストールまたはアップグレードの設定時に実行できます。あとで別個にソフトウェアを設定することもできます。
システムのプールとプロセッサセットの設定ファイルが /etc/pooladm.conf に作成されます。
拡張アカウンティングファイルが /var/sadm/exacct/files に作成されます。
/etc/pooladm.conf ファイルがすでにホストに存在する場合は、既存のファイルのバックアップが作成されます。このバックアップは、/etc/pooladm.conf.scmbak という名前になります。ホストに有効な設定がある場合は、リソースプールに関連付けられていないプロセッサセットがすべて削除されます。リソースプールのスケジューリングクラスは公平配分スケジューラ (FSS) に設定されます。最後に、新しい設定が確定され、/etc/pooladm.conf に保存されます。
ホストに有効な設定がない場合は、新しい設定が検出され、/etc/pooladm.conf に保存されます。検出された設定が確定されて有効になります。デフォルトのプールスケジューリングクラスが FSS に設定されます。
設定時にホストで拡張アカウンティングファイルが有効になっている場合は変更されません。ファイルが有効ではない場合は、設定され、有効になります。設定時に、拡張アカウンティングファイル名は、/var/adm/exacct/tasktimestamp に設定されます。
また、設定処理時にホストが次のように変更されます。
メモリーキャップデーモン rcapd が開始されます (Solaris 8 OS、Solaris 9 12/03 OS、またはサポートされているリリース)。
対話式 (IA) スケジューリングクラスの下で実行されるプロセスがすべて FSS スケジューリングクラスの下に移動されます。
タスクベースの拡張アカウンティングが有効になります。
TS (タイムシェアスケジューラ) の指定がない場合は、ホストのスケジューリングクラスがデフォルトの FSS (公平配分スケジューラ) に設定されます。
Solaris 8 オペレーティングシステムを使用しているシステムでは、lnode 階層がプロジェクト階層に従います。
Solaris 8 オペレーティングシステムを使用しているシステムでは、group.staff プロジェクトが /etc/project ファイルから削除されます。
リソースプール、スケジューリングクラス、拡張アカウンティング、および Solaris のその他の標準リソース管理の概念については、『Solaris のシステム管理 (ネットワークサービス)』を参照してください。
Container Manager では、Solaris ソフトウェアのリソース管理の標準のコマンド行コマンドは使用できません。ソフトウェアの管理には、Container Manager の GUI を使用してください。
詳細および具体的な手順については、『Sun Management Center 3.6 インストールと構成ガイド』の第 6 章「エージェントのインストールと更新、および Microsoft Windows へのインストール」を参照してください。
スーパーユーザー (su –) で、次のように入力して Sun Management Center の設定ウィザードを起動します。
# /opt/SUNWsymon/sbin/es-guisetup |
/opt は、Container Manager がインストールされているディレクトリを示します。これとは異なるディレクトリの場合には、実際の名前に置き換えてください。
Container Manager の設定ウィザードが表示され、指示に従ってソフトウェアの設定処理を実行できます。まず「概要」パネルが表示されます。「次へ」ボタンをクリックしてウィザードを進みます。前に戻って変更を行うには、「戻る」ボタンをクリックします。
複数の Sun Management Center のアドオン製品をインストールした場合は、自動的に各製品に対する設定ウィザードが表示されます。各ウィザードの指示に従って、アドオン製品の設定処理を実行します。1 つのアドオン製品の設定処理が完了すると、自動的に次の設定ウィザードが表示されます。Container Manager ソフトウェアの設定ウィザードが最初に表示されるとは限りません。
「コンポーネントの停止」パネルのリストを確認します。
設定処理を続けるには、Sun Management Center のコンポーネントを停止する必要があります。インストールしたアドオン製品のいくつかの設定処理が完了すると、「拡張セットアップ」パネルが表示されます。残りのアドオンソフトウェアは、ここで設定できます。
「アドオンの構成」オプションを選択します。
設定されていないインストール済みのアドオンソフトウェアを設定します。
「セットアップ完了」パネル内の製品リストを確認します。
「アドオン製品の選択」パネルが表示されます。システムに新たにインストールされた設定対象のすべての製品が一覧表示されます。以前に設定した製品の設定を再度実行することもできます。
製品リストに Container Manager が設定対象として表示されるかどうかを確認します。「次へ」をクリックして設定処理を開始します。
コンポーネントの設定中に進行状況のパネルが表示されます。
エージェントレイヤを設定するときに、リソースプールに関連付けられていないプロセッサセットが検出された場合は、これらのセットを削除するためのアクセス権を要求するパネルが表示されます。次のオプションがあります。
「はい」– これらのプロセッサセットはシステムから削除されます。Container Manager が正常に機能するには、リソースプールに関連付けられていないプロセッサセットはすべて削除する必要があります。プロジェクトはプールに関連付けられている必要があります。このオプションを選択したら、プロセッサセットは自動的に削除され、設定処理が続行します。
「いいえ」– これらのプロセッサセットはシステムから削除されません。このオプションを選択したら、設定ウィザードが終了し、Container Manager ソフトウェアはシステムで設定されません。リソースプールに関連付けられていないプロセッサセットがあるホストでは、Container Manager ソフトウェアを使用できません。
「取消し」– 設定ウィザードが終了します。Container Manager ソフトウェアはシステムで設定されません。
コンマで区切って有効なユーザー名を入力します。ここで入力するユーザーは、サーバーマシン上で /var/opt/SUNWsymon/cfg/esusers ファイルにすでに存在し、かつ esadm または esdomadm グループに割り当てられている必要があります。
Solaris Container Manager の設定ではユーザーの認証は行いません。
サーバーレイヤのインストールを設定する場合は、データベース用に 300M バイト以上の空きディスク容量があるディレクトリのフルパスを指定し、「次へ」をクリックします。
「Solaris Container Manager DB の構成」パネルの進行状況の表示が終了したら、「次へ」をクリックします。
起動ウィザードを起動するには、「次へ」をクリックします。
設定手順を完了すると、Sun Management Center のプロセスを開始できます。詳細は、『Sun Management Center 3.6 インストールと構成ガイド』の第 8 章「Sun Management Center の起動と停止」を参照してください。
Container Manager の GUI の起動方法については、「Container Manager の GUI を起動する」を参照してください。