ホスト管理オブジェクトの「詳細」ウィンドウを開くと、「モジュールブラウザ」タブが選択された状態になっています。「モジュールブラウザ」タブは、ホストの階層表示とコンテンツ表示を表示し、ホストハードウェア、オペレーティングシステム、ローカルアプリケーション、遠隔システムなどの追加情報を提供します。
ノードのアラーム状態情報を確認する場合は、画面右側のオブジェクト上にマウスポインタを数秒間置いたままにします。ツールチップにオブジェクトのアラーム状態情報が表示されます。同時にデータプロパティーテーブルセルのツールチップも表示されます。これは、テーブルセルの情報が長すぎて完全に表示できない場合に便利です。
階層表示は、開くアイコンを使用して開いたり閉じたりすることができます。階層は、「ハンドル」が右を指すと閉じ、「ハンドル」が下を指すと開きます。
Sun Management Center ソフトウェアはモジュールを使用してホストを監視します。モジュールは、健全性インジケータおよびシステム、アプリケーション、ネットワークデバイスのリソースに関するデータを監視するソフトウェアコンポーネントです。「モジュールブラウザ」タブが提供する情報は、対象ホストに読み込まれたモジュールによって異なります。Sun Management Center のモジュールは、「モジュールブラウザ」タブの表示に表示される 4 つのカテゴリのいずれかに属しています。モジュールの詳細は、付録 C 「Sun Management Center ソフトウェアのモジュール」を参照してください。
ご使用のシステム構成によっては、この章で説明する一部のモジュールにアクセスできない場合があります。
図 7–1 はホスト表示の例です。ホスト表示は、左側の階層 (ツリー) 表示と右側のコンテンツ表示から構成されます。ホスト階層表示は、ホストとモジュールの関係を表示します。この例では、オペレーティングシステムモジュールとして MIB-II システム (簡易) モジュールとカーネルリーダ (簡易) モジュールが読み込まれています。
「ブラウザ詳細」ウィンドウでは、アラームしきい値の設定と、監視データプロパティーの表示やグラフ作成などが行えます。
システムに読み込まれたモジュールによって、ホストハードウェア環境に関する次の情報を監視することができます。
構成リーダモジュール
ホスト構成 (電源状態、キースイッチ、ファン、遠隔コンソール、システム全般など) を監視します。構成リーダモジュールはハードウェアプラットフォームごとに異なります。構成リーダモジュールによってサポートされるシステムの場合、システムのインストール時にこのモジュールも自動的に読み込まれます。ご使用のハードウェアプラットフォームの構成リーダモジュールの詳細は、付録 C 「Sun Management Center ソフトウェアのモジュール」を参照してください。
Sun StorEdge A5x00 システム
Sun StorEdge T3 システム
具体的なハードウェア機能については、ご使用システムのプラットフォームの追補マニュアルを参照してください。
システムに読み込まれたモジュールによって、ホストのオペレーティング環境に関する次の情報を監視することができます。
ディレクトリサイズの監視
ファイルの監視
カーネルリーダ (簡易)
カーネルリーダ
MIB-II 計測
NFS ファイルシステム
NFS 統計
簡易 MIB-II
Solaris プロセス詳細
システムに読み込まれたモジュールによって、ローカルアプケーションに関する次の情報を監視することができます。
エージェント統計情報
データログレジストリ
動的再構成
ファイル走査
状態モニター
印刷スプーラ
プロセスの監視
システムに読み込まれたモジュールにによって、ホストが認識する遠隔システムについて次の情報を監視します。
MIB-II プロキシモニタリングモジュール
HP JetDirect モジュール (JetDirect カードを搭載した HP プリンタを監視)
「ブラウザ詳細」ウィンドウのパネル上部には、追加機能にアクセスするための アイコンが 1 列に配置されています。
「モジュール」アイコンをクリックすると、モジュール関連機能が一覧表示されます。
「モジュールの読み込み」はモジュールをホストに追加します。このオプションは、ホストを指定しないと使用できません。詳細は、「モジュールを読み込む」を参照してください。
「モジュールの編集」では、モジュールのパラメータを編集できます。このオプションは、モジュールを指定しないと使用できません。詳細は、「モジュールパラメータを変更する」を参照してください。
「モジュールの有効化」はモジュールを使用可能にします。このオプションは、モジュールを指定しないと使用できません。詳細は、「モジュールを有効化する」を参照してください。
「モジュールの無効化」はモジュールを使用不可にします。このオプションは、モジュールを指定しないと使用できません。詳細は、「モジュールを無効化する」を参照してください。
「モジュールの読み込み解除 」は、モジュールをホストから読み込み解除します。このオプションは、モジュールを指定しないと使用できません。詳細は、「モジュールを読み込み解除する」を参照してください。
「オプション」アイコンをクリックすると、次の機能が一覧表示されます。
「コピー」はモジュールをコピーします。メインコンソールの階層表示またはトポロジ表示のモジュールをコピーして、ペーストすることができます。コピー機能を使用すると、「詳細」ウィンドウを開かずにモジュールプロパティーを監視することができます。詳細は、「モジュールオブジェクトを作成する」を参照してください。
「データ表示クリップボードにコピー」は、データプロパティーをクリップボードにコピーして、データ表示ウィンドウにペーストします。
「データ表示の作成」は、自動設定されたデータ表示ウィンドウを開きます。
「グラフクリップボードにコピー」は、同一ユニットの異なるデータプロパティーを既存グラフに追加します。この機能は、グラフウィンドウの「グラフクリップボードから追加」メニュー項目と組み合わせて使用します。「2 つ以上のデータプロパティーのグラフを作成する」を参照してください。
「アラームフィルタの有効化」は、「詳細」ウィンドウの「アラーム」タブのアラームにグローバルフィルタを適用します。詳細は、第 12 章「アラームの管理」を参照してください。
「新規行」は、データプロパティーテーブルに行を追加します。「データプロパティーテーブルに行を追加する」を参照してください。
「行の編集」は、データプロパティーテーブル行の情報を編集します。
「行を無効化」は、データプロパティーテーブルの行を使用不可にします。
「行の削除」は、データプロパティーテーブルの行を削除します。
「属性」アイコンをクリックすると、選択されているオブジェクトの属性エディタが表示されます。属性エディタでは、オブジェクトとその動作を制御する規則の追加情報が表示され、それらの情報を編集することができます。属性エディタの詳細は、第 10 章「データプロパティー属性の監視」を参照してください。
「プロパティー値の設定」アイコンをクリックすると、プロパティー値をマルチインスタンスのタスクに追加することができます。
「グラフ」アイコンをクリックすると、指定した監視データプロパティーのグラフを作成することができます。詳細は、第 9 章「データプロパティーのグラフ表示」を参照してください。
「探索」アイコンをクリックすると、監視データプロパティー上でコマンドを実行することができます。
「再表示」アイコンをクリックすると、表示中のデータプロパティーテーブル情報を更新することができます。
ただし、指定オブジェクトに対してコマンドが不適切だと、このアイコンは選択不可になります。
アラーム状態を利用してテーブルをフィルタリングすることができます。たとえば、重大 (赤) の行だけを表示することが可能です。フィルタ設定は、現在のセッションで「モジュールブラウザ」タブが選択されている場合にのみ適用可能です。セッション全体での有効性はありません。
アラームフィルタのデフォルト設定は、すべてのオプションが選択された状態で、「アラームフィルタの有効化」 がオンになっています。