Sun Management Center 3.6.1 ユーザーガイド

用語集

FMD

Fault Management Daemon。Solaris 10 で動作するデーモンプロセスで、システムのハードウェアおよびソフトウェアフォルトを監視する。

FMRI

Fault Management Resource Identifier。システム上の各サービスを識別する一意の識別子。

MCP

Module Configuration Propagation。スクリプトとモジュール構成ファイルを 1 つのホストから別のホスト (またはホストグループ) にコピーするプロセス。

MIB

Management Information Base (管理情報ベース)。エージェントからアクセス可能なデータを記述する階層データベーススキーマ。Sun Management Center エージェントは 、MIB を使用して遠隔からアクセス可能なデータを格納する。

NAT

Network Address Translation (ネットワークアドレス変換)。IP アドレスを別の IP アドレスとして表示するネットワーク構成機能。通常は、セキュリティーや効率性の観点から使用される。

SNMP

Simple Network Management Protocol (簡易ネットワーク管理プロトコル)。ネットワークエンティティー (ホスト、ルーターなど) 間で監視情報を交換するための簡易プロトコル。

SNMPv2 usec

SNMP バージョン 2 は、 ユーザーベースセキュリティーモデルのセキュリティー標準。

Sun Management Center スーパーユーザー

サーバーコンテキストにおけるエージェントの内容を決定するサーバーホストの正規ユーザー。スーパーユーザーのデフォルトパスワードは、セキュリティーキー生成用のシードとして使用される。

Sun Management Center ユーザー

/etc/group ファイル内の symon グループのメンバー。

URL

Uniform Resource Locator。ネットワークを通じてアクセス可能なリソースの場所を表す文字列。

アラーム

現在または近々発生する可能性のある異常イベント。Sun Management Center エージェントは、検出した異常イベントの情報を Sun Management Center サーバーに送る。サーバーは異常イベントが定義済みのアラームしきい値と一致すると、この情報をアラームとして伝播する。

アラーム確認応答

Sun Management Center のユーザーは、重大ではなかったり解決されているアラームに対して確認応答することができる。確認応答されたアラームは、未確認のアラームより優先度が低くなる。

イベント

管理オブジェクトの状態の変化。

インスタンス

Sun Management Center エージェント内部で使用される 1 ワード (アルファベット文字列)。単一モジュール内の特定のモジュールまたは行を識別する。

エージェント

マネージャー要求を実行するためのソフトウェアプロセス。通常は特定のローカル管理ホストに対応しており、遠隔ユーザーからローカルシステムやアプリケーション情報へのアクセスを可能にする。

遠隔サーバーコンテキスト

Sun Management Center のエージェント群と、遠隔エージェントに対応した特定のサーバーレイヤー。

オブジェクト

Sun Management Center ソフトウェアが監視および管理できる特定のリソース。コンピュータホスト、ネットワークインタフェース、ソフトウェアプロセスなどが含まれる。ユーザー操作が可能なオブジェクトを管理オブジェクトと呼ぶ。たとえば、ユーザーは管理オブジェクトのアラームを肯定応答したりオフにしたりできる。一方、観察できるが肯定応答などの管理操作ができないオブジェクトを監視オブジェクトと呼ぶ。

階層表示

オブジェクトを階層 (ツリー) 関係で定義するウィンドウ表示。オブジェクトは、階層ランクに応じてグループ化される。

開発環境

開発者が Sun Management Center ソフトウェア用にカスタマイズしたモジュールをテストするためのデモ環境。詳細は、『Sun Management Center 3.6.1 Developer Environment Reference Manual』を参照してください。

稼働環境

Sun Management Center ソフトウェアを展開する 2 つの環境のうちの 1 つ。稼働環境は (テスト環境とは逆に)、ユーザーが実際にハードウェアの管理と監視を行なう環境。

監視

Sun Management Center ソフトウェアでは、オブジェクト、アラーム、プロパティーの観察が可能であることを監視と定義する。監視権限は読み込み専用アクセス権と類似している。管理と対比。

完全ルートゾーン

大域ゾーンから、パッケージを継承しないゾーン。

管理

Sun Management Center ソフトウェアでは、オブジェクトの観察 (監視) と操作が可能であることを管理と定義する。管理特権には、アラームの肯定応答とクローズ、モジュールの読み込みと読み込み解除、アラームしきい値の変更などが含まれる。読み取り、書き込み、実行の各アクセス権も同類。

管理ドメイン

Sun Management Center が単一の階層エンティティーとして監視するホストとネットワークの任意の集合。企業をいくつかのドメインに分割して、ドメインごとに管理するユーザーを指定できる。

規則

複合論理または専用論理でホストやノードの監視状態を決定するアラーム検査機構。

グラフィカルユーザーインタフェース (GUI)

ユーザーが、マウスまたは選択デバイスを通じてコンピュータや専用アプリケーションと対話するためのウィンドウ。通常このウィンドウには、ウィンドウ、ディレクトリとファイルの直感的な操作機能、アイコンなどが含まれる。

検出

メインコンソールウィンドウからアクセス可能な Sun Management Center のツール。Sun Management Center サーバーに接続されたホスト、ルーター、 ネットワーク、Simple Network Management Protocol (SNMP) デバイスなどを検出する。

コミュニティー

パスワードに類似した文字列。エージェントが監視するデータへのアクセス認証で使用される。

コンソールウィンドウ

Sun Management Center ソフトウェアのグラフィカルユーザーインタフェース。監視ホストと管理オブジェクトの情報や状態を表示し、Sun Management Center エージェントとの対話を支援する。Sun Management Center の機能はすべて Java コンソールからアクセスできるが、一部の機能は Web コンソールからもアクセス可能。

サーバー

プログラムとプロセス (SNMP ベースのトラップ、イベント、トポロジ、構成、Java サーバーなど) の集合。Sun Management Center のユーザーに代わって、特定のネットワーク群、ホスト群、デバイス群の管理を支援する。サーバーは通常、Sun Management Center のエージェントに要求を送信し、エージェントから収集されたデータを受け取ると、そのデータをメインコンソールウィンドウに表示する。

サーバーコンテキスト

Sun Management Center のサーバーレイヤーと関連エージェント。

シード

Sun Management Center のセキュリティーキーを生成する際に必要なパスワード。最大 8 文字の長さの英数文字列で、必ずしも UNIX パスワードではない。ユーザーは独自のシードを指定することも、 Sun Management Center ソフトウェアが提供するデフォルトシード (maplesyr) を使用することもできる。独自のシードを指定する場合、あとで参照できるよう必ず記録してください。

自立エージェント

互いに独立して動作できるエージェント。

セグメント

ネットワークセグメントを表現するオブジェクト。ローカルネットワークの基礎として使用される。

ゾーン

Solaris 10 オペレーティングシステムが動作しているシステムで設定できる仮想化オペレーティングシステム環境。すべての Solaris システムには、システムのデフォルトのゾーンである大域ゾーンが含まれる。

属性エディタ

選択されたオブジェクトの情報を提供するウィンドウ。オブジェクトのタイプに応じてさまざまな監視条件をカスタマイズすることも可能。属性エディタには、ドメイン用、ホスト用、モジュール用、データプロパティー用などがある。

単純アラーム

1 つの条件が真であることに基づくアラームで、アラームしきい値の設定が可能。

動的に読み込み可能なモジュール

実行時の読み込みと読み込み解除が可能な Sun Management Center のエージェントモジュール。コンソールやエージェントを再起動することなく、メインコンソールウィンドウに監視プロパティーを表示する。

トポロジ表示

階層表示で選択されたオブジェクトメンバーを表示する。

ノード

ワークステーションまたはサーバー。

バス

ポイントツーポイントのネットワークコンポーネント。ソフトウェアが使用するネットワークリンクで、ほかの多くのホストと接続可能なネットワーク構成要素。

ファイルスキャン

障害や重要情報を示す可能性のある特定パターン (正規表現) のファイル (通常はログファイル) を走査する。システムやアプリケーションが状態情報への直接アクセスを提供しないと、Sun Management Center エージェントはファイルスキャンによってこれらのコンポーネントを監視する。

複合アラーム

一連の条件が真になったことに基づくアラーム。シンプルアラームと異なり、複合アラームはしきい値の設定ができない。

複合オブジェクト

単一シャーシ内で稼働する Solaris オペレーティング環境のインスタンスを複数持つハードウェア。これらのオブジェクトはグループ内またはコンテナ内の各種パーツから構成されているため、Sun Management Center から見ると「複合」オブジェクトとなる。構成パートは次のとおり。

  • Solaris オペレーティング環境の各インスタンスに対して 1 つのオブジェクト

  • アクティブなバックアップシステムコントローラを表現する 2 つのオブジェクト

  • ハードウェアシャーシと関連装置 (ファン、電源など) を表現する 1 つのオブジェクト

ホップ

パケットが宛先に到達するまでに通過するルーター数。

モジュール

システムのデータリソース、アプリケーション、ネットワークデバイスを監視するために、動的に読み込み可能なソフトウェアコンポーネント。

要求キャッシング

複数のコンソールから出された重複要求を統合して、余分な要求の実行を回避する。