Sun Management Center 3.6.1 ユーザーガイド

オブジェクトの作成

オブジェクトの一般的な作成手順は全カテゴリ共通ですが、一部の手順で異なります。

Procedureノードを作成する

ノードは、メインコンソールウィンドウの「編集」メニューから「オブジェクトの作成」機能を使用して作成します。


注 –

ノードを作成するためには、事前に管理ドメインが存在している必要があります。管理ドメインの作成方法の詳細は、「管理ドメインを作成する」を参照してください。


  1. メインコンソールウィンドウの階層表示で、新規オブジェクトを作成する管理ドメインを選択します。

    管理ドメインの最下位グループを指定して、そこに新規オブジェクトを作成します。たとえば、ある管理ドメインの 1 つのキャンパスに属するビルディング内にノードを作成する場合、そのビルディングを最下位グループとして選択します。

  2. メインコンソールウィンドウの「編集」メニューから「オブジェクト作成」を指定します。

    「オブジェクト作成」ウィンドウが表示されます。デフォルトで「ノード」タブが選択されています。

  3. 「オブジェクト作成」ウィンドウの上半分で、新規ノードを設定します。

    1. 「監視ツール」コンボボックスから、新規ノードを監視するソフトウェアまたはエージェントを選択します。

      エージェントとモニターには 7 つのカテゴリがあります。選択したオブジェクトにエージェントが対応しない場合は、通常 SNMP Ping を使用することができます。有効なエージェントまたは ping コマンドを指定しなければ、作成は失敗します。次の選択肢が利用できます。

      • Sun Management Center エージェント – ホスト

      • Sun Management Center エージェント – プラットフォーム

      • Sun Management Center エージェント - モジュール

      • SNMP プロキシ

      • SNMP Ping

      • ICMP Ping

      • 監視なし


      注 –

      エージェントオブジェクトを作成するためには、MIB-II モジュールを読み込む必要があります。このモジュールがないと、ping ホストまたは SNMP ホストとしてしかエージェントを作成することができません。

      これらの監視オプションの詳細は、「エージェントとモニター」を参照してください。ご使用のプラットフォーム固有のオブジェクトを作成する方法については、該当するプラットフォームの追補マニュアルを参照してください。


    2. 必要に応じて、「タイプ」フィールドのプルダウンメニューからタイプを選択します。

      「タイプ」フィールドは、「監視ツール」フィールドで「SNMP Ping」、「ICMP Ping」、または「監視なし」が選択されている場合のみ表示されます。

      次のタイプが利用できます。

      • サーバー

      • ワークステーション

      • PC

      • ルーター

      • プリンタ

      • 端末集配信装置 (コンセントレータ)

    3. 必要に応じて、「オブジェクト作成」ウィンドウをスクロールしてオブジェクトを選択します。

      監視のタイプによっては、「オブジェクト作成」ウィンドウの右側に選択したオブジェクトのアイコン群が表示されます。これらのアイコンは、ノードを作成した時点で、階層表示とトポロジ表示に表示されます。

    4. (省略可能) 「ノードラベル」フィールドで一意の名前を作成します。

      デフォルトラベルはホスト名です。

    5. (省略可能) ノードの説明を入力します。

  4. 「オブジェクト作成」ウィンドウの下半分に、要求された情報を入力します。

    ウィンドウの下半分に表示される質問は、手順 aで選択したエージェントまたはモニターによって異なります。「監視なし」の場合を除き、ほとんどのエージェントやモニターを選択すると次の情報が要求されます。

    • ノードホスト名

    • ノード IP アドレス

    ホスト名か IP アドレスのいずれか一方、または両方を入力できます。ホスト名と IP アドレスが重複する場合は、ホスト名が優先されます。

    さらに、次の項目のいずれか 1 つまたは複数について情報が要求されます。

    • Sun Management Center のエージェントポート番号 (デフォルト値は 161)

    • プロキシホスト名と IP アドレス (監視ツールが SNMP プロキシの場合)

    • SNMP の読み込みおよび書き込みコミュニティー (監視ツールが SNMP Ping の場合。読み込みコミュニティーのデフォルト値は public、書き込みコミュニティーのデフォルト値は private)

    • モジュール名

  5. 新規ノードをトポロジに追加して「オブジェクト作成」ウィンドウを閉じるには、「了解」ボタンをクリックします。

    「オブジェクト作成」ウィンドウの下に次のメッセージが表示されます。


    ノードを作成しています...お待ちください。
    • 作成要求が成功すると、メインコンソールウィンドウが更新されて新規ノードが表示されます。

    • 作成要求が失敗すると、「オブジェクト作成」ウィンドウの下にエラーメッセージが表示されます。エラーの原因として次のいずれかが考えられます。

      • ノードを作成する権限がない。

      • ノード上で Sun Management Center エージェントを起動する必要がある。

      • エージェントホストまたはポート情報が間違っている。


      注 –

      現在の Sun Management Center サーバーコンテキスト上にノードを作成する場合、そのノードの所有権はユーザーのログイン ID になります。これに対し、遠隔サーバーコンテキスト上にノードを作成する場合、通常そのノードの所有権は一般的なユーザー ID になります。これは、Sun Management Center サーバーコンテキスト間のトランザクションのセキュリティー保護に一般的なユーザー ID が必要なためです。詳細は、「Sun Management Center の遠隔サーバーアクセス」を参照してください。


    新規ノードの変更方法の詳細は、「オブジェクトの変更」を参照してください。

Procedureモジュールオブジェクトを作成する

複数のホスト上のモジュールオブジェクトを監視する場合、各ホストごとにモジュールを作成して、それらのモジュールオブジェクトを共通の場所 (同一のグループや管理ドメインなど) に置くことができます。モジュールオブジェクトの作成手順は、ノードの作成手順と同様です。

  1. メインコンソールウィンドウの階層表示で、新規オブジェクトを作成する管理ドメインを選択します。

  2. メインコンソールウィンドウの「編集」メニューから「オブジェクト作成」を指定します。

  3. 「オブジェクト作成」ウィンドウで「ノード」タブを選択します。

  4. 「監視ツール」フィールドで「Sun Management Center エージェント – モジュール」を選択します。

  5. (省略可能) ノードラベルを入力します。

  6. (省略可能) 説明を入力します。

  7. ホスト名または IP アドレスを入力します。

    ホスト名か IP アドレスのいずれか一方、または両方を入力できます。ホスト名と IP アドレスが重複する場合は、ホスト名が優先されます。

  8. ポート番号を確認または変更します。

  9. 「モジュールの取得」ボタンをクリックして、現在ホストに読み込まれているモジュールを一覧表示します。

    モジュールリストが表示されます。

    使用するモジュールが読み込まれていない場合は、「モジュールを読み込む」を参照してください。使用するモジュールが使用不可の場合は、「モジュールを有効化する」を参照してください。

  10. 監視するモジュールを選択します。

    モジュールリストが閉じます。

  11. モジュールをトポロジに追加して「オブジェクト作成」ウィンドウを閉じるには、「了解」ボタンをクリックします。

Procedureグループを作成する

グループには 2 つのタイプ (一般と IP ベース) があります。一般グループは地理的条件 (キャンパス、ビルディングなど) に基づき、IP ベースグループはネットワークまたはサブネットに基づきます。


注 –

グループを作成するためには esdomadm の権限が必要です。詳細は、「Sun Management Center のグループ」を参照してください。


  1. メインコンソールウィンドウの階層表示で、新規グループを作成する管理ドメインを選択します。

    たとえば、ある管理ドメインのキャンパスのビルディング内にグループを作成する場合は、そのビルディングのアイコンをクリックします。

  2. メインコンソールウィンドウの「編集」メニューから「オブジェクト作成」を指定します。

    「オブジェクト作成」ウィンドウが表示されます。

  3. 「オブジェクト作成」ウィンドウで、「グループ」タブをクリックします。

  4. 必要に応じて、「タイプ」フィールドを切り替えます (一般または IP ベース)。

    一般グループは地理的条件 (キャンパス、ビルディングなど) に基づき、IP ベースグループはネットワークまたはサブネットに基づきます。

  5. オブジェクトタイプを選択します (ビル、キャンパス、一般)。

    ウィンドウの右側が更新されて、選択したオブジェクトタイプのアイコンが表示されます。

  6. 新規のグループラベルを作成します。

  7. (省略可能) 「説明」フィールドに説明を入力します。

  8. IP ベースグループの場合、IP アドレスとサブネットマスクを指定します。

    ベースグループを指定すると、結果的に空のネットワーク (サブネット「コンテナ」) が作成されます。このコンテナは、手順 10 に従って生成することができます。

  9. グループをトポロジ表示に追加して「オブジェクト作成」ウィンドウを閉じるには、「了解」ボタンをクリックします。

    「オブジェクト作成」ウィンドウの下に次のメッセージが表示されます。


    グループを作成しています...お待ちください。

    作成要求が成功すると、メインコンソールウィンドウが更新されてグループが表示されます。

    作成要求が失敗すると、「オブジェクト作成」ウィンドウの下部にエラーメッセージが表示されます。エラーの原因としては、このグループの作成権限がない可能性があります。

    新規グループの変更方法の詳細は、「オブジェクトの変更」を参照してください。

  10. 次のいずれかの方法で、グループをコンポーネントに追加します。

Procedure複合オブジェクトを作成する

複合オブジェクトは、一括監視する関連オブジェクトのグループで、単一シャーシ内で複数の Solaris オペレーティング環境のインスタンスが動作するハードウェアのことを指します。

  1. メインコンソールウィンドウの階層表示で、複合オブジェクトを作成する Sun Management Center の管理ドメインを選択します。

    管理ドメインの最下位グループを選択して、そこに新規の複合オブジェクトを作成します。

  2. メインコンソールウィンドウの「編集」メニューから「オブジェクト作成」を指定します。

    「オブジェクト作成」ウィンドウが表示されます。デフォルトで「ノード」タブが選択されています。

  3. 「オブジェクト作成」ウィンドウの「複合」タブをクリックします。

    ウィンドウが、複合オブジェクト用の設定画面に切り替わります。

  4. 「オブジェクト作成」ウィンドウでオブジェクトを選択します。

    監視のタイプによっては、「オブジェクト作成」ウィンドウの右側に選択したオブジェクトのアイコン群が表示されます。これらのアイコンは、複合オブジェクトを作成した時点で、階層表示とトポロジ表示に表示されます。

  5. 「ラベル」フィールドで一意の名前を作成します。

  6. (省略可能) 複合オブジェクトの説明を入力します。

  7. 「オブジェクト作成」ウィンドウの下半分に、要求された情報を入力します。

    • エージェントホスト名

    • エージェント IP アドレス

    • Sun Management Center のエージェントポート番号 (デフォルト値は 161)

    ホスト名か IP アドレスのいずれか一方、または両方を入力できます。ホスト名と IP アドレスが重複する場合は、ホスト名が優先されます。

  8. 複合オブジェクトをトポロジに追加して「オブジェクト作成」ウィンドウを閉じるには、 「了解」ボタンをクリックします。

    「オブジェクト作成」ウィンドウの下に次のメッセージが表示されます。


    複合オブジェクトを作成しています...お待ちください。
    • 作成要求が成功すると、メインコンソールウィンドウが更新されて、新規の複合オブジェクトが表示されます。

    • 作成要求が失敗すると、「オブジェクト作成」ウィンドウの下にエラーメッセージが表示されます。エラーの原因として次のいずれかが考えられます。

      • オブジェクトを作成する権限がない。

      • オブジェクト上で Sun Management Center エージェントを起動する必要がある。


      注 –

      現在の Sun Management Center サーバーコンテキスト上にノードを作成する場合、そのノードの所有権はユーザーのログイン ID になります。これに対し、遠隔サーバーコンテキスト上にノードを作成する場合、通常そのノードの所有権は一般的なユーザー ID になります。これは、Sun Management Center サーバーコンテキスト間のトランザクションのセキュリティー保護に一般的なユーザー ID が必要なためです。詳細は、「Sun Management Center の遠隔サーバーアクセス」を参照してください。


    新規複合オブジェクトの変更方法の詳細は、「オブジェクトの変更」を参照してください。

Procedureセグメントを作成する

管理ドメインの表示を完全なものにするために、管理ドメインのノードとリンクネットワークのセグメントを追加します。セグメントオブジェクトは、トポロジ表示の階層に線で表示されます。

  1. メインコンソールウィンドウの左のウィンドウ区画で、新規セグメントを作成する管理ドメインの位置を指定します。

    セグメントが選択したレベルに作成されます。たとえば、ある管理ドメインのキャンパスのビルディングにセグメントを作成する場合は、該当する管理ドメインのビルディングを選択します。

  2. メインコンソールウィンドウの「編集」メニューから「オブジェクト作成」を指定します。

    「オブジェクト作成」ウィンドウが表示されます。

  3. 「オブジェクト作成」ウィンドウの「セグメント」タブをクリックします。

  4. 必要に応じて、「タイプ」フィールドを変更します (バスまたはリング)。

  5. オブジェクトタイプを選択します。

    選択リスト (Ethernet または IPX) が、「タイプ」フィールドで選択した項目に切り替わります。

    「オブジェクト作成」ウィンドウのパネルに、選択したオブジェクトタイプの大小のアイコンが表示されます。これらのアイコンは、セグメントが作成された時点で、メインコンソールウィンドウのトポロジ表示に表示されます。

  6. 新規セグメントのラベルを入力します。

  7. (省略可能) 「説明」フィールドに説明を入力します。

  8. IP アドレスを入力します。

  9. サブネットマスクを入力します。

  10. 新規セグメントをトポロジに追加して「オブジェクト作成」ウィンドウを閉じるには、「了解」ボタンをクリックします。

    「オブジェクト作成」ウィンドウの下に次のメッセージが表示されます。


    セグメントを作成しています...お待ちください。
    • 作成要求が成功すると「オブジェクト作成」ウィンドウが閉じます。メインコンソールウィンドウが更新されて、表示されます。

    • 作成要求が失敗すると、「オブジェクト作成」ウィンドウにエラーメッセージが表示されます。

    新規セグメントの変更方法の詳細は、「オブジェクトの変更」を参照してください。

Procedureトポロジ表示でオブジェクトを接続する

Sun Management Center の表示をより現実に近づけるために、オブジェクト同士を接続します。

  1. トポロジ表示で 2 つのオブジェクトを選択します。

    2 つのオブジェクトを選択するには、トポロジ表示で最初のオブジェクトを選択してから、Shift キーを押したまま次のオブジェクトをクリックします。

  2. 「編集」メニューから「接続の作成」を選択します。

    選択したオブジェクト間のリンクが表示されます。