es-backup を使用したデータベースと構成データのバックアップは、次のような場合に行います。
通常の保守の一環としての定期的なバックアップ
ハードウェアやオペレーティング環境をアップグレードする前のバックアップ
Sun Management Center のアップグレード前後のバックアップ
新規インストールした Sun Management Center の設定後のバックアップ
es-backup コマンドによるオンラインバックアップの実行方法の詳細は、『Sun Management Center 3.6.1 ユーザーガイド』の「データベースのバックアップと復元」を参照してください。
es-backup コマンドの構文は次のとおりです。
es-backup [ -h ] [ -c ] [-y] [ -d dir] [ -o ] [ -e ]次の表は、es-backup コマンドのパラメータの説明です。
表 9–1 es-backup のオプション
オプション |
パラメータ |
説明 |
---|---|---|
-c |
コールドバックアップを実行します。 |
|
-d |
dir |
データベースと構成データを dir ディレクトリにバックアップします。 |
-e |
バックアップサイズの推定値を報告します。 |
|
-h |
|
es-backup のオプションを一覧表示します。 |
-o |
オンラインバックアップを実行します。 |
|
-y |
|
非対話形式のバックアップを実行します。このモードでは、Sun Management Center プロセスの停止を求められたり、バックアップディレクトリの入力を求められたりしません。 注 – --d オプションを使用してバックアップディレクトリが指定されなかった場合、データベースおよび構成データはすべて /var/opt/SUNWsymon/backup ディレクトリにバックアップされます。 |
データが失われるのを最小限に抑え、可能な限り新しいデータを維持するには、es-backup を定期的に実行して、システム障害の場合に最新のデータを回復できるようにすることを推奨します。 es-backup -y スクリプト用の cron エントリを作成し、定期的にスクリプトを実行できます。cron エントリの一部として、/var/opt/SUNWsymon/backup の内容を代替ディレクトリにコピーすることも可能です。
デフォルトでは、非対話形式のバックアップでは、/var/opt/SUNWsymon/backup の内容が上書きされます。前回、非対話形式で Sun Management Center データをバックアップし、そのバックアップを残す場合は、非対話形式のバックアップを実行する前に /var/opt/SUNWsymon/backup の内容を別の場所にコピーしてください。
次の手順は、Sun Management Center がデフォルトのディレクトリ /opt にインストールされていることを前提にしています。別のディレクトリにインストールした場合は、/opt の部分をそのディレクトリ名に置き換えてください。
Sun Management Center サーバーマシンにスーパーユーザーとしてログインします。
Sun Management Center のすべてのプロセスを停止します。
/opt/SUNWsymon/es-stop -A を入力して、Return キーを押します。
Sun Management Center データをバックアップします。
/opt/SUNWsymon/es-backup コマンドを入力して、Return キーを押します。
まだ動作している Sun Management Center プロセスがある場合は、Sun Management Center を停止する必要があることを示すメッセージが表示されます。
継続するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。y を入力して、Return キーを押します。
バックアップディレクトリを指定します。
バックアップを格納するディレクトリパスを求めるメッセージが表示されます。デフォルトの場所として、/var/opt/SUNWsymon/backup が示されます。
このデフォルトのバックアップアップディレクトリ /var/opt/SUNWsymon/backup を使用する場合は、Return キーを押します。
前回のバックアップでデフォルトのバックアップディレクトリ /var/opt/SUNWsymon/backup を使用した場合は、古いバックアップを削除するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。
古いバックアップを残す場合は、n を入力してバックアッププロセスを終了し、/var/opt/SUNWsymon/backup を別のディレクトリにコピーします。
古いバックアップを上書きする場合は、y を入力します。
es-backup は動作中のプロセスをすべて停止してから、データベースと構成データを /var/opt/SUNWsymon/backup にバックアップします。バックアップが完了すると、es-backup によって、すべての Sun Management Center プロセスが起動されます。
別のバックアップディレクトリを指定する場合は、そのディレクトリの名前を入力して、Return キーを押します。
次に例を示します。
# Enter full directory path to store the backup data files [/var/opt/SUNWsymon/backup]: /backup-set-1 |
ディレクトリが存在しない場合は、作成するかどうか問い合わせがあります。y を入力して、Return キーを押します。
es-backup は動作中のプロセスをすべて停止してから、指定されたディレクトリにデータベースと構成データをバックアップします。バックアップが完了すると、es-backup によって、すべての Sun Management Center プロセスが起動されます。
バックアップの妥当性を検査します。
/opt/SUNWsymon/sbin/es-restore -c コマンドを入力して、Return キーを押します。
バックアップファイルへのディレクトリパスを入力するよう求められます。デフォルトのバックアップアップディレクトリパスとして、/var/opt/SUNWsymon/backup が示されます。
このデフォルトのバックアップアップディレクトリ /var/opt/SUNWsymon/backup を使用していた場合は、Return キーを押します。
別のバックアップディレクトリを指定していた場合は、そのディレクトリのフルパスと名前を入力して、Return キーを押します。
es-restore が、バックアップディレクトリ内のデータの妥当性を検査します。バックアップデータが有効であるかどうかを示すメッセージが表示されます。
バックアップが有効でない場合は、バックアップログファイルの /var/opt/SUNWsymon/install/backup_host-name. date and time string.process-id を調べます。
host-name は、バックアップの作成に使用したサーバーの名前です。
date and time string は、バックアップを作成した年、日付、および時刻です。
process-id は、バックアップを作成した es-backup セッションのプロセス ID です。
バックアップが有効な場合は、安全のため、バックアップディレクトリを別のディレクトリにコピーします。
es-backup ログファイル /var/opt/SUNWsymon/install/backup_ host-name.date and time string. process-id です。
host-name は、バックアップの実行に使用したサーバーの名前です。
date and time string は、バックアップを実行した年、日付、および時刻です。
process-id は、es-backup セッションのプロセス ID です。